日々のニュースを見ていると、経済的に世知辛い内容が目に入ってくることがあります。「世の中お金」なんていう言葉も信じたくはないけれど、本当なのかもしれないな〜と思う昨今、生活水準を少し下げて日々の暮らしを楽しんでいる人の存在を知りました。
確かにお金は手段として大切なものなので、節約を頑張って生活を切り詰めたり、一生懸命稼いで貯金する姿勢も大事ですが、皆が皆その方法が向いているとは言えませんよね。そこで今回は、あえて生活水準を上げない生活を送ることで、お金の悩みから解放されることのススメをご紹介します。
生活水準を上げないことのススメ
確かに生活水準が上がれば、出来る事が増えるのも事実です。お金があるからこそ出来る買い物や体験もありますから。ただそれこそ皆が皆望んでいる訳でもありません。お金を稼いでやりたいことが明確ではない人などは、そのうち何のために稼いでいるお金なのか分からなくなってしまうこともあるのではないでしょうか?
手放すことができると気づける
一生懸命働いて、家を買ったり、車を買ったり、家族を養うのが普通だった時代もあります。でも徐々にその普通が普通ではなくなっているような気がしています。私の場合、”ゆとり世代”と揶揄されたこともありますが、それでもやっぱりライフワークバランスの取れた生活をしたいと思ってしまいます。会社員として働いていた時は、稼いだお金を使う対象もなければ、余裕もなかったので、余計にそう思っていました。
そこで私は生活水準を上げずに暮らしていこうと思いました。低年収でも必要十分暮らしていけるだけの生活ができれば満足と思うことにしました。すると、お金があったからこそ購入していた洋服や化粧品は、すぐに不要となりました。大好きだった本や雑誌も、本当に手元に置いておきたいもの以外は手放しました。というか手放せたのです。
生活水準を上げないように意識すると、自分が思っていた以上にモノやコトに囲まれて、窮屈な思いをしていたことが分かりました。それが分かるようになれば、様々なものを手放して、しがらみから解放されることができるのだと知りました。
余裕が生まれる
その後はとても面白くて、必死になって働いていた頃より、精神的な余裕が生まれるようになりました。働いていた頃に比べ、物事へ関心が向くようになり、お金を使う時にも、長い間使うことができるだろうか、価格に本当に見合った商品だろうか、と熟考できるようになりました。
生活水準を上げよう、お給料を上げよう、一生懸命稼ごう、とあれやこれや頑張りすぎていた時には、考える余裕もなくパッとモノを買っていました。その結果、結局そんなに愛用しなかったり、買った事を忘れていたりしたこともしばしばあります。
生活水準を上げないことによる利点
そのような実経験から、生活水準を上げないことで得られた利点をご紹介しようと思います。その中でも一番お伝えしたいのは「節約しよう!と意気込むことなく、節約への意識が向く」ということです。もちろん100%と私と意見が一致する人はいないと思いますから、正直言って確証はありません。ただ先に説明した通り、精神的な余裕は、結果的にお金と向き合うためには重要なことだと考えています。
節約への意識が向く
生活水準を上げずにいると、自分にとって絶対に捨てきれない物欲と、手放すことのできる物欲がはっきりと見えてきます。
私の場合には、お酒や人との食事が好きなので、外食費を削ることはできませんでした。また映画鑑賞という趣味もあるので、映画代は恐らく人よりはかかっているはずです。一方で、私は洋服や化粧はかなり簡素化しています。本や雑誌も手元に残したいもの以外は、図書館で借りてきています。
このように譲れない部分と、手放せる部分がはっきりすれば、自然と節約への意識が向き、無駄遣いは減ると考えています。今ココでお金を使ったら、譲れない部分にかける金額が減ってしまうと考えられるからです。
お金の流れに意識が向く
生活水準を上げないことで、日々の生活に関わるお金への関心が向いてくると、今度は稼ぐ→使うというお金の流れに関しても意識が向き始めます。もちろんここでの稼ぎ方は人それぞれです。バリバリ稼いで、生活水準はそのままにお金を貯めていく人、必要十分ギリギリを稼ぐ人と様々です。でも、世の中の動きにどのくらいお金がかかっているのか考えられるようになると、不思議と下手なお金の使い方はできなくなります。
今私のやっている仕事は、どのくらいのお金に相当しているのか、どのくらいの体験、モノを購入できるのか、自販機で買う何気ない100円の飲み物にどれほどの価値があるのか、等々です。
まとめ
私のこの体験は、稼いでも稼いでも満たされない人や、働く時間より自分の時間を大切にしたい人に向いていると思います。もちろんお金がなくては生きていかれませんから、稼ぐことを放棄することはおすすめしません。ただ生活水準を上げず、慎ましく暮らしていくことは、お金について世知辛い世の中をくぐり抜けていくためのヒントになるかと思います。