QuarkChain(クオークチェーン)とは?チャートや特徴、取引所を徹底解説!

アヤネ
こんにちは!fincle専属ライターのアヤネです

今回はQuarkChainというコインについてご紹介します。仮想通貨の種類は世界中に2千以上ともいわれていますからまだまだ未知のコインに遭遇することになりそうですね。

今回取り上げるコインはICOをする際に重宝するコインのようです。ということはこれもまたERC20 の1つということになりますね。

アヤネ
ERC20とはイーサリアムベースで作られるトークンのことで、ベースとなるプラットフォームにイーサリアムの仕組みを用いたもの。ICOというのは、initial coin offeringの略称で企業がプロジェクトを行うために仮想通貨を使用して行う資金調達のことで、クラウドファンディングの一種だったね

詳しい用語解説は以下のリンクをチェック

ERC20→Vechain(ヴィチェーン)とは?NFC・RFIDって何?ICOについても簡単に解説!

 

ICO→【初心者向け】ICOとは?概要からメリット・デメリットまで徹底解説!

 

QuarkChainとは

では定石どおりにQuarkChainとは何かについて説明していきます。

先述の通り、ERC20の1つでICOに使われているコインです。このコインの単位はQKC。

アヤネ
わかりやすい単位だ

QuarkChainは中国人により2017年ごろに立ち上げられた会社で、この会社に投資している企業も多いのである程度の安定性のある会社といえそうです。

そんな会社が開発したこのコインには、新たな技術が搭載されているようなので後半で詳しく見ていきましょう。

QuarkChainという企業について

今回は歴史紹介ではなく、QuarkChainという企業の情報を書いていきたいと思います。

というのも今回取り上げているQuarkChainには、まだ歴史といえるべき過去がない2017年にできた新しい会社なのです。では気を取り直して以下でQuarkChainという会社についてみていきましょう。

*以下で出てくる~四半世紀というのは年度を4つに分けた期間です。4月~6月が第1四半期、7月~9月が第2四半期、10月~12月が第3四半期、1月~3月が第4四半期。

企業自体は2017年第2四半期にブロックチェーンのスケーラビリティ問題を研究し始めたようです。

そして2017年第4四半期、QuarkChainのホワイトペーパーの草稿を執筆。

2018年2月には検証コード0,1ホワイトペーパーをリリースしています。3月にはウォレット0,1のテストを開始。

現在は2018年第2四半期に当たりますが、スマート契約0,1の試行をしています。

またこの企業の特筆すべき点は、公式サイトに未来の予定が書かれていることです。その予定によれば、2018年第4四半期にはQuarkChainコア1,0・メインネット1,0・スマートウォレット1,0がリリース予定で2019年第2四半期にはQuarkChainコア2,0・スマートウォレット2,0がリリース予定となっています。

QuarkChainの特徴―ビットコインとQuarkChainの違いとは?

QuarkChainのエトセトラがわかったところで、ここからはQuarkChainの特徴を紹介していきます。

①二層のブロックチェーン

②クロスシャード取引

③水平スケーラビリティ

④EVMのスマートコントラクト

⑤rfPoW

⑥スマートコントラクト

以下で一つ一つを詳細に見ていきましょう。

二層のブロックチェーンとは

まずこのQuarkChainの最大の特徴というのが、取引の高速処理です。ご存知の通り、ブロックチェーンは10分間で取引の承認が行われます。10分という時間は長すぎるということでアルトコインと呼ばれるビットコイン以外のコインはこの承認時間をこぞって短くしてきたのですが、このQuarkChainの処理能力が常軌を逸しているとしか言いようがないくらい高速なのです。

具体的にどのくらいのスピードなのかというと、ビットコインは4tps、イーサリアムは10tpsなのに対してQuarkChainは100000tpsなのです。

*TPSとは?transactions per secondの略で、取引/1秒、つまり1秒あたりにどれだけ取引を承認できるかを表しています。

アヤネ
驚きしかないわね。桁が圧倒的に違うじゃない(え、そんな話し方だったっけ私、、、)

ちなみに処理が速いといわれているVISAでさえ、65000tpsですのでどれだけこの数字が大きいものなのかが一目瞭然ですね。

アヤネ
ちなみに、図で表してみるとこんな感じ
アヤネ
伝わったかな?

