仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)の特徴や仕組み、チャートなど徹底解説!

マナ
こんにちは、fincle専属ライターのマナです!

仮想通貨の種類は世の中に沢山ありますが、現在注目を浴びつつあるのが仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)です!

ビットコイン(BTC)に比べ、新しい通貨である仮想通貨Decred。どのような通貨なのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事を読めばDecredがどのような通貨なのかすべて分かるようになるので、一緒に学んでいきましょう!

仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)とは?

仮想通貨Decredは、2016年2月に公開された比較的新しい仮想通貨で、通貨単位は「DCR」と表します。

「コインの保有者が運営方針を決めるべきだ」という理念の下、ブロックの承認方法に、PoW(プルーフオブワーク)だけでなくPoS(プルーフオブステーク)を導入していることが特徴です。(後で詳しく説明します)このような独自のシステムが導入されていることにより、通貨の価値を安定させることに成功しています。また、公式サイトにてDecredの情報はオープンにされているため、万が一、開発の方向性に違いが発生した場合でも投票によって方向性を決定することが出来ます。結果、ユーザーと開発者の両者の公平性を確保することが出来ています。日本国内の仮想通貨取引所では、まだDecredの取り扱いがありませんが、海外なら複数の取引所で扱われています。
公平性と安定性が高い仮想通貨は将来性があり、価値が持続していく可能性が高いと言えます。Decredは、今後成長が期待できる通貨の一つであるといえるでしょう。

以下、Decredについて簡単にまとめてみました。

仮想名(通貨単位)Decred/ディークレッド(DCR)
公開日2016年2月8日
発行上限2100万枚
現在までの発行枚数725万枚
時価総額(ランキング)664億円(25位)
公式サイトhttps://www.decred.org/
ホワイトペーパーhttps://decred.org/research/buterin2014.pdf
公式Twitterhttps://twitter.com/decredproject

仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)の特徴

PoWとPoSのハイブリッド型

geralt / Pixabay

マナ
PoWやPoSってよく聞くんですが、いったい何のことかわかりません。

では簡単に説明しますね。
PoWやPoSの仕組みを学ぶにあたってブロックチェーン技術について知っておく必要があるので、まずはそこから説明していきます!

仮想通貨にはブロックチェーン技術というものが利用されています。皆さんが知っているあのビットコインにもブロックチェーン技術が利用されています。

マナ
ブロックチェーン技術という言葉はよく耳にしますが、よく知りません。どういう技術なのかわかりやすく教えてほしいです泣

もちろんです!仮想通貨の取引は世界中で常に行われており、その取引内容は記録され続けています。当たり前のことですが、放置していたらただただ無限に取引記録が溜まっていきますよね?不正が行われないよう安全に管理するためにも、ある一定の時間毎にまとめて1つのブロックにしているんです。その1つ1つのブロックを鎖のように繋げていくからブロックチェーンと言います。

ブロックチェーンは分散台帳システムを採用していています。ブロックチェーン上において、1つの取引台帳を複数のサーバーに分散させて保存し、取引のたびにすべてサーバーのその取引内容を確認し、正しいと認められたものをブロック(台帳)に記録していきます。私たちが持っている紙幣や硬貨は以前誰が持っていたのかは知ることは出来ませんが、ビットコインに関しては全てのBTCに“Xさん→Yさん→Zさん”に渡ったという記録が記載されているのです。

そして、取引を検証する方法にはいくつかの方法が存在しており、それが今回取り上げる「PoW」や「PoS」なのです。

PoWとは?

PoWは「proof of works」の略で、直訳すると「作業の証明」になります。つまり仮想通貨取引における取引き検証作業のことを指しています。主にビットコインやモナコインが採用している取引検証作業です!よくマイニングという言葉を聞くかと思いますが、取引き検証作業(PoW)をするとその報酬として、一定確率で新しいコインがもらえるという仕組みがあり、そのことを「マイニング」と言います。

PoSとは?

