bitFlyerが発表したSFD導入って何?わかりやすく解説

2018年1月16日12時半ごろに、国内大手取引所である『bitFlyer』が提供するLightningFXにおいて、現物価格との差が10%以上ある場合において、SFDを導入することを発表いたしました。今回の記事では、その実際の内容とSFD導入についてわかりやすく解説をしていこうと思います。

*2月27日にbitFlyerからSFDの仕様変更についての報告が全ユーザー向けに配信されました。内容については、こちらの記事の後半で紹介いたします。

実際の報告内容

下記、実際にbitFlyerから各ユーザーに送られたメールを転載させていただきます。

【重要】Lightning 現物(BTC/JPY)と Lightning FX の価格乖離の縮小を目的とした「SFD」導入予定についてのお知らせ

Lightning FX をお客様に安心してビットコイン取引を出来る場としてご利用いただくため、Lightning 現物(BTC/JPY)と Lightning FX の価格乖離の縮小を目的として、1 月中を目処に「SFD」の導入を予定しております。
SFD とは、「Swap For Difference」の略称で Lightning FX に適用されます。
価格乖離が 10% 以上になった場合には、価格乖離が拡大する方向の約定をされたお客様から約定金額(日本円)に応じた SFD を徴収し、縮小する方向の約定をされたお客様に SFD を付与いたします。
徴収・付与する金額は約定金額(日本円)に対して、約定時の価格乖離の程度に応じて決定される SFD 比率を乗じて算出されます。
例:
Lightning 現物(BTC/JPY)(最終取引価格:2,000,000 円)が Lightning FX(最終取引価格:2,300,000 円)対比 15% 高く乖離しているときに Lightning FX で 1 BTC/2,300,000 円(Aさん買い、Bさん売り)の約定が発生した場合の SFD 額について
Aさん:建玉決済時に、23,000 円を SFD として徴収
Bさん:建玉決済時に、23,000 円を SFD として付与
また、Lightning FX の取引画面にて価格乖離率を確認できるようにいたしました。
当社が定める比率は下記ご参照下さい。
SFD の算出に用いる比率:
価格乖離SFD 比率
10% 以上 15% 未満0.5%
15% 以上 20% 未満1.0%
20% 以上3.0%
今後とも皆様にご満足いただけるようなサービスの拡充に努めます。引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。
出所:bitFlyer
このように、bitFlyerでは以前からFXと現物における価格差に対して問題の声が寄せられており、それに対しての解決策が報じられたこととなります。

SFDってどういうこと?

価格乖離が 10% 以上になった場合には、価格乖離が拡大する方向の約定をされたお客様から約定金額(日本円)に応じた SFD を徴収し、縮小する方向の約定をされたお客様に SFD を付与いたします。

bitFlyerの本文の上記一文をわかりやすく解説すると、まず価格乖離が10%以上という状況は、例えば現物取引ではビットコインの価格が200万円なのに対し、LightningFX上の価格ではビットコインが230万円で、現物とFX上の値段に乖離が生じ、さらにそれが10%以上の乖離が起きてしまっている状態を言います。

今回の例の場合は、現物200万円に対しFXが230万円ですので価格差は30万円で15%の差が生じてしまっていることが分かります。

また、価格乖離が拡大する方向の約定とはどんな約定を現すかというと、基本的に仮想通貨の取引は、需要供給のバランスによって価格が変動しておりますので、ビットコインを買いたい!(需要が高い)という人が多ければ多い人ほど価格は上昇します。また逆に、ビットコインを売りたい(供給が高い)場合には価格が下落します。

このことから、先ほどの例と照らし合わせて考えると、そもそも200万円のビットコインがFXでは230万円と実際の価格よりも高くなってしまっています。このタイミングで、価格乖離が拡大する方向というのは、仮想通貨を買いたい人が増えることによる価格の上昇ということになります。

逆に、現物価格が200万円の際に、170万円でFXでは取引されている場合は、ビットコインを売ろうとする人側が、価格乖離が拡大する方向の約定とみなされます。

そして最後の、約定金額(日本円)に応じた SFD を徴収し、縮小する方向の約定をされたお客様に SFD を付与というのは、現物で200万円の際に、FX上で230万円で約定された場合に、ビットコインを買いポジションに入った人には、1%の23,000円を徴収し、売りポジションに入った人には23,000を付与するといったことを現しています。

なぜSFDを導入するのか?

