気をつけて!クレジットカードの有効期限と更新されない時の確認すべきポイント

社会人の大半が1枚は持っているクレジットカード。人それぞれ使い方を考えて便利に利用していますね。クレジットカードを使いこなして来た世代ならご存知だと思いますが、始めて使い始めた人や作ったけど使ってないという人のために有効期限や更新のお話をしたいと思います。

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クレジットカードの基礎知識

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クレジットカードは知っていても、実際に使ったことがない人は特にカードの基本的な機能などをご存知ないかもしれません。まずはそのあたりからお話ししましょう。

クレジットカードでお買い物

クレジットカードは現金代わりに持ち歩くことで、キャッシュレスのお買い物ができるというイメージがとても強いですね。しかし、クレジットカードはお買い物だけでなく、様々な支払いなどに利用できる便利な1枚なのです。

最近はインターネットを利用したネットショップやテレビショッピングでお買い物をする方が多くいらっしゃいます。ほとんどの場合はクレジットカードでの支払いが可能ですので、振込んだりする手間もかからず便利ですね。

ただ、実店舗の場合は注意が必要です。全てのお店が必ずしもクレジットカード支払いができるとは限りません。また、お店よって使用可能なものと使用できないクレジットカードがありますので、自分のカードが使用できるかどうかは店員さんなどに直接聞いてみてください。

クレジットカードが使用できるお店は、外から見てもわかるように入口付近などに使用可能なカード会社のマークなどが貼ってあったり、店内(特にレジ付近)に提示されているお店もあります。

クレジットカードで公共料金の支払い

毎月の電気・ガス・水道料金、携帯電話の支払い、家賃など、発行された振込み用紙を金融機関やコンビニエンスストアで支払っているものも、手続きさえすればクレジットカード支払いに変更できます。

家賃は銀行振り込み、光熱費は用紙を持参しての支払いなどと、それぞれの支払い方法が異なると忘れてしまったり用紙を紛失してしまったりという心配がありますが、クレジットカード支払いにまとめてしまえば支払い忘れは無くなりますし煩わしい手間もなくなります。

現金を借りる

クレジットカードには利用限度額というものがあって、①ショッピング枠と②キャッシング枠に分かれています。例えば、カードそのものの限度額が50万円だとしても、ショッピング枠が30万円でキャッシング枠が20万円であればお買い物などは30万円までしか使えないという事になります。

現金の持ち合わせがないのに急な飲み会が入った、給料前で口座の残高もない、そんな時は提携している金融機関はもちろん、コンビニエンスストアでも24時間お金を借りることができるのです。

クレジットカードの見方

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クレジットカードの表面は様々な情報が見て取れますね。デザインはカード会社によって異なりますし、同じ会社のものでもカードの種類によってデザインを変えていたり、最近は人気キャラクターがデザインされた可愛らしいものまで多種多様です。

それでは表面を詳しく見てみましょう!下図A~Dの枠囲み部分を1つづつ詳しく説明しますので、もしもクレジットカードをお持ちでしたら見比べてみてください。どのクレジットカードもデザインが違うだけでだいたい同じです。

引用:photo-AC

A.カード番号

これがクレジットカードの番号で、一般的なものは数字4つの後スペースが入った16桁なのですが、一部のカードは桁数が異なるものもあります。ネットショップなどを利用してカード番号を記入する際はこの番号を入力します。

B.有効期限

金融機関のキャッシュカードは1度作ってしまえば、紛失や破損などがない限り同じカードを使い続けますね。ところがクレジットカードには有効期限が設けられているのです。この有効期限は初めての方や高齢者にはなかなか馴染みのない書き方をしています。

数字4つの間にスラッシュが入り、「○○/○○」となっていますね。右側の2つは西暦の下2桁、左側の2つは月を表しているのですが、1~9月の場合は頭に0を付けて2桁にしています。いくつか例をあげてみます。

  • 2015年8月なら「08/15」
  • 2016年11月なら「11/16」
  • 2017年1月なら「01/17」

という感じです。横書きの文字を見るとき私たち日本人は特に左から読むという事になっているので、少し違和感のようかものもありますが、これは共通の決まりなので仕方ありません。

C.ブランド

このマークはいくつかあって、JCB、VISA、マスターカードなどそれぞれのブランドです。カードによって位置が異なりますが、必ず入っています。クレジットカードを持っているいないに関わらず、どこかで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