ではなぜこんなのにも早く処理できるのでしょうか?

それはQuarkChainは2層構造でできているからです。今までのコインでは2層構造のものなど存在しませんでしたよね。しかし、QuarkChainはその固定概念を破壊し2層構造を使用することで高速処理を成し遂げました。

具体的にはシャーディング層とルートチェーン層から成り立っています。

シャーディング層?

1層目がシャーディン層です。シャーディングというのは英語でつづるとshardingで分割を意味する単語です。

多くのノードが参加すると1つのデータにたくさんのサーバーがアクセスするということですから、その取引の処理が遅れてしまいます。しかも、その参加者全員が取引を正しいと承認するには時間を要しますね。

そこで、ノードをいくつかのグループに分割してそれぞれのチームが割り当てられた取引を承認する制度を採り入れました。

こうすることで1つのサーバーへのアクセス数が減り、さらに取引に参加する人数が減るので承認も早くなります。

ここからは正確なデータを取っているわけではないので明言するのは避けたいところですが、おそらくある一定数の参加人数を超えると取引の承認の正確さは変わらないのだと思われます。

よく似たような実験がありますから、この場合も当てはまるのでしょうね。

これにより取引の処理が格段にあがるというわけです。

ではルートチェーン層の役割は何でしょうか?

ルートチェーン層?

ルートチェーン層は1層目のシャーディング層でばらばらに承認した取引をまとめる役割を担っています。

図にまとめてみると下のような感じですね。

 

クロスシャード取引とは

クロスシャード取引とは、クロスチェーン+シャーディング=クロスシャードという成り立ちの言葉です。

クロスチェーンというのは、2つのブロックチェーンをクロスつまり混ぜ合わせるということ。簡単に言ってしまえばビットコインのチェーンとイーサリアムのチェーンをくっつけてしまうという優れモノ。

従来はこの2つのコインの交換を行うためには取引所に預けることが絶対条件でした。これには手数料が発生してしまい、むだな出費がつきものでした。

しかし、クロスチェーンならばプラットフォームの異なる(チェーンの違う・グループの違う)コインをいとも簡単に交換できてしまうのです。

アヤネ
図の色使いがダサいのは許してください、、、

そしてシャーディングというのは上述した通りで、分担作業ということですね。

アヤネ
分業か~

この2つの概念が組み合わさったものがクロスシャーディングです。2つの異なる種類のコインが取引できるということです。

水平スケーラビリティとは

このサイトでも何度も登場し、おなじみになったスケーラビリティという言葉。

どうやらはこのスケーラビリティには2つの種類があるようです。それが水平スケーラビリティと垂直スケーラビリティです。

簡単に言うと、水平スケーラビリティはスケールアウトとも呼ばれていて、参加しているコンピューターなどを増やすことでサービス全体の向上を図るものです。

対して、垂直スケーラビリティというのは、スケールアップとも呼ばれていてサーバそのものを最新のマシンに入れ替えるなどしてスケーラビリティを向上させるさせるものを指します。

QuarkChainの場合は前者の水平スケーラビリティを用いています。具体的には、処理能力が上がる=手数料がかさむという状況を打破するため、スーパーフルノードの数をふやしました。

