新しい家族が増えると、「この子のためにも頑張らなくちゃ」という気持ちになりますよね。
しかしうれしいだけでなく、これからのことも考えておかなければなりません。子供が小学生に入るまでが、貯金ができる勝負の時期ともいえるからです。
子供の将来に備え、しておくべき貯金術や、かかる教育費について詳しくご紹介します。
目次
どれぐらい必要? どれぐらいかかる?
子供ひとりにかかる教育費は1000万円という話を聞いたことはありませんか?
雑誌などの特集でも、定番となっている決まり文句ですが、文部科学省の調査によると、幼稚園から高校まですべて公立に通った場合は約523万円、私立の場合は約1770万円となっており、前回平成24年度の調査から増加傾向にあります。
さらに大学に進学した場合、公立大学は約75万円、私立大学は約130万円学費がかかるほか、入学金や受験料、また受験にむけての塾や予備校といったことを考えると1000万円でも心配になってきますよね。
学費外にもかかる諸経費のことなども考えると、次のようなことが予測できます。
まとまった出費が必要となるとき
・保育園、幼稚園
制服やカバンなどの身の回りのもの。
・小学校
制服やランドセル、学習机など。体操服や運動靴、上履きや裁縫道具など、学習に関する道具類。
防犯ブザーや携帯電話が必要になることも。
・中学
制服、カバン、通学で自転車が必要な場合はヘルメットなど。
部活に入るため、そのための道具が必要に。
・高校
制服、カバン、高校からは運動靴でなく革靴になるところも。
教科書代金の負担がある場合も。予備校や塾に通う可能性も大。
・大学
受験費用や入学金は高校よりも負担が大きい。
親元を離れる場合は、下宿代や仕送りなどが必要になる場合も。
学費の目標額と必要になる時期を見極める
生まれてから中学卒業までは、児童手当が支給されます。
そのため、色々と学費以外の出費があっても、それほど負担にならないとも考えられます。
一番学費がかかるのは、やはり高校卒業後、大学に入学してからとなります。
高校や大学を奨学金で…と考える方もいるかもしれませんが、奨学金は学校を卒業してからも長期にわたって返済を続けなければならず、できれば親が支援してあげたいもの。
学費は一度に支払う訳ではないため、0歳の時点から長期的に貯金の計画を立てることで、対応は十分にできます。
もちろん子供がどのような進路を希望するか、その年になってみないと分かりませんし、現時点の家庭の経済状況から好きな進路を選ばせてあげたいと考えていても、貯金が難しい場合もあります。
さらに両親に万が一のことがあったときのことも、考慮しておく必要があります。
学資保険だけでは備えは不十分
学費を貯める方法として、一番おすすめなのは各保険会社が出している学資保険です。
保険会社によって、細かな違いはありますが、基本的には支払いの期間が決まっていて、途中解約はできない、解約した場合は受け取り金額が減るといったデメリットがある一方で、節目でまとまった金額が受け取れる、また親に何かがあった場合でも受け取りができるなど、メリットの大きな保険です。
子供ができた場合には、ぜひ入るべき保険といえます。
ただし学資保険だけでは、将来かかる学費のすべてをカバーすることはできない、ということも覚えておきましょう。
各保険を調べ、支払える金額と、将来受け取れる金額について、比較することが必要です。
児童手当はすべて貯金に回す
児童手当があるから、学費はそんなに心配しなくても大丈夫…という考えは一番危険です。
子供が小学生のうちにできる貯金が、将来かかる学費を大きく支えることになります。
特に児童手当を生活費の補填にしないよう、固定費を見直すことも考えましょう。
万が一の備えともなる親の生命保険
学資保険は親に何かがあったときのサポートもありますが、その多くは保険料の免除といったもので、実際にはそれだけでは子供の生活を支えるには不十分。
生命保険や一時金が受け取れる年金保険なども、子供の誕生とともに見直しましょう。
資金を増やす方法も考える
保険は保険会社が倒産した場合は、全額は戻ってきません。
保険会社にもよりますが、保障されるのは9割や8割となりますので、その点も踏まえお金を増やす方法も考える必要があります。
ただし投資はリスクも伴います。しかし定期預金などではそれほど大きく殖やすことは難しいので、分散して投資をすることも考えておきましょう。
まとめ
子供にかかる学費は、学校に払うものだけではなく、塾や予備校など、多方面に必要となるだけでなく年々増加傾向にあります。
また一方で奨学金返済にかかる様々な負担が取り沙汰されるなど、子供にかかる学費をどのように親が支援していくかは、早めに考えておくべき問題となりつつあります。
子供が小さいうちから、確実に貯金ができる家計になるよう、見直しも合わせて行うようにしたいですね。