D.氏名

カード所有者のフルネームでローマ字となっています。そして左側が名前、右側が姓です。山田良男さんでしたら「YOSHIO YAMADA」となるわけです。

 クレジットカードの更新

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クレジットカードには有効期限があるというお話しをしましたが、有効期限が切れると更新ということになります。ここからは有効期限と更新について色々と見ていきましょう。

有効期限がある理由

キャッシュカードに有効期限がないのにクレジットカードに有効期限があるのは何故でしょうか。クレジットカードを作った方はお分かりだと思いますが、カードを作る際は「審査」が必要になりますね。この審査に通らなければクレジットカードを作ることは出来ません。

キャッシュレスでお買い物ができたり、キャッシングで現金を借りたりできるのですから、申し込み時には年収や勤務先、現在のローン支払い状況など実に様々な個人情報を提供する必要があります。もちろん、ごまかしや嘘は絶対に通用しません。

申告した情報に間違いも問題もなく無事に審査を通過してカード発行となるのですが、それは数年間(有効期限まで)のこと。数年後(有効期限が到来した時)に、申し込み時と状況が変わっている人もたくさんいます。ですから有効期限を設けて数年ごとに審査をし直して更新するという事になっているのです。

更新の手続きは必要?

クレジットカードの更新については、基本的に自分から手続きをする必要はありません。ただし学生向けのカードなど、該当者のみ持つことが可能な限定カードだったりする場合は、更新時期に関係なく該当者でなくなった時点で手続きしなければなりません。

通常の場合、更新時期(有効期限)が近づくと基本的には自動更新ということになります。この時点ですでに新たな審査は終わっています。ただし、初回の時と違って本人確認の電話や職場への在籍確認などは基本的にありません。

新しいクレジットカード

何の問題もなく無事に更新となった場合は、カード会社によって多少異なりますがほとんどのカードは時期到来のおおよそ1ヶ月前後で届いているようです。

ちなみに、更新されて新しいカードが出来てもカード番号が変わることはありません。変わるのは有効期限と限度額になります。更新前に月々の支払いが滞ることもなく、何の問題もなかった場合は限度額が急に上がっていたりして驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

逆に、更新はできたけど限度額は何も変わっていないとか、キャッシング枠がなくなってショッピングにしか利用できなくなっている、などというケースも多々あるようです。

クレジットカードが自動更新されない?

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ここまでクレジットカードの更新についてお話ししましたが、実は更新されず新しいカードが届かないという事もあるのです。どうして更新されないのでしょうか?なぜ新しいカードが届かないのでしょうか?

上記でクレジットカードの更新時には新たな審査があるという事に触れましたが、更新されず新しいカードが発行されないのはこの審査に通らなかったからという事になります。どのような場合にそうなるのかをいくつかご紹介します。

支払いが滞った履歴がある

金融機関のカードローンなども同じですが、月々の支払い日に遅延なく返済できていれば何の問題もありません。ところが支払い日を忘れていたりして滞れば、いつの支払いが出来ていないか、何回滞ったかなどという情報は全て履歴として残ってしまいます。

また、現金を持参して直接支払うのではなくほとんどが口座からの自動引き落としですから、引き落としが出来ないという事はお金に余裕が無いというような判断にもなり兼ねないのです。

支払い専用の口座を作っていて、いろいろな支払いを1つの口座で行っているという方も多くいらっしゃいます。本当はたまたまその口座に入金を忘れていただけという場合でも、引き落としされなかったという事実が問題なのです。

全く利用していない

クレジットカードを作ってから1度も利用したことがない方も更新されない可能性があります。支払いが滞ったわけでもないのに何故?と思いますよね。カード会社はカードを使ってもらってこそ利益が生じるのです。ですから全く利用しない(利益が見込めない)方は更新しない事があるのです。

クレジットカードの中には年会費などが発生するものもあります。こうしたカードの場合は利用していない方でも多少なりとも会費の徴収ができますので、全く利用していないのに更新されない場合のほとんどは会費不要のカードのようです。

個人の信用が下がった

審査の際に必ず「個人信用情報機関」に照会します。ここで氏名、住所、電話番号、勤務先はもちろん、ローンの有無や支払い状況、延滞の有無、利用中のローンやキャッシングの金額、返済方法、返済の状況など、実に事細かい情報が詳細に閲覧できるようになっています。