アヤネ
スーパーフルノードというのは、ノードの中でも当該プラットフォームに大きくコミットしてるノードくらいの認識でいいかな

EVMのスマートコントラクトとは

EVMとはEthereum virtual machineの略称でイーサリアム仮想マシンと呼ばれているものです。本来、ほかのコインとの直接の取引は不可能ですが、このQuarkChainというコインはEVMのスマートコントラクトに対応しているのでイーサリアム上にあるアプリ(イーサリアムで使われている仕組みと考えるとよいかも)を簡単にQuarkChainに導入することができるのです。

rfPoWとは

こちらももうおなじみのPoWですが、これはASICBOOSTというシステムを持っていないマイナーは勝つことはできないという仕組みでしたね。

*詳しくはこちらの記事をチェック→Vechain(ヴィチェーン)とは?NFC・RFIDって何?ICOについても簡単に解説

こちらの記事ではさらに細かく、私とは少し違う視点からPoWについて書いてあるのでご参考までに→仮想通貨取引で見かけるPoSやPoWって?違いは何?仕組みを徹底解説!

 

しかし、これは不平等であり、かつ1人のまたは1グループが大きな力を持ってしまうので仮想通貨の非中央集権制が機能していないような状態になってしまいます。

そこでQuarkChainはPoWを少し改善したrfPoWを用いています。

これは、ASICBOOSTのようなマイニングを簡単に行える仕組みを持っていなくてもマイニングを行い、報酬をもらうことができるというもの。

仕組みは単純で、マイニング作業をレベル別にしただけです。

どういうことかというと右の図のようにレベル分けをして

マイナー自身が自分が勝てそうな難易度のものを選んでマイニングしていくというもの。

これによってASICBOOSTがなくても報酬を得ることができるということですね。

さらにマイナーが分散するのでより非中央集権化という利点をいかせる形になっています。

スマートコントラクト

アヤネ
スマートコントラクトとかもうこのサイトの常連じゃん

冒頭でも紹介した通り、QuarkChainはERC20の1つ。つまりイーサリアムと同じプラットフォーム・仕組みを用いているということです。

したがってスマートコントラクトもくっついてくるわけですね。

スマートコントラクトとはくどいようですが、煩雑な契約なしに取引が行えるというもので卑近な例を用いると自動販売機のようなものです。

アヤネ
お金をいれたらめんどうな操作なしでジュースが買えてしまう。よくよく考えたらものすごく便利なシステムですね、自動販売機って。

QuarkChainのセキュリティー

ではここからQuarkChainのセキュリティーについてみていきましょう。

実は多数決の原理と同じような方法を用いることで、仮想通貨の取引をなくすことは可能なのです。

どういうことかというと、ある一人の人または悪意のあるグループが半分以上のハッシュパワーをもってしまうと取引をなかったことにしたり、二重支払いが可能になったりしてしまうのです。

アヤネ
ハッシュパワーってなんだっけ?ていうか、でてきたことあったっけ?

ハッシュ?

ハッシュとは一言で言ってしまうと暗号化された数値のことです。

仮想通貨の取引はすべて暗号化されるのですが、暗号化されたものはすべて数字の羅列に変わります。この数字のことをハッシュといいます。

ハッシュパワー?

ハッシュパワーとはマイニングのスピードのことを言います。

一応おさらいから入っていきますが、仮想通貨の基本取引の流れは以下のようなものです。

コインを送る→取引に参加している全員(コンピューター)に取引情報を通知

→正しいハッシュ値を見つけるレースの開始→発見次第、見つけた人は全員に発見の報告をする

→全員が、取引が有効である(不正はない)と確認次第、ブロックを承認する

→新たなブロックを作成することで承認を示す(=過去の取引履歴の書かれたブロックが1本のチェーンでつながれているのでその一番先に新たなブロックをくっつける)

このハッシュ値レースで正しいハッシュ値を見つけ出すまでのスピードのことをハッシュパワーといいます。

*51%攻撃?

