原付もバイク保険は必要!? おすすめ保険の比較や補償を解説

バイクを所有している場合、必然的に自賠責保険に加入する必要があります。そのため「自賠責保険に加入しているから、これで安心」と思っている方も多いでしょう。しかし、これだけでは不十分。それは「自賠責保険」の補償内容を見てみれば一目瞭然です。

バイクは自動車よりも事故発生率が高い乗り物です。万が一の場合に事故を起こしてしまった場合、自賠責保険だけでなくバイク保険にも加入していないと、大きな金額を自己負担することになってしまうのです。

自己負担を少しでもカバーするためにも、バイク保険は是非とも加入しておきたいもの。今回は、バイク所有者が知っておきたい・加入しておきたいバイク保険についてご紹介します。

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バイク保険とは?

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バイクは自動車よりも事故発生の確率が高いにもかかわらず、バイク保険に加入者は非常に少数です。しかし、バイク保険は万が一の場合に是非とも加入しておきたいもの。ここでは、なぜ加入する必要があるのか探るために、バイク保険の基礎について確認して行きましょう。

バイク保険とその現状

バイク保険とはバイク事故を起こしてしまった時にかかる費用を補償してくれる保険です。「任意保険」と呼ばれることもあります。なぜ、バイク保険が「任意保険」と呼ばれるのでしょうか。

バイクを運転する場合、もう一つ義務として加入しなければならない保険があり、それは「自賠責保険」と呼ばれるものです。これはバイクを所有している方であれば、必然的に加入する必要のある保険です。

その一方で、バイク保険は強制ではなく、ご自身の判断に任せて加入することになっているため「任意保険」と呼ばれることがあるのです。「自賠責保険」については、次の項目で詳しくご紹介します。

このように任意での加入が行なわれているバイク保険ですが、実際のところどれくらいの方がバイク保険に加入しているのでしょうか。実はバイク保険の加入率は非常に低いのが特徴的です。公道を走っているバイクのおよそ70%がバイク保険に未加入であるというデータが出ています。さらに、原付については11%しかバイク保険に加入していないという現状があるのです。

自動車と比較するとバイクの方が事故発生率が高い。それにもかかわらず、保険に加入しないのはとても危険なことです。なぜなら、バイク保険未加入でご自身が加害者になった時には、自分では払い切れないほどの損害賠償金をすべて自己負担する必要が出てしまうからです。

「自賠責保険に加入していれば、十分保障を受けることができるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、自賠責保険には思わぬ落とし穴があるのです。

その落とし穴とは、一体何のことなのでしょうか。次の項目へ続きます。

バイク保険は必要なの?

バイク購入時や車検を受ける際には強制保険(自賠責保険)への加入が義務となっていることは知られているでしょう。しかし、その内容まできちんと踏み込んで確認してみると、思わぬ落とし穴があることに気付きます。その落とし穴とは、「ライダー自身の怪我に関する補償がない」こと、「他人の車に衝突して傷つけてしまった時の補償がない」ことです。

補償に大きな不足があるのですね。そこで「そもそも、自賠責保険の補償はどうなっているのだろうか」、このような疑問が浮かんできます。

実をいうと、自賠責保険の補償は「相手の怪我に対する補償」のみです

このため、自分が怪我を負った時、あるいは他人の車に損害を与えてしまった時には、自賠責保険ではカバーすることができず、すべて自己負担することになるのです。

その上、バイクの事故は10代から20代の若者が起こすことが多くなっています。この年代はまだ貯蓄もありませんし、ほとんどの方が学生でしょう。そのため、事故を起こしてしまった場合、自分の力だけでは払い切れません。

こう考えると、自賠責保険に入り、その内容も確認せず「大丈夫だ」と安心しきってしまってはとても危険です。自賠責保険の不足を補うために、バイク保険が必要となるのです。

原付も保険の加入が必要!

原動機付自転車は、バイク用の免許を持っていなくても普通免許さえ持っていれば、乗ることができてとても気軽です。しかし、一般の自動車やバイクと変わらず、原付も交通事故を起こしてしまう可能性があります。そのため、自賠責保険はもちろん、バイク保険にも加入しておく必要があるのです。

実際に原付自動車の交通事故については、16~24歳の青少年が起こした事故が事故件数の約40%も占めているというデータが出ています。自分で損害賠償金を支払う能力を持たない年代の方が、事故を起こしている事実があるので、バイク保険には加入しておきたいものです。

