仮想通貨のStellar(ステラー)の特徴と今後、主な取引所を比較!

世の中にはたくさんの仮想通貨がありますが、みなさんはStellar(ステラー)というアルトコインをご存知でしょうか?

2018年1月時点では、国内の取引所での取り扱いはしていませんが世界的にみると、仮想通貨の時価総額でTOP10に入るほど人気のコインなのです。

さらにStellarは依然fincleで紹介した、Ripple(リップル)をもとに開発された仮想通貨としても、とても有名な仮想通です。

今回は、そのStellarの特徴と今後、日本での取引を行う方法をRippleと比較しながら紹介していきたいと思います!

Rippleのおさらいをしたい人はこちら。

リップル(XRP)の特徴と今後、取引所をわかりやすく比較

仮想通貨Stellar(ステラー)とは?

ステラーは、言うまでもなく仮想通貨の中の一つで、2014年7月に誕生しました。

誕生当初は、ビットコインやリップルなどでいうBTCやXRPなどの略号は、Stellarという文字の中のアルファベットをとって『STR』と表されていましたが、2015年のアップグレードを酒匂に、XML(ルーメン)という略号に変更になりました。ちなみに、2018年1月現在も略号は変わらずXMLです。

記事の冒頭でも記載した通り、Stellarはリップルのシステムをもとに開発されており、実際のStellarを作っているシステムも当初はリップルのものをそのまま利用しただけのものでした。

リップルのシステムをもとに開発されたコインだけあって、コインとしての目的も、手数料や時間をかけずに『送金と決済』ができる信頼性と即時性のある金融プラットフォームというものです。

仮想通貨Stellarの特徴は?

では、Stellarの特徴をRippleと比較しながら見ていきましょう。

引用元:photoAC

開発元

Rippleのシステムを利用して開発されたStellarですが、実は創業者もRippleと同じ元世界最大級のビットコイン取引所「Mt.Gox(マウントゴックス)」の創業者である、ジェド・マケーレブ氏です。

では、なぜ同じ創業者で同じシステムを利用したコインを二つ作る必要があったのでしょうか?

それは、コインとしての目的に大きな違いがあります。

決済システムとしての目的

RippleもStellarも『銀行、人、決済システムをつなぐ金融プラットフォーム』である点では全く同じです。

しかしながら、それぞれの決済システムを用いる対象ユーザーは大きく異なり、Rippleは世界各国の大手金融機関などの法人間での利用を目的に開発されたのに対し、Stellarは個人間での利用を目的として開発されているのです。

この説明だけを効くと、結局リップルも個人で利用できるから、差はないんじゃないか?と思われるでしょうが、実際にStellarは個人間での利用を目的としているため、少額での送金や決済に特化しており、Rippleに比べ決済の速度が速くなっているのです。

ですので、今よりももっと仮想通貨が投資的な目的での利用ではなく、個人間の送金と決済を目的に利用されるようになると、Rippleよりもスピードの速くコストが低いStellarが注目される可能性が高いのです。

発行上限

Rippleは、発行上限が1,000億枚と誕生当初から定められており、さらに送金や決済などのトランザクションが起こるたびに少しずつ減少しています。

それに対して、Stellarは開発当初の発行上限は1,000億枚とRippleと同じではありましたが、1年ごとに1%ずつ発行上限が増えていく仕組みとなっています。

この、実際の円やドルなどの法定通貨と同じく発行上限が増える仕組みにより、多くのStellarが市場に流通することで価格が大変動するリスクを抑えています。

また、それぞれの開発元が保有している通貨の量にも大きな差があり、Rippleは現存するうちの約25%を開発チームが保有しているのに対し、Stellarは全体の5%ほどしか保有されておらず、発行上限が増えていく仕組みの目的と同じく、より多くの通貨が市場に流通されるものとなっております。