PoSは「proof of stake」の略で、直訳すると「出資額の証明」になります。わかりやすく言うと、単純に取引の検証作業を手伝った量(PCの計算量)に比例してもらえるのではなく、その仮想通貨の保有量や保有年数に比例して新規発行の仮想通貨が貰える仕組みです。これはイーサリアムなどの仮想通貨が採用している取引検証方式です。

FincleではPoWやPoSについて詳しくまとめています。もっと知りたい方はこちらのリンクをチェックしてみてください♪

仮想通貨取引で見かけるPoSやPoWって?違いは何?仕組みを徹底解説!

では、仮想通貨Decredの特徴について見ていきましょう。Decredは、「PoW」と「PoS」の2つの技術を組み合わせた独自のシステムで構成されています。
先ほども少しお話したように仮想通貨は一般的に、PoWまたはPoSの一方を、取引偽造を防止するための検証システムを採用しています。

Decredはハイブリッドであるため、PoWでは他の仮想通貨と同様にマイニング作業を行い、ブロックを生成します。一方PoSでは、PoWマイニングによって出来上がったブロックを承認するかどうかという投票を行います。投票者は自分のコインを票に替え、承認への賛成・反対に投票します。多くの票の中からランダムにいくつかを取り出し、それらの票を有効票として賛成・反対を決めます。このとき、有効票に選ばれた人には、票のために払った額にマイニング報酬が加算された額が手元に戻ってきます。また、無効票になってしまった人は、票のために払った額がそのまま返ってきます。

この二つを組み合わせることで、更にセキュリティ性が高まり、51%攻撃や一部ユーザーのみが恩恵を受けるといったような、PoW単体、PoS単体では課題とされていた問題に対処することに成功しています。

仮想通貨のアップデート(フォーク)はコイン保有者が決める

succo / Pixabay

仮想通貨について調べていると、必ずと言っていいほど、“フォーク”という言葉に出くわすと思いますが…フォークとは簡単に言うと、仮想通貨のアップデートです。人によっては分裂と訳す人もいます。

基本的にフォークは、運営・開発側が決めます。しかしながら、仮想通貨Decredではこのフォークに関してもコイン保有者が決めることになっています。他にもDecredの開発方針を決めるためにも使われます。新たなシステムを導入する際や、フォークを実行する際などについてもコイン保有者たちの投票で決定します。

運営・開発側の影響力が強いほかのアルトコインや、マイナーたちの影響力の強いビットコインなどよりも利用者の意見が重視されている、ガバナンスの高いシステムであるといえます。また、保有者全員で方向性について議論することが出来るため、開発の方向性に違いが生まれ、コインの分裂が起こされてしまうという欠点を改善しています。

次に、この通貨としての安定性を可能にしている、オープンな情報提供について書いていきます。

開発状況がオープン

ホワイトペーパーの公開はもちろんですが開発状況や現在の課題についてオープンに公開しない仮想通貨(あるいはプロジェクト)が多く存在しています。そんな中、仮想通貨Decredは情報を公開し、多くの人がガバナンスに参加できる仕組みを作ろうとしています。そのため新しく機能として追加されるものや不具合修正については、公式サイトにて公開議論が行われています。また、Decredの開発ソースコードも公開されているので、プログラミング言語に精通している人は自分の目で実装状況を確認することもできるようです。
運営側が権利を独占することなく、公開議論によって得られた意見を積極的に採用するなど、オープンな仮想通貨を目指しています。

アトミックトレードを実現

Mediamodifier / Pixabay

アトミックトレードとは、「ブロックチェーン上で他人と直接異なる仮想通貨同士の取引ができる」ということです。要は、「ビットコインとDecredを交換しましょう」という取引が、取引所を経由しなくても行えるということです。

取引所などを使おうとすると、どうしても自分の個人情報を登録しないといけません。ですが、アトミックトレードではその必要はなく、匿名性が保たれるのです。一方デメリットとして、時間がかかるという点や、マイナーに手数料を払わないとスムーズに取引できない場合があるという点が挙げられます。Decredの開発陣は、スマートコントラクトを利用したアトミックトレードに成功しました。今のところ、ビットコイン、ライトコイン、Decred、ヴァートコインの間でのアトミックトレードが実現されています。

仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)の最新チャート

2016年6月8日に通貨が発売された際は、1DCRあたり0.9USドルの価格からスタートしました。その後直ぐに値下がりをしてしまいましたが、その後は1DCRあたり1-2USドルの範囲で推移していました。しかしながら2018年1月には1DCRあたり、115US超えを果たし、その後価格は低下したものの、現在は1DCRあたり72USドルを保っています。

多くの通貨が12月に最高価格を更新し、1月以降大きく暴落しました。暴落の原因としては、日本ではコインチェックのNEM流出事件、中国ではマイニング規制がかかり、韓国では仮想通貨への課税が検討されたことなど、仮想通貨に関する問題がたくさん起きたことが挙げられます。

仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)の買い方

martaposemuckel / Pixabay

マナ
Decredはどこで買えるんでしょうか?

気になった方も多いかと思います。ここではDecredの取扱所・買い方についてわかりやすく説明します。

Decredは現在、「Bittrex」や「Poloniex」上でほとんどの取引が行われています。

ただ…問題が…Decredは現在日本円で直接買うことが出来ないのです。

Decredを取り扱っている取引所が、日本円を取り扱ってないんですよね……

マナ
えぇー、じゃあどうやって買えばいいんですか?泣

仮想通貨Decredの買い方についてまとめてみました!

①国内の取引所に登録する。

②取引所でビットコインを購入。

③Decredを取り扱っている海外の取引所(Bittrexなど)に登録する。

④国内の取引所からビットコインを海外の取引所に送金。

⑤Decredを購入。

という流れになります。

以下、通貨の流動性が高いと取引所を二か所についてまとめてみました!参考にしてみてください。

取引所特徴手数料
Bitterxアメリカの仮想通貨取引所。豊富なアルトコインを揃えている。45%が流通。0.25%
Poloniexアメリカの仮想通貨取引所。日本語に対応していないので注意。Decredの54%が流通。0-0.2%

 

仮想通貨Decred(ディークレッド/DCR)の将来性

コインの保有者が今後の方針について決められるというシステムは画期的ですが、必ずしも成功するとは限りません。これまでこの「投票による意思決定」に重きを置いてきたプロジェクトはThe DAOをはじめ、失敗に終わっているのも事実です。投票システムは、Decredの大きな強みであると同時に、そこに投票者の意思という不確定要素を含んでいる以上、弱点であるとも言えるでしょう。

他にも、開発者にはロードマップを引く権利がありません、開発者自身がアイディアをだして「さあ、取り組もう」と思っても、投票によって認めて盛らなかった場合、そのアイディアは破棄されてしまいます。そのため開発者がモチベーションを失ってしまう可能性もあります。

とはいえ、今は投票制度もプロジェクト自体もうまくいっています。あくまで懸念材料として頭に入れておいてください!実際に、Decredの開発者は、常に新しい機能を導入することに積極的です!例えば、Decredの「スマートコントラクト」を開発したことや、異なるブロックチェーンでビットコインやアルトコインの取引が可能になる「アトミックトレード」も、新しい技術です。先ほども少しお伝えしましたが、アトミックトレードで扱っているアルトコインは限られています。これから徐々に取引できるコインが増えてきた場合、よりコインの流動性が高まり、通貨としての価値も上がると予想されます。

是非、公式ホームページや開発陣のブログ等をチェックしてみてください♪

おわりに

今回はDecred(ディークレッド/DCR)見ていきました。Decredの特徴は理解できましたか?最後にDecredの魅力についてもう一度おさらいしておきますね♪

➀PoWとPoSのハイブリッド型

②仮想通貨のアップデート(フォーク)はコイン保有者が決める

③開発状況がオープン

④アトミックトレードを実現

が大きな特徴でしたね!自ら通貨の今後について決められるのは、投資のしがいがありますよね!通貨を選ぶ際には、ぜひDecredも考慮に入れてみてくださいね♪