報告のタイトル文にもある通り、SFDを導入する一番の目的はそもそもの価格乖離を縮小させることです。

そして今回その価格乖離を縮小させる一番のポイントとなるのが、報告の本文中の「価格乖離が拡大する方向の約定をされたお客様から約定金額(日本円)に応じた SFD を徴収」という仕組みなのです。

価格乖離が拡大する方向の約定をするユーザーに金銭を徴収するという仕組みを用いることで、できるだけ価格乖離が起きる現象を防ぐといったことが今回のSFD導入によって実現されます。

修正後のSFDについて

2月27日にbitFlyerから、SFDの一部修正が報告されました。

こちらの内容も改めてみていきましょう。まずはメールにあった本文を転載いたします。

Lightning FX 取引価格と Lightning 現物(BTC/JPY)取引価格が一定水準以上乖離している場合に約定ごとに発生する「SFD」について、近日中に以下 2 点の変更を行う予定です。
1. 決済注文の約定時には、SFD は付与いたしません。
約定の種類新規注文決済注文
価格乖離を拡大する
方向の約定
    SFD 徴収SFD 徴収
価格乖離を縮小する
方向の約定
SFD 付与SFD なし
(※近日変更点)
2. SFD 比率を以下の通り変更いたします。新たに 5% 以上 10% 未満の価格乖離において 0.25% の SFD 比率を設定いたします。また、20% 以上の価格乖離における SFD 比率を 2.00% に変更いたします。
価格乖離SFD 比率
5% 以上 10% 未満
(※近日変更点)
0.25%
(※近日変更点)
10% 以上 15% 未満0.50%
15% 以上 20% 未満1.00%
20% 以上
2.00%
(※近日変更点)
お取引における SFD の発生イメージ
SFD は以下の式で計算されます。
SFD(日本円)= 取引数量 × Lightning FX 取引価格 × SFD 比率
例:
新規注文
Lightning FX(最終取引価格:920,000 円)が Lightning 現物(BTC/JPY)(最終取引価格:800,000 円)対比 15% 高く乖離しているときに Lightning FX で 1 BTC/920,000 円(A さん:新規注文による買い、B さん:新規注文による売り)の約定が発生した場合の SFD について
計算式:1 BTC × 920,000 円 × 1.0% = 9,200 円
A さん(買い = 価格乖離を拡大する方向の新規注文の約定):9,200 円を SFD として徴収
B さん(売り = 価格乖離を縮小する方向の新規注文の約定):9,200 円を SFD として付与
【決済注文】
Lightning FX(最終取引価格:1,050,000 円)が Lightning 現物(BTC/JPY)(最終取引価格:1,000,000 円)対比 5% 高く乖離しているときに Lightning FX で 1 BTC/1,050,000 円(A さん:決済注文による売り、B さん:決済注文による買い)の約定が発生した場合の SFD について
計算式:1 BTC × 1,050,000 円 × 0.25% = 2,625 円
A さん(売り = 価格乖離を縮小する方向の決済注文の約定):SFD は付与いたしません
B さん(買い = 価格乖離を拡大する方向の決済注文の約定):2,625 円を SFD として徴収

出所:bitFlyer

こちらの報告をわかりやすく説明していきたいと思います。

まず、前回の報告と大きく異なる点としては、『新規注文』と『決済注文』という2種類の注文が登場している点です。

こちらの新規注文と決済注文の違いとしては、簡単にいうと、新規注文はLightning FX において、一番最初(または新たに)に仮想通貨を購入するか売却するかを注文することを言います。

一方決済注文は、新規注文を行った際にセットで行う、新規注文とは反対の注文のことを言います。

つまり、新規注文で仮想通貨を購入する注文をすると、決済注文は仮想通貨を売却する注文となり、新規注文を売却する注文をすると、決済注文は購入する注文となります。

例えば、100万円分の仮想通貨を購入する注文(新規注文)をして購入した際に、利益を出すために、仮想通貨が120万円になった際に売却する注文(決済注文)をするといった形です。

そして、今回の変更点としての一つ目は、『価格乖離を縮小する方向の約定』で決済注文をした際には、SFDは付与されないという点です。

また二つ目の変更点は、今までは10%以上の価格乖離発生時からSFDが導入されていたのに対し、今後は5%以上の乖離からSFDが導入されることとなりました。

こちらの制度は、まだいつごろから導入されるかはメールには報告されていませんが、今後も何か変個展などがあれば、こちらの記事に追記していきたいと思います。

bitFlyerに次ぐおすすめな取引所は?

本記事ではbitFlyerのSFDいついて、ご説明しましたが、皆さんは他の取引所の口座もお持ちでしょうか?

こちらの記事を読んでいる方はおそらく、仮想通貨の取引もかなりの経験をお持ちのことと思います。そんな方におすすめ取引所は、海外の取引所BINANCEです!

BINANCEを利用するメリットを簡単にご紹介すると。

  • 取扱っている仮想通貨の種類が約百種類(bitFlyerはわずか7種類)
  • 取引手数料が圧倒的に安い(BinanceCoinで支払うとなんと0.05%でbitFlyerの半分以下)

などが挙げられ、世界で最も多くのユーザーがBINANCEを利用しています。

皆さんもぜひ、BINANCEの利用も検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回のSFD導入によって、今後のbitFlyer上の現物とFX間の価格差は縮まっていくのではないでしょうか。

しかしながら、個人的には今回の徴収金額のパーセンテージは少し大きすぎて、トレーダーの方たちからしたら大きな痛手になり、FXの取引が少し落ち着いてしまうのではないかと危惧もしております。今後も目が離せないですね。

※投資にあたっての最終決定はご自身のご判断でお願いいたします。

BINANCEの登録方法をわかりやすくまとめた記事はこちら。