参考サイト:個人信用情報の開示内容

自分の信用情報がどのようになっているのか知りたい場合には、インターネットやスマホから閲覧できるようになっています。また、郵送などでも対応してくれます。

参考サイト:信用情報のインターネット開示

この信用情報は必ず見られます。最初の審査の時の状況と明らかに変わっていたり、延滞の事実があったり、複数社からキャッシングしている多重債務に陥っていたりすれば更新されない可能性大です。

また、短期間でころころと何度も住所が変わっていたりするのも印象が良くないようです。同じように勤務先が度々変わっていたり、一定の収入が見込めないような状況ですとこれももちろん印象が良いとは言えません。

その他

金融機関でキャッシュカードを作る際は窓口に直接出向くのが一般的ですね。でもクレジットカードの場合はどうでしょうか。申込用紙に必要事項を記入して郵送、インターネットで申込みをします。

電気店や百貨店などでポイントカードと一体型の場合は、案内の係りの方が丁寧に記入方法などを教えてくれたりしてその場で記入しますが、いずれの場合もカード会社の人と顔を合わせることはまずありません。

顔の見えない申込者の事を、本人が書いた個人情報と開示されている信用情報だけで判断しているという事になります。無事にカードが発行された後も審査的な事は続くと考えておいてください。

例えば、何か分からないことがあって問い合わせの電話をしたとします。そんな時に横柄な態度で見下した話し方だったり、苦情の際にオラオラ系で怒鳴りつけたり、理不尽なことで延々とまくし立てたりすると、クレーマー的な印象となります。

更新してずっと使い続けるために

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クレジットカードはとても便利で、提携しているショップのポイントが貯まったりすることなどから家計を預かる主婦にもありがたいものです。信用できないと判断されて更新されなかったなんてとても辛いですよね。

いつまでもクレジットカードを使用できるように、私たち自身が気をつけなければならない事がありますので、下記を参考にしてください。

とにかく延滞はダメ

クレジットカードに限らずですが、支払いというものは決まった期日にしなければいけませんし、社会生活には不可欠な最低条件です。「1度ぐらい」などという甘い考えは捨ててください。また回数の問題だけではなく、その遅れた分の支払いをするまでの期間(日数)も記録されます。

本当にうっかり忘れてしまっただけならすぐに電話をするなどして、遅くても翌日には振込んだりするのが普通です。先方から「支払いができていない」という旨の案内や電話が来るまで忘れていた場合も同様です。すぐに指定された支払い方法で対処します。

ただ、そのような案内や電話がかかってきても支払いをしない場合、これはもう「うっかり忘れていました」なんて通用しません。「今月はキツくて」などのらりくらりと言い訳してももちろんダメですし、極端に言ってしまうと確信犯と思われても仕方ないのです。

状況的にどうしても支払い日に間に合わないのが予め分かっている場合は、それが分かった時点でカード会社に連絡しましょう。その際は「なぜ支払いが困難なのか」、「いつになれば(何日後に)支払いが出来るのか」などを誠意をもって具体的に正直に伝えてください。

カード支払いが遅れると

カードの支払いが遲れると、様々なトラブルも生じることになります。中には「何度か延滞したけど払わずに逃げたわけでもないし、更新できずにクレジットカードが無くなったけど今後使わなければいいだけの話しでしょ」という人がいますがそんな簡単な話しではないのです。

個人信用情報機関を閲覧して審査しているのはクレジットカード会社だけではありません。他のローン関係の会社はみな閲覧できてしまいますので、車を購入する際のローン、マイホーム購入のローンも全てNGになる恐れがあるのです。最悪の場合はいわゆる「ブラックリスト」となってしまうからです。

また更新の時期と関係のなく、カード利用をストップされてしまうこともあります。ドラマなどで、支払いの時に店員さんに「こちらのカードは使用できないようです」なんて言われているシーンを見たことはありませんか?それがまさにカードがストップされた状況です。

滞った支払いを済ませれば数日以内に解除されて再び使用できるようになるのが一般的ですので、ストップしただけならまだマシですが、状況によってはそのまま強制的に解約という事もあります。ですから「次の更新でどうなるか分からない」のではなく、常に気にかけておくことも必要なのです。

他社の利用状況

先にも触れましたが、更新前にはなかったローン返済が増えていたり他社のクレジットカードを発行している、また現金の借入金も膨らんでいる、などという場合は更新されない可能性があります。毎月の収入はほぼ変わらないのですから、身の丈に合った使い方をしましょう。

クレジットカードやローンカードは、常にいくらでも使える魔法のカードではないのです。欲しい物を我慢できずにカード払いにする、貯蓄がないからキャッシングでお金を借りて旅行に行く、そんな事を繰り返しているからカード地獄に陥ってしまうのです。