補償内容

先ほどお伝えしたように、バイク保険は自賠責保険で補償し切れない部分を補うものです。

そこで一体どのような補償が付いているのか、確認してみましょう。

対人賠償保険

この補償は相手を死亡させたり、怪我を負わせたりしてしまった場合の損害賠償を補償してくれるものです。

対人賠償保険は自賠責保険の補償内容ですが、バイク保険にも含まれている補償です。なぜ自賠責保険とバイク保険で二重にこの保険が付けられているのでしょうか。

その理由は自賠責保険の保険金の上限にあります。対自賠責保険の対人賠償には死亡の場合、3000万円の上限が定められています(傷害の場合は120万が上限)。しかし、実際のところ損害賠償請求は数千万から数億円です。3000万円では全くカバーできません。そのため、バイク保険でさらに補償を手厚くする必要が生じるのです。

対物賠償保険

相手の車あるいは建物などを傷付けたり壊してしまったりした場合の損害賠償をカバーします。

搭乗者傷害保険

これはバイクを運転するライダー自身の死傷を補償するものです。

人身傷害保険

被保険者本人やバイクに乗る家族、契約中のバイクに搭乗している方の死傷に備えた保険です。加入時に取り決めた保険金額を上限にして、実際の損害額に応じた保険金を受け取ることができます。

無保険傷害保険

事故の相手が車の保険に加入していない場合もあるでしょう。そのような場合に、ライダーが死傷した時に備えたものです。

自損事故保険

相手はおらず、自分で事故を起こしてしまった場合にライダーが死傷した場合、自賠責保険では保険金が支払われません。このような状況に備え、自損事故保険でカバーします。

車両保険

事故でバイクが損傷を受けてしまった時に備えた保険です。ただし、この保険はあくまでも「損傷」に限られたものであり、盗難による損害は補償されません。

示談交渉サービス

このサービスは事故の相手とのやりとりを保険会社の専任者が行なってくれるサービスです。

自賠責保険にしか加入していない場合には事故の相手とのやりとりや、自分が加害者となってしまった時の対応など自分で全部背負わなければなりません。

事故対応についてなんの知識もない方が、このようなやり取りを行うのはとても困難です。また、普段仕事をしている方は事故対応に追われ、仕事にも差し支えてしまいます。

しかし、バイク保険に加入していれば、保険会社の専任者が自分に代って事故の相手や相手が加入している保険会社と交渉して、過失割合や賠償金額、請求額の妥当性などについてしっかりと話を進めていただけます。

さらに、これらの補償に加え、保険会社によっては「ロードサービス」や事故を起こしてしまった時に発生する宿泊費用やタクシー費用を補償してくれるものもあります。

「ロードサービス」とは、バイクの運転中に故障を起こしてしまった時などに、作業スタッフが現場に駆けつけてくれるサービスのことです。

さらに、弁護士への相談費用も補償される特約が付いた保険もあるので、保険を選ぶ際には補償の内容に注意して選びましょう。

保険料割引・割増の基準は「ノンフリート等級」

バイク保険には、保険料の割引や割増を表す基準として「ノンフリート等級」というものがあります。

保険料はこの等級と保険事故の有無の組み合わせが決定要因となり、事故を起こさずに等級を上げることができれば、保険料を手ごろな値段におさえることが可能です。

等級は1から20までの数字で表され、初めてバイク保険の契約を行う場合には6等級から始まります。1年間事故がなければ、翌年に1等級上げることが可能です。ただし、バイク保険の契約中に事故を起こしてしまった場合、翌年には等級が3等級あるいは1等級下がってしまいます。

年齢が若いほど事故を起こしやすくなる傾向があるため、保険料も高くなる仕組みとなっています。割増・割引率は保険会社によって異なるので、保険料をできるだけおさえたい方は、割増・割引率についてもしっかりと比較してみる必要があります。

加入方法

バイクを運転する方であれば、是非入っておきたいバイク保険ですが、加入はどのように行なえばよいのでしょうか。

加入の仕方としては4つ挙げられます。

  • 損害保険会社で申し込む
  • 保険代理店で申し込む
  • 損害保険会社へ電話で申し込む
  • インターネットで申し込む

出来る限りコストをおさえたいのであれば、インターネット申込の保険への加入が良いでしょう。インターネット申込であれば、店舗のコストがかからないため、その分保険料も安くおさえることができるのです。ただ、ご自身で保険を選ぶことになるので、補償の内容などについては自分で理解した上で選ぶ必要があります。自分で選ぶのが不安であるのなら、損害保険会社や保険代理店で申し込むのが無難です。

加入のタイミングは?