これらのことから、Stellarはリップルに比べて価格変動が抑えられており、非常に安定している仮想通貨となっています。

独自プロトコル

2014年のStellar誕生当初は、Rippleと同じ仕組みを用いられていたStellarでしたが、その後独自のアルゴリズムが採用されました。

基本的に仮想通貨は、日本円でいう日本銀行のような管理者がおらず『みんなで仮想通貨を管理する』といった非中央集権のプラットフォームになっています。

ですので、何か不正などがあった場合、それが本当に不正であるかどうかを、簡単に言うと全体の多数決の割合によって決めているのです。このことをコンセンサスアルゴリズム(承認アルゴリズム)と言います。

また、このコンセンサスアルゴリズムの多数決の割合は仮想通貨によって異なり、その点でもRippleとStellarは異なります。

Rippleは、XRP Ledger consensusという独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、決められた承認者たちのうちの80%以上が合意した場合、ブロックが承認され取引が行われる仕組みとなっており、逆に80%以上の合意が選ばれなかった場合、チェーンの分岐によりコインが分裂してしまうという仮想通貨においては致命的なリスクがあります。

Stellarはこの、Rippleの承認アルゴリズムの問題点を改善するために、SCP(StellarConsensusProtocol)を採用しており、決められた承認者の80%以上の承認が得られない場合でも、承認される仕組みとなっており、コインの分裂のリスクを抑えています。

このStellar独自のプロトコルは高く評価されており、セキュリティ面やモナコインの記事でも説明したスケーラビリティにおいて、Rippleのものよりも優れているとされています。

モナコインの記事はこちら。

国内仮想通貨のモナコインの特徴と今後、主な取引所を比較してみた!

仮想通貨Stellarが注目されている理由とは?

Stellarは、仮想通貨として信頼性や即時性を高く評価されていることから、世界各国の大手企業との提携を結んでいることが注目の一つの理由となっています。

今回はその大企業との提携の一部をご紹介します。

geralt / Pixabay

デロイトとの提携

2016年6月、Stellarは世界最大手の金融コンサルティング企業である、デロイトとの提携を発表しました。

デロイトが開発する、国境を越えた瞬時の決済を可能とする、クロスボーダー決済アプリケーションを構築するために、Stellarが採用され統合されたのです。

これにより、実際のプロトタイプでは、決済にかかるトランザクションの時間が5秒と従来かかっていた時間の40%をも削減することを可能としました。

TEMPOとの提携

2016年12月、フランスのパリに本社を置く大手企業のTEMPOとの提携を発表しました。

Stellarが採用された、TEMPOのサービスを利用することでヨーロッパの人々が世界中の人に低コストで瞬時に送金することを可能にし、またユーザーは、公共料金や保険料金などにおいても、国をまたいで送金することができるようになりました。

TEMPOは将来的に、1500億ドル以上の規模の送金が見込まれているとも発表しており、このこともStellarが注目される大きな理由の一つとなりました。

IBMとKickEXとの提携

2017年10月、IBMとKickEXとの提携し、Stellarを用いて金融機関が国境をまたいだ決済における時間を迅速にするソリューションを発表しました。

IBMはStellarの信頼性と即時性を評価し、国際取引におけるコストの高い手数料や処理の速度、取引時に発生するエラーなどのあらゆる障害を抑えることができるとしています。

仮想通貨Stellarを取り扱っている取引所は?

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現在、国内にてStellarが取引ができる取引所は、Binanceがおすすめです。

Binanceは海外の取引所ですが取引手数料が0.1%とかなり低く、取り扱っているコインの枚数も100枚以上とかなり多いです。

しかしながら、Binanceは日本円に対応しておらず、取引をするためには国内の取引所で口座を開設し、ビットコインを購入したのちにBinanceの口座に送金をする必要があります。

その方法については今後の記事でご紹介いたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はRippleの兄弟ともいわれる仮想通貨Stellarについてご紹介いたしました。

実際に時価総額も高いアルトコインとして世界で注目されているので、今後が楽しみですね。

また、仮想通貨の取引はご自身の責任で行ってください。こちらの記事に書いてある内容は一参考としてご覧いただけますと幸いです。