では話をQuarkChainのセキュリティーに戻しましょう。

先ほどのような悪意のある人が半分以上のハッシュパワーを持ってしまうことを防ぐための対策がQuarkChainには仕込まれています。

QuarkChainのハッシュ値は、QuarkChainの構造上2つに分けられています。そのうちの50%以上が2層目にあり、1層目はその残りを保有しています。

先述の通りですが、ブロックチェーンのハッキング(本記事で扱っている想定)には多数決の原理が関係しているので、悪人(当該プラットフォームを牛耳ろうと考えている輩)はそのプラットフォームの半分以上のハッシュパワーを手にすることで当該プラットフォームを思い通りに動かすことができるようになるということです。

ということは、QuarkChainの場合は少なくとも悪人は25%以上のハッシュ値を保有しないと悪さはできないことになります。

アヤネ
ビットコインとかとセキュリティ面に関しては変わらないってことかな?

ここで注目してほしいのは、ネットワークを管理する2層目がよりおおきなハッシュ値をもっているので、1層目よりも乗っ取られにくくなっている点です。もし逆であったならばより重要な役割を果たしている2層目が乗っ取られやすくなっているということになりますね。細かいところにも気を配って安全性に配慮しているのです。

*蛇足ですが、51%攻撃についても少しふれておきます。ビットコイン等のコインでハッシュパワーを半分以上持っているとそのプラットフォームを牛耳ることができるというのは先ほどから言っていることですが、このことを「51%攻撃」と世間一般ではよんでいるようです。

QuarkChainのメリット・デメリット

geralt / Pixabay

アヤネ
メリット・デメリットについてまとめてほしいな

ということでここからは上記にあげた特徴をメリット・デメリットという観点から見ていきたいと思います。

QuarkChainのメリット

①取引がスムーズ

②種類の異なるコインとの交換がスムーズ

③スマートコントラクトを搭載

④バイナンスに上場→海外の取引所の中で最も安全といっても過言ではなく、さらに最大手といってもよいバイナンスという大きな取引所に上場したことで信用も上がり、人気も上がっている

①~③は本記事でさんざん説明したのでここでの説明は割愛します。

QuarkChainのデメリット

ではデメリットについても見ていきましょう。

①価格が安定してない

②国内で買うことができない

では以下で細かく解説していきましょう。

価格が不安定

まだ人気に火がついてないコインであるので価値が安定していません。今買うと、大儲けできる可能性もありますが、暴落して大損という可能性があるので多少のリスクがありますね。

国内で買うことができない

日本の金融庁は審査が厳しいので、新たなコインを取り扱うのが難しいということもあるのでしょうがこのコインを扱っている国内の取引所は今のところはないです。

アヤネ
国内の取引所では新たなコイン(このコインとか)を扱いそうなのはコインチェックだったんだけどねー、、、

コインチェック問題とは?→NEM(ネム)流出?コインチェック問題を解説!犯人は?補償金は?盗まれたNEMの行方を追う!

QuarkChainの取り扱い取引所

先ほど述べた海外の取引所であるバイナンスや、ほかにもLATOKEN、Gate.ioというところで取り扱われています。

日本国内の取引所ではまだ取り扱いのないコインですが、海外の取引所に登録すれば私たち日本人でも買うことができます。

アヤネ
バイナンスは名前聞いたことあるけど、ほかの取引所は初めて聞いたかも。もっともっと勉強が必要だね

QuarkChainの価格

2018年7月12日現在の価格は0,08ドルつまり8円くらいですね。

今は下降気味なので安いのですね。

ただし、安いからといって安易に買わないように。メリット・デメリットをしっかり理解して、また自分の貯金とも相談して無理のない範囲で取引しましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回はQuarkChainについての記事を書かせていただきました。

QuarkChainは高速処理が特徴的なコインでしたね。興味を持った方も多いのではないでしょうか。気になった方はチャートを頻繁にチェックすることをお勧めします。

アヤネ
私もチェックしてみよー
アヤネ
でもチャートの見過ぎには注意だよ!時間を無駄にしないようにね
アヤネ
以上、アヤネがお伝えしました