
仮想通貨取引所というと、日本にもBitbank(ビットバンク)をはじめとして、BitFlyer(ビットフライヤー)、Zaif(ザイフ)、coincheck(コインチェック)など沢山の取引所がありますよね。
今回の記事では海外の仮想通貨取引所に焦点を当て、「OKEx(オーケーイーエックス)」という取引所をご紹介していきたいと思います。
目次
OKExとは?

OKExは2014年に創業された仮想通貨取引所で、Binance(バイナンス)・Houbi(フォービ)と並ぶ中国の3大仮想通貨取引所と言われています。
創業当初は北京に拠点をおいていましたが、中国政府による規制を受けて香港へ移動し、2018年4月からはイタリア南部にあるマルタ島に新拠点を設けています。
2018年11月30日現在、24時間中の取引高が約6億7900万ドルあり、Bithumb(24時間中の取引高約18億8800万ドル)とBinance(24時間中の取引高約9億4700万ドル)に次ぐ世界第3位の仮想通貨取引所です。
OKExを利用するメリット

OKExを利用する上でのメリットは、
・取引できるコインの数や取引方法の選択肢が豊富
・取引量が多い
・口座開設が簡単
・先物取引でBitbank(ビットバンク)と提携している
・セキュリティ対策が万全
・独自通貨OKBで手数料が無料に!
の6つがあげられます。

メリットその1:取引できるコインの数や取引方法の選択肢が豊富
OKExでは2018年11月30現在、227通貨628ペアの仮想通貨をトレードできるようになっています。。
これらの通貨は主にビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)、後述するOKEx独自通貨OKBの4種類で取引することが可能です。
取引方法も、「トークン取引」、「インデックス取引」、「C2C取引(ユーザー同士の直接の取引)」、「先物取引」の4から選ぶことができます。
一般的に日本からOKExで取引する場合、通常のトークン取引を利用することが多いでしょう。

メリットその2:取引量が多い
OKExとは?でもご紹介しましたが、OKExは世界で3番目の仮想通貨取引量を誇ります。
取引量(金融の用語で「出来高」ともいいます)が多いと、一般的に流動性が高いことを意味し、例えば「急な暴落で今すぐ売りたいのに買い手が見つからない!」などというリスクを避けることができます。
メリットその3:口座開設が簡単
多くの仮想通貨取引所では、口座開設申し込みの時の本人確認の際に写真付きの身分証明書が必要になるものですが、OKExは本人確認が必須ではありません。
メースアドレス1っあれば簡単に口座開設することができます。
メリットその4:先物取引でbitbankと提携している
OKExと日本の仮想通貨取引所であるビットバンクは先物取引の分野に限って連携しています。
国内にある[bitbank Trade(ビットバンクトレード)」で先物取引注文を行うと、そのすべての注文をOKExが取り次ぐことになっています。

メリットその5:セキュリティが万全
OKExでは通貨の保管に関してインターネット上から完全な形で切り離された「コールドウォレット」での保存を採用しており、大変厳重な仮想通貨の保存方法を導入しています。
加えて二段階認証システム、本人確認の実施やそれに伴う出金制限などセキュリティレベルには定評があります。

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メリットその6:独自通貨OKBで手数料が無料に!
OKExは独自の通貨OKB を発行しています。
ユーザーはこのOKBを使ってその他の通貨を取引すると、なんとその時の取引手数料が無料になります。

さらに、毎週金曜日にOKExが得た取引手数料の50%分を、OKB保有者にその保有割合に応じて還元する仕組みを取り入れています。

これだけではありません。
OKB保有者は、OKExに上場する新通貨をどれにするかという決定にも関わることができます。
OKExではどの通貨を追加するかを決定する手段にOKBを使用しており、OKB保有者はその保有量に応じて投票に参加することができます。
取引所独自のトークンは、厳しい価格相場の中でも価格を上げる傾向が多く、OKBもその一例です。
OKBは取引が開始された当時の価格を比べると2018年現在は約6倍にまで上昇しています。

OKExのデメリット

ここまでOKExの良い面を見てきました。
しかし、コインには必ず表と裏があるように、物事には必ず良い面と悪い面があります。
OKExもその例外ではありません。
デメリットその1:日本語に対応していない
OKExは英語と中国語(簡体字と繁体字)のみに対応しており、日本語には対応していません。

デメリットその2:中国政府の介入の可能性
この可能性はOKExが地中海のマルタ島に拠点を移したことでかなり低くなってはいますが、中国の取引所全般で起こり得る話だというところも含めて、念のためお伝えしておきます。
中国は改革開放政策が行われた20世紀後半以降急激な経済成長を遂げ、2010年代には日本を追い越し、世界第2位の経済大国となりました。
しかし、国民1人1人の豊かさの指数(1人当たりGNI)をみると、2016年時点で8260ドル。2万ドルに到達して先進国水準といわれていますがら、まだまだ国内経済が成熟していないことが分かります。

そのため中国政府はお金の流れを国内に留めて内需を拡大させたいと考え、中国国民に対して元の外貨への交換量をかなり制限しています。
こうすることで、国内で生み出されたお金を流出させないためです。
しかこの規制には抜け穴があります。
仮想通貨です。
仮想通貨は規制の対象外ですから、中国人(特に富裕層)は自分の持つ「元」を一度仮想通貨に変えて、その仮想通貨を外貨に換金するということをやっています。
この現状に歯止めをかけるため、中国政府がさらなる規制や、中国関連の取引所に対して何か仕掛けてくる可能性が無きにしもあらずというわけなんです。

デメリットその3:ハッキング被害時の対応
2017年8月にOKEx のあるユーザーがドイツからのアクセスがあり、不正にログインされ、約200BTC(当時で約75万ドル)相当が盗まれました。
その他のユーザーからも被害報告があり、被害総額は約600BTCにも及びました。
これに対しOKExは声明で、「OKEx側のセキュリティ上には問題はなく、ユーザーのセキュリティ設定に問題があり、パスワードが脆弱であることや、他サイトで同一のパスワードを利用していたことが原因でハッキングされたのだ」と主張し、ユーザーが各自で警察に届け出るようにと通達しています。

デメリットその4:BCHハードフォーク時の対応
2018年11月16日にビットコインキャッシュがハードフォークした時、ビットコインを始めとしたほとんどすべての仮想通貨の価格が急落するという事態があったことは記憶に新しいですね。
実はこの時OKExはこのハードフォークが行われる前の11月14日に十分な予告もないまま、ビットコインキャッシュの先物取引を停止し、その時取引を行っていたユーザーのポジションを強制的に清算してしましました。
これにより投資家の間で混乱を招き、多額の損失を出した人が多数でて、利用者の1人がOKEx本社で自殺騒ぎを起こすほどまでになりました。
これにより多くのユーザーや投資家から「市場操作だ」という非難が続出しましたが、OKEx側は「市場の完全性と顧客の利益を配慮した結果である」と反論しています。

まとめ

OKExは数百種類の仮想通貨を扱う世界規模の取引所であり、日本国内の取引所で扱っていない通貨を売買したい場合やOKEx独自の通貨OKBを有効活用したい場合にはオススメです。
しかし、ハッキングやBCHハードフォークの時の対応を見ると、ちょっとどうなのかなという感想を抱いてしまう部分はあるかもしれません。