バイク保険の加入のタイミングはいつなのでしょうか。事故が起きてからバイク保険に入ることはできません。しかし、事故はいつ起こるか分からないものです。したがって、なるべく早く保険に加入することが大切です。できる限り、初めてバイクに乗る日までにバイク保険の加入を済ませておく必要があります。特にバイク保険の場合は、加入日から補償が有効となるので、一度手続きを済ませてしまえばすぐに安心してバイクを利用することができます。

ファミリーバイク特約

バイク保険に加入すると負担が大きくなってしまう、と悩んでいるのであれば「ファミリーバイク特約」がおすすめです。

手持ちのバイクが125cc以下の場合には、ご自身の加入している自動車保険に「ファミリーバイク特約」という特約を付けることでバイクを補償することも可能なのです。「ファミリーバイク特約」は、大体の場合、自動車の保険料にたった6000円から7000円上乗せするだけで済みます。1万円以内の保険料で負担は少なく、補償がしっかりついてくるのでとても良心的です。

また、125cc以下であれば何台であっても補償してくれますし、何回保険金が支払われても自動車保険の等級に影響が及ぶことはありません。自動車保険の等級について気になる方は、別の記事で詳しくご紹介しているので、ご参照くださいね。

関連記事:自動車保険の等級はどんな事故で下がる?

メリット

バイク保険に加入しておくことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。加入する前に、バイク保険に加入することでどんなメリットがあるのか、本当に自分にとって必要なのか、確認してみましょう。

補償の不足分をしっかりカバー

バイクを利用する方であれば、自賠責保険に加入することが義務付けられています。しかし、前述したように、この保険は「対人賠償保険」しか補償が付いていません。つまり、人を怪我させてしまった時の補償しか付いていないのです

でも、事故が起ると自分も怪我を負いますし、バイクも壊れてしまいます。相手の乗り物にも損傷を与えてしまうでしょう。したがって、このような「万が一」に備えるためにもバイク保険が必要なのです。この保険であれば、自賠賞保険でカバーされていない補償を補うことができます。

インターネット申込の場合、割引がきく

バイク保険の申込方法は何通りかありますが、インターネット申込を行なった場合、非常にお得になることが多いです。大体3000円割引、多い所では10000円も割り引いてくれます。バイクは持っているけれど、1年のうちにそれほど運転しない方にとってはとても助かりますね。

ただ、注意すべきことは、インターネット申込を受け付けていても割引されない場合もあるという点です。これについては、各保険会社が提供しているバイク保険で後ほど詳しく確認します。

デメリット

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メリットの大きいバイク保険ですが、加入の前にはデメリットについても知っておきたいところです。メリットとデメリットのバランスを確認してご自身に必要な保険であるかどうかの判断材料にしましょう。

盗難の際の補償がない

バイク保険は盗難に対応していません。自転車と比べるとバイクの盗難件数はそれほど多くはありませんし、減少傾向にあります。しかし、自動車と比較すると盗難に遭う件数は多くなっています。

バイクの盗難に備えたい場合には、盗難用の保険に別途加入する必要があります。ただ、保険によってはオプションとして盗難に備えた保険が用意されていることもあります。

特に新車で購入した年は盗難に遭う確率も高くなりますし、80%程度補償されるので、このオプションを付けておくことをおすすめします。

インターネットでの加入はすべて自分で行う必要がある

インターネットでの保険加入は非常にお得ですが、注意点があります。それは自分で多くのことをこなさなければならないという点です。

代理店で契約を行う場合は契約内容や補償内容について説明してくれますが、インターネット申込の場合には自分で契約内容を理解する必要があります。

また、実際に保険金を請求することになった場合には、自分で必要書類を揃えるなど、多くの作業を自分でこなさなければなりません。インターネットでバイク保険に加入する際にはこのような点に注意しましょう。

提携している会社は?

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バイク保険も他の多くの保険と同じで、保険会社によって補償の内容が多少異なります。人それぞれバイク保険で何を一番重視するのかは違うので、ここでは代表的な会社のバイク保険の特徴について確認してみましょう。今回は「チューリヒ」、「三井ダイレクト損保」、「アクサダイレクト損保」、「富士火災海上」の4つについて見て行きましょう。

チューリッヒ

チューリッヒは「スーパーバイク保険」と呼ばれる保険を提供しています。

このバイク保険の最大の特徴は次の3つです。

  1. 業界最高レベルのロードサービス
  2. 電話・Eメールを活用したきめ細やかな事故対応
  3. インターネット申込なら最大3000円オフ

事故対応では24時間年中無休で対応してもらうことができ、また示談交渉サービスなどの途中経過報告はご自身の都合に合わせて電話やEメールで対応してもらうことが可能です。

