年末の大掃除は、日本の伝統行事のひとつとして、すっかり定着していますよね。
筆者の住む地域は雪国で、年によっては雪の降る中での大掃除になることもあります。小さい頃は玄関掃除担当でしたので、玄関戸の水拭きが寒くて辛いなぁと感じたものでした。
大人になってから、「何も寒い時期に掃除をしなくてもいいのでは? 」と思い天候のよいGWに大掃除をするようになりました。すると、経済面や作業効率面でのメリットが色々と見えて来たのです。
そこで今回は、筆者の経験も交えつつ、GWに大掃除をするメリットとそのコツについてご紹介していきたいと思います。
目次
そもそもなぜ年末に大掃除をするの?
そもそもなぜ、年末の寒い時期に大掃除をするのでしょうか。
現在の大掃除の風習は、正月に年神様をお迎えするために1年間の煤汚れを払い清める「煤払い」という行事に端を発すると言われています。煤払いは江戸時代の行事で、12月13日に行うと決まっていたそうですが、それが今日まで伝えられ、やがて年末の伝統行事として浸透してきたという訳ですね。
参考:暮らし歳時記
行事としては残しつつ、掃除自体はGWに移動
大掃除は年神様をお迎えする準備という伝統行事の側面も持っているため、掃除がしにくいからといって単純に別の時期へずらしてしまえばいいという訳にも行きません。
一方、寒い時期には汚れも固まって落としにくいですし、掃除をする手も冷えてしまって作業の効率が悪いのも事実です。
妥協点として、大掃除という行事自体は年末に残しておき、家の中を隅々まできれいにする作業は暖かい時期に移してしまうという形がおすすめです。
GWに掃除をする利点
せっかくの連休なのに、大掃除するなんてやる気がでない・・・そんな風に感じる方もいるかもしれません。
しかし、GWに大掃除をすることには色々なメリットがあるんですよ。
外出費を抑えられる
GWに大掃除をすることの一番のメリットは、何と言っても外出費を抑えられることです。
GWは繁忙期ということで、宿泊費はもちろん、各種交通機関の値段も高めに設定されています。道路も渋滞しやすいため、飲み物の確保やストレス解消のためのお菓子、場合によっては車内で用を足すための携帯トイレ代など、普段のお出掛けでは不要な出費まで発生する可能性があります。
最初からGWには大掃除をすると決めておけば、まず旅行先に悩む時間と手間が省ける上、外出による出費の心配もありません。人混みにもまれて疲れたり、渋滞でストレスを溜めることもないのです。
我が家では数年前からGWに外出をせず、家族全員で掃除をしたり、ペンキを塗ったりして過ごしています。家族で一つの事に取り組むことで絆も深まりますし、作業後に近場のお店でご褒美の外食をしたとしても、旅行するのと比べれば出費はとても少なく済みます。
気候が掃除に適している
特に油を含んだ汚れは、気温が低いと固まってしまいますが、気温が高くなるとゆるんできて落としやすくなります。
コンロ周りのベタベタ汚れはもちろん、窓ガラスにつく排気ガスからの油煙や、手すりや家具などにつく手あかなども油汚れの一種です。そう考えると、大掃除は寒い時期にやるよりも暖かい時期にやる方が楽なのもうなずけますね。
また、夏になると日射しが強くなり、窓ガラスを拭いたそばから乾いてしまって拭きスジがついてしまったり、日焼けや暑さによる消耗も激しくなります。そのため、あまり掃除に向いているとは言い難い時期になります。
秋にお休みが取れる方なら、季節的には秋もおすすめです。ただ年末にもう一度、軽くとはいえ大掃除をするつもりであるなら、1年をちょうど半分にしたGWの辺りの時期が、メインの大掃除をする時期としては最適といえるでしょう。
季節特有の汚れを一掃できる
春先に舞う花粉や黄砂により、GWを迎える頃には玄関や窓サッシが汚れていることが多いです。また、冬の間に窓の開け閉めが少なくなることもあり、布団やカーペット、ソファなどの周りにはハウスダストが溜まっていることもあります。
GWに大掃除をすれば、そういった冬~春先に溜まった汚れを一掃することができます。
夏を快適に迎えられる
夏に向かう時期は日に日に日射しが強くなり、窓ガラスの汚れも目につくようになります。
また、水回りの匂いやカビ、ぬめりなどは温度や湿度が高くなると同時に、急激に増殖を始めます。カビや汚れの元を梅雨の前に一掃しておけば、夏を迎えても家の中を快適に保つことができますよ。
まとめ
いかがでしたか?
GWの混雑や渋滞を避け、お家をじっくり大掃除してみるのも意外と有意義なものです。ピカピカに掃除された家でリラックスすれば、旅に出なくても素敵な休日になるはずですよ!