ひと昔では、手工芸とも呼んでいた「ハンドメイド」。およそ2011年頃からハンドメイドを商材に操るネットショップやサイトが続々と現れ、個人でハンドメイド作品を売買することが人気となってきました。
テレビでも取り上げられ、主婦や女性のお小遣い稼ぎから本業へと転身し、収入を得て生活しているという成功者も多々います。
その中でも、なかなか売れない、どうしてあの人は成功しているのに自分は成功しないのだろう、もうハンドメイドブームは終わりなのかという声も多々聞こえてきます。
ハンドメイド=手芸で副収入を得るためには、まず自分が自信を持って売っていきたいという作品を作ることと、売れるためにはどうしていったらいいかという知識が必要なのです。
目次
なぜ売れなくなってきたのか?
ハンドメイド作品が売れて副業となるとテレビで報道されて以来、続々と主婦や時間の余裕のある人たちがハンドメイドをいそしみ、サイトなどを利用して販売をするようになり、今や大手サイトやフリマアプリケーションはハンドメイド作家で飽和状態となってきました。
そのため、いろんな方がハンドメイドを楽しみ、これなら売れるかもとサイトを利用したり、フリーマーケット、イベントなどで販売をしています。
かたや、100円ショップなどで、ハンドメイドに使う材料が見栄えの良いものが多数増え、クオリティが高くなり、自分で作ったほうが安いのではないかと自作で取り組む方が増えてきているのも原因の一つです。
誰かも作れるような簡単な作品では、なかなか売れないですし、材料を100円ショップでそろえたものを使って作ってしまうと、買い手も目が肥えているので材料費すらもすぐにばれてしまい、作業料だけでこんなに金額をとるの?私にも作れそうだ、と思われがちなのです。
それでは一体どんなことをしていけばハンドメイドで売れていくのでしょうか?これからやると成果が上がるかもしれない、5つの知識をご紹介します。
ハンドメイドで成果をあげる5つの知識
①.自分の「売り」は何なのかを考える
ハンドメイドといってもいろんなジャンルがあります。
・アクセサリー
・布小物からアパレル洋裁
・革工芸
・陶器工芸
・インテリア雑貨などのコラージュ作品や家具
・アート
など、人の生活に寄り添う品々を生み出すことがハンドメイド作家の仕事です。作品制作に必要なのは、自分が好きだと感じる材料選びと、デザインやアイディア力が不可欠です。また、創り出す作品に自信を持ったり、誰かが使っても簡単には壊れないという制作能力も必要になります。
まずは自分で使ってみて簡単には壊れないことを確認しないと、後で消費者から簡単に壊れてしまった、結局この値段ならしょうがないのか、この金額だったのにと価値を下げられ、クレームになることもあります。
まずは自分がやってみたいものはどれなのか、自分が得意な分野で作り続ける根気も必要です。ミシンが得意なら布小物を作ってみたり、便利なアイテムを作ってみるのもいいでしょう。革製品が好きな人で、自分で作り始めてみたらとても上手くいったと成功した方もいます。まずは自分の得意な分野を知ることから始まります。
②.ローリターン・ハイリターン作品の両方を創り出すこと
中には生活費を重視して金額を高めにばっかり設定し、作品をあまり作らない、もしくは一点作って受注制作にしている方もいますが、消費者も高いものばかりは買えないため、少し試してみたいという方もいらっしゃるのが現実です。
例えば、自分が簡単に作れてコストもさほどかからない作品を低価格に設定し、消費者が求めやすいものをいくつか作り、量産しておきます。自分でもかなり手間がかかって、材料費もかかっている自信作品に高価格を付けます。
低価格商品が消費者にわたり、消費者が満足するとリピーターとなって高価格作品に手を伸ばすということも多々あります。自分のブランドを売っていくために消費者に試してもらいたい作品をいくつか用意しておけば、高価格商品が売れたときにハイリターンとなり、収入も大きくなってきます。
また、ローリターン作品もたくさん売れれば手数料分を上乗せしても塵も積もれば山となる方式で収入へとなってきますが、あまりに低価格すぎて注文が入り過ぎるといっぱいいっぱいになってしまい、やる気や時間も無くなってきてしまいますので、無理のない価格設定が必要です。
③.自分の足で立ち、自分が販売員となってみること
どの地域でも、フリーマーケットやハンドメイドフェスタ・イベントが行われています。まずは自分で売ってみるマーケットプレイスを探してみましょう。
お客様はアイディアをくれる一番の先生となってくれます。素敵と言ってくれたり、こんなものも作れない? と聞いてくる方もいれば、自分でも作れそうと辛口をいう方もいるかもしれません。