今現在、何社のカードを利用していくら使っていているのか、月々の支払いはいくらあるのか、こういった事を曖昧のままカード利用を続けると麻痺してくるのだそうです。家計簿とまでは言いませんが、自分の利用状況をきちんと把握することは大切です。

意外なトラブルも

例えば、A社とB社のクレジットカードをそれぞれ1枚づつ持っていてどちらも適度に使用していたとします。ところがある月にA社の支払いが出来なかったとします。2つとも支払い日が異なっていたためB社だけは滞りなく正常に支払いができたと仮定します。

すぐにA社のクレジットカードがストップされてしまいましたがこれは仕方ないことですね。ところが、正常に支払いができたはずのB社のクレジットカードが強制的に解約されてしまったのです。ちなみに、このウソのような話は私の同僚に起きた実話です。

どうしても納得いかなかった同僚はB社に問い合わせましたが、納得のいく回答はもらえず「会社の規定により」的な事ばかりで誤魔化されたと、ますます怒り心頭という様子でした。そこで色々と調べてみたそうです。

先にお伝えした通り、支払いが出来なかったという事は「金銭的に余裕がない」という判断になります。しかし、B社の支払いは出来ています。でもB社はA社の支払いが出来なかった事実を簡単に知り得ますので、近いうちに当社の支払いも困難になるのでは?という結論になるわけです。

引き落としの口座をまとめる

電気・ガス・光熱費などの公共料金は○○銀行、携帯電話やクレジットカード会社の引き落としは○○銀行、そしてお給料が振り込まれる口座はそれらとはまた別の口座、というようにいくつもの口座を使い分けている方が結構多くいらっしゃるようです。

それには人それぞれ理由があっての事なのでしょうが、可能であればお給料などの収入が入ってくる口座と支払いで引き落としがかかる口座を同一にまとめてください。そうすれば現金を引き落とし用の口座に移し替える事もなくなりますので延滞も防止できます。

口座を使い分けている方の多くは、1度ぐらい遅れても大丈夫な公共料金は優先順位でいうと下なので「今月はちょっと厳しい」という時にはお金を入れないでおくようです。だから口座をまとめてしまうと優先順位の低いものが先に引き落とされて肝心な引き落としが出来なくなるのですね。

しかし公共料金だから遅れていいという考えはどうでしょうか。一人暮らしであれば数千円で済む電気代すら支払えないのであれば、そもそもクレジットカードを使うべきではないのでは?と私は思ってしまうのですが。

クレジットカードが更新されなかった場合

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全く利用していない方は別ですが、利用していたのに更新されなかったという事はひとえに信用が落ちてしまったという事です。という事は、もうクレジットカードを持つことじたい出来ないのでしょうか?

別ブランドのクレジットカード

前述のように個人信用情報機関で情報を閲覧されてしまうので、違うカード会社に申し込みしたところで結果は同じ?個人信用情報機関には、他社との取引履歴(延滞や利用金額など)詳細なデータもあります。しかし、調べてみたところ更新の有無は履歴として残らないようです。

したがって、今まで使っていたカードと別のブランドに申込みをしても一概にムダとは言い切れません。それでも、更新出来なかったという事はそれなりの理由があったわけですし、新たに申込した会社も当然のことながら個人信用情報機関を閲覧します。

各カード会社によって審査基準はいろいろですから、新しいカードが作れる余地だけはあるという程度に考えるのが妥当かと思います。とにかく信用を失ってしまったのですから当然のことですね。

期限切れのクレジットカード

新しいカードが届けば期限切れのカードは不要になります。ハサミなどで細かく切り刻で破棄してください。大きく切っただけだと番号が判別できてしまいます。カード番号はずっと変わりませんので、番号を知られるだけで悪用される危険性があるのです。

番号の部分とローマ字の名前部分は特に細かくして、破片をかき集めたところで組み合わせるのが困難なうえ何と書いてあるのか判別できないように細心の注意を払ってください。

まとめ

今回はクレジットカードの有効期限と更新についてお話ししましたがいかがだったでしょうか。現金の持ち合わせがない日に後輩に夕飯をせがまれたりしてもクレジットカードさえあれば上司として恥ずかしくありません。

いつまでもクレジットカードを持ち続けられるように、支払いを滞ったりせずカードの特性などを十分に理解して正しく利用するようにしましょう。