今回は以前話題になったVALU事件について書いていきたいと思います!
「大人気YouTuberのヒカルさんやラファエルさんが絡んでくるのはわかるけど、実際はどういうものなのか聞かれても説明できない」という人も多いのではないでしょうか?
ということで今回は仮想通貨を使った事件簿の第二弾としてVALU事件について書いていきたいと思います。
目次
VALUってなに?
VALUというのは会社名のことで、小川晃平氏等によって2016年12月に立ち上げられた会社です。
公式ホームページによると事業内容は以下の通り。
(1) 仮想通貨を利用した事業及びサービスの企画・立案・制作
(2) 仮想通貨の購入代理
(3) インターネット、モバイル通信等各種システムの企画・制作・運用
(4) 前各号に附帯関連する一切の事業
この会社のメイン事業を簡単に言ってしまうと、クラウドファンディングやICOの個人バージョンを行っている会社とでもいったところでしょう。
クラウドファンディングやICOとの違いは、やりたいことやなりたいものがある、夢を持っている<個人>に対して応援の意味を込めて仮想通貨(ビットコイン)を払う=個人に対して投資する、価値(英語でvalue)をつけるという点です。
しかしこのVALUの仕組みが少し難しいといわれる所以は、この価値をつけるシステムが株や仮想通貨と同様に変動制だということです。
VALU事件とは?
ではここからはVALU事件について考察していきたいと思います。VALU事件とはこのVALUが価格変動するという原理を使って行われた事件のようです。
ここからは時系列をおってみていくことにします。
VALUに参戦
YouTuberのヒカルさんがVAを発行。
これに続き禁断ボーイズのいっくんとラファエルさんもVAを発行します。
この際、井川さんというヒカルさんやラファエルさんが所属していたNext stageの顧問だった方がヒカルさんの株の大部分を所有していたようです。
このことがのちに井川さんやNext stageが儲かるためのインサイダー取引なんじゃないかという疑念がのちに発現する原因となったようですね。
有名YouTuberヒカルって誰だ?
ヒカルというのは、1991年5月29日生まれの27歳で出身は兵庫県。YouTubeを始めたのは2016年3月18日で現在(2018年9月)のYouTubeチャンネル登録者は274万人。
ちなみに、VALU事件の話をするときに必ず出てくるラファエルさんというのも有名YouTuberの方で大阪出身の仮面系YouTuberです。
同様にいっくんというのも人気YouTuberで彼は前者の2人と違い禁断ボーイズというグループで活動しています。
VALU参入を公言
ヒカルさんが動画(?)でVALU参入を公言しました。
これによりヒカルさんを応援したい人はヒカルさんの株を買い始めます。この後もラファエルさんやいっくんがヒカルさんの株の宣伝をしていたこともあって、ヒカルさんの株価は上がっていきます。
VALUでは、このシステムの本質・本来の目的を無視してトレーダ―たちがお金儲けの一つとして使っていました。その結果、ヒカルさんたちのファン(フォロワー)だけではなく、多くのトレーダーたちも彼の株を大量に保有し始めました。
8月15日 大量の株が売却される
このように値段が吊り上がった状態でヒカルさんの株を大量に持っていた井川さんにより、多くの株が売却されました。
これに呼応するかのようにヒカルさんやラファエルさん、いっくんも株を売却します。
インサイダー取引?
インサイダー取引とは、会社の内部の人などが自社の株価の価格を左右すること。今回の事件のように株価を釣り上げておいてピークの状態ですべて売却しお金を儲ける取引のことを指します。
今回の事件も一見するとインサイダー取引のようですよね。
しかも株を買ってくれた人にはオフ会参加券等の優待券をつけるといっていたとかいないとかという噂もありました。(詳しくは次の章で)
またこの売却の後、彼らはこのVALUに関するツイート等をすべて消したようです。これにより、インサイダー取引ではないかという疑惑が大きくなっていきました。
VALU事件をわかりやすく解説!(初心者向け)
上記ではVALU事件を時系列で追ってきました。
しかし、株を知らない人たちからしたら「はあ。でなんでそんなに騒がれたの?」と疑問に思った方もいるかと思うのでここからはその問題の原因についてわかりやすく解説していきたいと思います。
株の仕組み
株というのは会社がお金集めをする際に、発行するものです。
この会社を応援したいという人、もしくはこの会社はいずれ大企業になるからその際に大儲けしようと考える人(実際はほとんどの人が後者)たちがこの株(正しくは株券)を買います。
この株券というのは数に限りがあるので(当該企業がきめている)この会社が人気になると、応援したい人、この会社に投資すること(大量の株券を買うこと)によってお金儲けがしたい人が増えます。
そうすると株券には限りがあるのでほしくても買えない人が出てきます。
この買えない人たちは株券を持ってる人が売ってくれない限りは株を所有することはできません。
ここで需要と供給の問題がでてきます。
どうしても買いたい人が増えると(需要が増加)、株を所有している人は自分が買った時の値段よりも高い値段で売って儲けようとしますね。
このような仕組みが株の仕組みです。もうお分かりでしょうか?
VALU事件とは?わかりやすく解説
上記で説明したような株の仕組みを個人に当てはめたのが、つまり上記の”企業”の部分を”個人”に置き換えたものがVALUという会社です。
このVALUというアプリに登録するとVAという株が発行できるのですが、このVAをヒカルさんという有名人が発券し自身のファンに買ってもらおうとしたのがこの事件の発端です。
これだけだと何の問題もないのですが、彼は自身の株の値段をつりあげそのピークの状態で売ってしまいました。
この行為が、この株券を売ってほしい人が現れた時点で売って大儲けしようとしていた人たちの反感を買ってしまったというのがこの事件です。
VALU事件の真相は?
もう少し詳しくこの事件を見ていくことによって真相に迫っていきましょう。
まずヒカルさんはVALUを始める際に、VALUが本来の目的である個人の夢を応援する、という仕組みが成り立っていないことに憤慨していたようです。当時はそのようなツイートがあったようですね。
また先ほど少し触れた噂に関してはまったくのデマというか、だれかの勘違いのようでした。
以下にヒカルさんのツイッターでも紹介されていたサイトの記事(弁護士ドットコムより)を抜粋します。
VALU社のアクティビティ欄に『VALU保有者限定のオフ会orセミナー等をやる予定にしています。』、(優待期間)『2017/07/20〜2017/08/08』と記載されていることをもって、
ヒカル氏が優待を付けると欺いたと主張されていますが、優待期間は『2017/07/20〜2017/08/08』と明記されており、ヒカル氏が『VALU』を上場した8月9日時点で、この画面自体実現性のある優待の記載となっていません
しかも、ファンに対しては株主優待をやるかはわからないっていうことを公言してたとかないとか。この辺に関しては今となってはわかりませんが。
ヒカルさんらの現在は?
この事件後、9月4日にYouTube上に投稿された動画を皮切りに、無期限の活動停止をすることを発表しました。
その動画がこちらです。
VALUの知識がないにもかかわらず企画を設定してしまったこと、VALUの方たちとつながっていたことが語られていますね。
この活動停止も2017年11月18日で終わり、現在はYouTubeに連日動画をアップしているようです。
ちなみに井川さんはというと、この騒動後Next stageやVAZという事務所の顧問を辞任し現在はというとよくわかりませんでした。
最後に
今回は昨年大きな話題を呼んだVALU事件について迫っていきました。この記事やヒカルさんのツイッター、動画等をみて、この事件をどうとらえるかを考えていただければ幸いです。