今回は、少し変わった投資方法を紹介します。いずれも元々の資本が少なく、投資を始めることが出来ていない方には強い味方になるはずです。メリットだけでなく、デメリットもしっかりと解説していきます!
ミニ株とは?
ミニ株とは、簡単に言うと、「企業が定めた単元の10分の1の株数から取引ができる制度」の事を指します。
ミニ株の始まり
1995年から、個人投資家による株式投資促進のため大蔵省(現在の財務省)によって導入されました。通常の株式投資だと、投資金額がある程度は必要になり、敷居が高いイメージがあるのに対して、誰でも気軽に株式投資が成立できるようと成立しました。
ミニ株の特徴
ミニ株は、証券会社によって呼び名が異なります。マネックス証券では「ワン株」、カブドットコム証券は「プチ株」、SBI証券なら「S株」といったような形です。取扱時間や手数料などにもそれぞれ特徴があります。
ミニ株のメリット
低資金から始めることができる!
ミニ株のメリットは何といっても少ない資金で始める事ができる点です。現物取引では、最低単元が100株で始めるのに10万円必要な場合でも、ミニ株なら10分の1である1万円から投資をすることが出来ます。
株式投資の経験値を上げる事ができる!
ミニ株では元の資金が少ない分、リスクも低くローリスクローリターンであると言えます。資金が少なくてもやっている事は株式投資なので、経験値は積むことが出来ます。
少ないリスクであるミニ株で経験値を上げる事で、銘柄の選び方や相場の変化、動きの仕組みなどを実際に学習していく事が可能です。ここで身に着けた自分なりの良い銘柄の見つけ方は、通常の株式投資を行った際にも必ず役に立つ事は間違いありません。
配当金が貰える
ミニ株保有者の場合、株の保有者は証券会社になっている為、配当金はまず証券会社に届きます。それを証券会社がミニ株保有者の割合に応じて金額を算出し、それぞれの口座に振り込むといった形になります。
ミニ株のデメリット
指値注文が出来ない
ミニ株では、指値注文をすることが出来ず、成り行き注文のみになります。
手数料が割高になりやすい
ミニ株でも取引きの際には、手数料がかかりますが、取引している額が少ない為、手数料が割高になりやすいです。手数料は各証券会社によって、違うので、気になる方は確認してみましょう!
議決権の行使が出来ない
ミニ株では、株主優待に出席することは出来ません。
株主優待はほとんど受けることが出来ない
株主優待では、ほとんどの会社が1単元からになるので受けることが出来る株は少ないです。京セラなど、稀に株主優待を受けることのできる銘柄もありますが、あまり期待しないほうが良いと思います。
取扱数が少ない
ミニ株を取り扱っている企業は正直、少ないです。その為、欲しい株を見つけたとしても、その会社がミニ株を出しているとは限りません。最近は少しずつ増えていますが、まだまだ少ないのが現状です。
ミニ株を取り扱っている証券会社
るいとう(株式累積投資)とは?