そういった意見をどんどん吸収しましょう。次の制作に挑めるアイディアを提供してくれます。
また、ただブルーシートをひいて直に並べてみるのと、机を使って並べてみるのとでは買い手が見る頻度が変わってきます。
お客様が手に取りやすい位置とはどこなのか、お客様の目線に引っかかる位置はもちろん立っている時の目線です。お子さんを抱っこしたりおんぶしている人にとってはしゃがんでみることがとても大変なので、お客様が手に取りやすい位置を考えて什器をそろえてみるのもいいですね。
また、作品を入れたり飾れるような什器(かごや入れ物・掛け物)もあるとおしゃれ感が増し、素敵なお店と思って寄ってくる方も多数います。
自分の作品にあった什器選びや看板はとても重要です。作品の見栄えをよくすることも一つの作戦でもあります。
ネットショップやどこから買えるという情報もこれからの販路となる第一歩ですので、名刺やちょっとしたショップカードを見てくださった方や、購入者にお渡しするのもいいです。
特にハンドメイドイベントにはバイヤーやメディア関係者が来ていることもあるので、大きく進める一歩になることもあります。
④.インターネットの利用知識を付ける
自分で売り子になってイベントで販売していると、そこでしか売れないことになってしまいます。
インターネット社会となった全国各地では、どの人も必ずインターネットを一日に一回は利用しています。広告を通して作品を見てもらえたり、こんなアイテムがほしいと探しているネットショップ利用者は年々増加しています。
インターネットを介して全国のインターネットユーザーに自分の作品を発信することを始めてみるのも販路の創出になります。ハンドメイドサイトから自身で作れるネットショップから始めてみるのもいいですね。
ショップを作ることが販路の始まりでもありますが、知ってもらうためにはSNSやブログ宣伝もしていくことが不可欠です。恥ずかしがらず、自分のブログやSNSで発信していくことで受注を受けたりすることもあります。
年齢層幅広く使われている利用率の高いSNSは、勉強しておくと販路に役立つことがとても多いので、毎日同じ時間にあげてみましょう。
決まった時間にあげてみるのにも理由があります。いつも不規則発信だと、どの時間に情報が上がるかわからないとユーザー離れしてしまう傾向があります。
毎日もしくはいつも同じ曜日で同じ時間だと、「いつもあの時間になるとあの人の新しい情報が見れる。」とちょっとしたニュースレターのように見てもらえる可能性があります。意外なところにリピーターをつかむ理由があるんですよ。
⑤.自分の持ち味はなくさず、流行やトレンドを取り入れる
どうしても人は流行に敏感です。アクセサリーや布小物もそうですが、身に着けるものは自分自身の見栄えとあったものをほしがります。雑誌やハンドメイド制作本は毎年変わってきます。こまめに情報を取り入れ、ほかの方の制作している作品を見ながら勉強をしましょう。
しかし、著作権もあるので、真似をしたり完全にオリジナリティーをなくすのはよくありません。後々問題にもなってきますので注意しましょう。
また、季節折々のイベントや行事によっても変わってきます。
入学・卒業シーズンでは、着飾るアイテムを選び、夏には肌を露出するシーズンでもあるため、涼しげだけど目を引くようなアイテムがほしくなり、秋には学芸会や発表会などでお子さんが身に着けるヘアアイテムが人気になったり、冬はあったかアイテムが人気になったりとそれぞれ季節によってほしいアイテムが変わってきます。
自分の作品のオリジナリティーは失わず、少し流行をミックスすると買い手が集まってくることもあります。
カラーやモチーフを変えてみたり、次の季節や流行を先取りして制作に励むと買い手も楽しめるので、リピーターが付きやすくなりますよ。
最後に
いかがでしたでしょうか? ハンドメイドを始めたい方や、今も取り組んでいる方、悩んでいる方の少しでも知識となれたら幸いです。仕事とするには多少の覚悟と根気が必要です。趣味から始まってそれが本業となれば嬉しいこともあれば、時につらくなることもあります。そんなときには適度に息抜きをして、本当に好きなのは何なのか考えてみるいい機会として立ち止まって自分と対話するのもいいかもしれません。
男性も女性も取り組むハンドメイド。ブームは終わるのではなく、生き残るためにはどうしたらいいかがこれからの課題となるでしょう。いろんなイベントやショップを見学に行って勉強することから始まり、毎日作り続けることでクオリティも上がります。勉強を惜しまず、努力は必ず実ると信じ、取り組んでみてはいかがでしょうか?