また、車両故障時のレッカーサポートについて、チューリヒ指定の修理工場に運ぶ場合は距離の程度が関係なく無料となります。契約者ご自身の指定する修理工場であっても100kmまでは無料となります。その他次のような補償が用意されています。

  • 事故あるいは故障に遭った時、宿泊・帰宅費用サポートを受けることができ、自宅と事故現場の距離を問わず、無制限で保険金を受け取ることが可能
  •  ガス欠時のガソリン補給は10まで無料

このように補償の内容が手厚く、優れているため、バイク保険の補償を重視したいという方にはおすすめの保険です。

公式ホームページ:チューリッヒ

三井ダイレクト損保

三井ダイレクト損保の特徴は、充実したロードサービスがすべてのプランに付帯しているという点です。レッカーサポートは三井ダイレクト損保の修理工場であれば、どの距離であっても無料で運んでくれます。また、契約者していの修理工場であっても30kmの距離までなら無料となります。

さらに、すべての契約に2億円の無保険車傷害特約が含まれている点も非常に良心的です。これならば、任意保険に加入していない車・バイクとの事故に遭ってしまった場合にも手厚く補償され、安心です。

事故への対応は24時間年中無休で行っており、示談交渉の途中経過はインターネットの「Myホームページ」から確認することが可能です。

さらに、保険料の割引も充実しており、インターネットで申込した場合は一律で3000円割引されます。さらに、Myホームページから保険証券不発行の申込を行うと500円引きとなります。

公式ホームページ:三井ダイレクト損保

アクサダイレクト損保

アクサダイレクトの特徴は年間予想最大走行距離によって保険料が変化する点です。保険料は「5000km以下」「5000km以上10000km未満」「10000km以上」に分けられています。

また、アクサダイレクトのバイク保険は次のような特徴もあります。

  • 保険割引が充実
  • 継続時にアップするロードサービス

継続時にアップするロードサービスについては次のようになります。

1年目:レッカー移動は50kmまで無料、キーの閉じ込め・落輪の引き上げが無料

2年目:ガス欠時のガソリン代が10Lまで無料、玄関の鍵空けがサポートの対象

またインターネット割引が非常にお得な点も見逃せません。インターネット申込を行うと10000円の割引を利用することが可能です。年間走行距離が少ない方にとってはとても良心的な保険です。

公式ホームページ:アクサダイレクト損保

 富士火災海上

富士火災海上のバイク保険は補償内容・補償金額をご自身で設定できる点が特徴的です。対人賠償・対物賠償は自分が必要だと思う金額を設定できます。また、搭乗者傷害につては自分で細かく規定することができ、「搭乗者傷害自体を付帯するかどうか」、「補償金額」、「入院通院時の日額」を自由に決定することが可能です。

とりあえず標準的なプランを選びたい、という方もいらっしゃるでしょう。そのような方向けとして、一般的な補償を備えているセットプランも2つ提供されています。

ロードサービスについて、JAFの会員であれば最寄の修理工場まではレッカー移動が無料となります。また、JAF会員以外の場合、ロードサービスは宿泊・帰宅費用サポートの一部として1人につき1~2万円の範囲で補償してもらえます。

さらに、ガス欠の際のガソリン補給は10Lまで無料で提供。

ただし、インターネット割引が無い点が難点です。

JAF会員であれば、とてもお得で充実した保険なので、JAF会員の方は是非検討してみてくださいね。

公式ホームページ:富士火災海上

バイク保険への加入は大切

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バイク保険の重要性は非常に大きなものですね。今まで自賠責保険の内容を確認しておらず、万が一のことがあっても大丈夫だ、と安心しきっていた方も多いのではないでしょうか。

自賠責保険は「相手の怪我に対する補償」のみなので、「自分自身の怪我に対する補償」「相手の所有物に対する補償」が全くカバーされていないということでした。これでは、万が一の場合に遭遇した時、膨大な金額を自分で負担しなければなりません。それを防ぐために、バイク保険に加入するのですね。

また、バイク事故を起こしやすい年齢は10代から20代となっています。したがって、バイクを利用しているのであれば、若い方も加入する必要があります。ただ、保険料が負担になってしまうのが心配という方が多いでしょう。保険料をおさえたいのであれば、この記事でもお伝えした「ファミリーバイク特約」を付けてみましょう。これなら、毎月6000円程度の負担で済んでしまいます。

これからバイク保険に加入する方、バイク保険の存在を知らなかった方は、是非自分に合ったバイク保険を探してみましょう。