るいとうの正式名称は株式累積投資(かぶしきるいせきとうし)です。
るいとうとは、毎月同じ金額を積み立てながら株式投資をしていく方法です。ミニ株でも簡単に説明しましたが、株式には単元という最低取引単位が決められており、それ以下での取引はできません。
しかし、このるいとうは、同じ銘柄の株を少しずつ買うことが出来ます。
たとえば、2018年10月11日現在、オリエンタルランドの株価は1株あたり、10,970円でした。単元株数は100株であり、オリエンタルランドの株を現物取引しようとすると、10,970×100=1,097,000となり、100万円以上必要です。
この場合るいとうを使えば、毎月5万円ずつ購入するなどといったことが可能になります。
るいとうで購入した株数が少ない場合は、株主総会への出席や、株主優待を受け取るといったことは出来ません。しかし、るいとうで段々と金額が積みあがっていき、単元株数の金額まで行くと、通常株主と同等の扱いを受けることが出来ます。
いつでも売却可能
るいとうでは、基本的には単元株に達して、株主になるまで積み立てを続けますが、株価の状況や、様々な事情で売却しなければ行けなくなった場合でもいつでも売却することがで来ます。単元株に達するまで売却することが不可能という事はありません。
るいとうのメリット
小額から投資が可能
先ほども述べましたが、るいとうでは少額から毎月積み立て方式で購入することが出来ます。大手の株や人気の株でも1万円など手ごろな価格で購入することが出来ます。
金額を固定して株式を購入することが出来る
一般的には、株を購入しようとした場合、その時の時価で金額が変動します。「毎月、5株買う」など株数が固定だと、毎回の費用の目安を立てることは出来ませんが、金額が固定されているので目安をたて見通しの良い投資をすることが可能です。
ドルコスト平均法で投資ができる
ドルコスト平均法とは、積立投資をする際に毎月一定金額を購入することで、一定数購入するやり方に比べ、平均取得単価を引き下げる効果がある投資法です。
なぜこのようなことが起きるかというと、「高いときに少し買って、安いときに多く買う」という事を自動的に行っているからです。
例えば、1単元10万円の銘柄に毎月1万円つみたてて購入するとします。今月は株価が5,000円だったので、2株購入しました。先月は株価が2万円だったので、0.5株購入しました。という風に株価が安いときには多く買って、株価が高いときには買う株数が減ることで、平均取得単価を下げることが出来ます。
手間がかからない
るいとうでは、毎月支払いをしていく事になりますが、1度購入をしてしまえば、その後は証券会社が自動的に購入をしてくれます。毎月口座から引き落とされるような形になるので、簡単に行うことができる投資方法になります。
配当金が貰える
持っている株数に応じた配当金を受け取ることが出来ますが、配当金は基本的に再投資される為、あまり実感することはないかもしれません
るいとうのデメリット
取り扱っている証券会社が少ない
るいとうは、基本的に大手証券会社の支店取引のみになっており、手数料の安いネット証券で取り扱いがないのも大きなデメリットです。特定の銘柄に投資したい場合は、扱っている証券会社選びから始める必要があります。
手数料が高額
手数料が高額のほか、口座管理料として、お金を取られてしまう証券会社もあります。大和証券では、口座管理料として、年間3,240円かかってしまいます。詳しく見たい方はこちら
売り買いのタイミングを自分で決めることが出来ない
るいとうは、毎月決められた日に購入することが出来る一方で、自分で売り買いのタイミングを決めることが出来ません。今が買い時だ!と思ってもそのタイミングで購入できず、チャンスを逃してしまうという事も考えられます。
るいとうとミニ株の違い
それぞれについて、以下の表で比較してみました。
特徴 | ミニ株 | るいとう |
---|---|---|
概要 | 証券会社から単元未満株を購入 | 毎月定額で株を購入し続ける |
売買できる銘柄 | 証券会社指定の銘柄のみ | 証券会社指定の銘柄のみ |
売買単位 | 最低単元の1/10単位 | 金額に応じた単位 |
手数料(通常取引との比較) | 高い | 高い |
売買タイミング | 1日1回 | 月1回(あらかじめ決まっている日) |
配当金 | 証券会社を通じて株式の保有数の割合に応じた額が貰える | 次回の購入分に使われる |
株主優待 | もらえない | もらえない |
要点チェック!
・ミニ株とは、単元の10分の1から投資できる投資方法
・ローリスクで株式投資の経験を積むことができる
・手数料が高い点や、取り扱う企業が少ない点が大きなデメリット
・るいとうとは、毎月一定額を積み立てる投資方法
・ドルコスト平均法で取得単価が下がる、手間がかからずにできる点が大きなメリット
・手数料の高さ、取り扱う証券会社の少なさがデメリット
まとめ
いかがでしたでしょうか?
手数料が高いや、取り扱いが少ない等、デメリットになる部分もありますが、少額から投資ができるというのは魅力的な点だと思います。今後さらに取り扱いが増えていく事に期待しながら、興味のある方はぜひやってみてください!