ロボアドバイザーのデメリットやおすすめ、NISA対応などをわかりやすく解説!




投資を行う際、人間の知能には限りがあり、適切な判断を下すことができない場合が多いものです。また、人間は感情に左右されやすいため、一時的な状況で誤った選択をしてしまい、投資において損をしてしまうこともあります。

しかし、ロボアドバイザーであれば、人間が持つような感情を介さずに、適切な投資の計画を立てることができるため、近年ますますその利用が進んでいます。

今回は、「時間を有効に、そして効率的に投資を行ないたい」、「ブレのない適切な資産運用を目指したい」と思われる方におすすめのロボアドバイザーについて、その定義やタイプ、メリット・デメリットについて、ご一緒に確認してまいりましょう。

引用元:photoAC

ロボアドバイザーとは?

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投資に詳しくない場合、ロボアドバイザーという言葉を耳にしても、何のことだか分からないものですよね。近年注目を集め始めたロボアドバイザーとは一体何なのか。これを知るために、本項目ではロボアドバイザーの基本について確認していきましょう。

ロボアドバイザーとは?

ロボアドバイザーとは、投資・資産運用を行う一人一人の個人に合わせて、その人に合った投資信託、あるいは資産配分を提案するインターネット上のシステムです。一言で表してしまえば、「おまかせ投資」を行なってくれる仕組みのことを意味します。

ロボアドバイザーが登場する以前は、投資信託の相談はFP(フィナンシャルプランナー)が主流でしたが、この方法には「お金と時間がかかる」という欠点がありました。

しかし、アメリカで開発された人工知能を応用したロボアドバイザーが登場したことにより、各個人に合わせた投資信託の提案を、より効率的に行なえるようになったのです。そしてこのロボアドバイザーでは、いくつか利用者に対する質問が投げ掛けられ、その質問に答えることで自動的に自分に合った配分で投資を行なってくれる仕組みとなっています。

ロボアドバイザーの他にも、おまかせ投資を行なってくれるものはあります。具体的に、投資信託や大手証券会社で行われているラップロ口座やファンドラップを挙げることができますが、ラップロ口座の場合は3000万円以上、ファンドラップでは500万円以上からしか、投資を始めることができないという欠点がありました。

しかし、ロボアドバイザーであれば、ラップロ口座やファンドラップで必要とされるほど多くの資金を準備せずとも投資することが可能なサービスなのです。

ロボアドバイザーはこんなことをカバーしてくれる

以上で見てきたように、ロボアドバイザーは利用者個人の情報をもとに、その人にとって最適な資産配分を自動的に提案してくれるシステムです。したがって、このシステムを利用することで、個人の投資家がやりがちな間違いを避けることができるのです。

個人で投資を行なっていると、資産運用の知識不足から、利益の出ない資産配分を行なってしまう可能性があります。また、リバランスを怠ってしまったり、コストの高い商品を買ってしまったり、さらには下落相場に直面した場合、不安な気持ちから、投資商品を売却してしまうといった過ちを犯してしまいがちです。しかし、ロボアドバイザーであれば人工知能が機械的に投資の判断を下すので、人間の一時的な感情に左右されない投資を行うことができるのです。(リバランスについては、「ロボアドバイザーでは「リバランス」が行なわれる」の項目で詳しくご説明しますね。)

以上のように、ロボアドバイザーであれば、個人投資家の起こしてしまいがちなリスクを回避して、常に適切な判断のもと資産運用を行うことができるのです。

ロボアドバイザーのタイプ

ロボアドバイザーには2つのタイプが存在します。それは「アドバイス型」と呼ばれるタイプと「投資一任型」と呼ばれるタイプの2つです。各タイプそれぞれ次のような特徴を持っています。

「アドバイス型」

「アドバイス型」においては、その名前が示している通り、投資を行うのはあくまで個人です。ロボアドバイザーはあくまでも投資のアドバイスを行うだけです

このタイプのロボアドバイザーにおいては、いくつか質問が用意され、その質問に答えることで、自分に合う資産配分とその配分で資産を運用することのできる投資信託を提案してくれるという特徴があります。つまり、「アドバイス型」は投資信託を選ぶ際、助力になってくれるサービスであると言うことができます。

「投資一任型」

その一方で、「投資一任型」は投資の判断から運用まですべてのことを行なってくれるサービスです。こちらでも、利用者にたいしていくつかの質問が投げ掛けられますが、それらの質問に答えると「自分に合った資産配分」そして「この資産配分の基づいたポートフォリオ(※)」を提案してくれる仕組みとなっています。

利用者はこの提案を確認して、良いと思ったら承認し、口座を開設して入金を行ないます。準備が整ったら、このポートフォリオに基づいてロボアドバイサーが自動的に金融商品を購入し、資産の運用を行なってくれるのです。

※ポートフォリオ

ポートフォリオというのは現金や預金、株式など、投資家が持っている金融商品の一覧、あるいはそれらの組み合わせのことを意味しています。投資する際には、万が一資産の運用に失敗してしまった場合に備え、リスクを最小限に抑えるために、自分の資産を分散させて投資を行います。

一つの金融商品のみに絞って投資を行なってしまうと、万が一の事態に陥ってしまったとき、大半の資産を失いかねません。資産を小分けにして、別々に運用することで、リスクが自分の資産の全体に及ぶことを回避できるのです。このように、自分の資産を分けて投資を分散させること、そしてこれらの分散の組み合わせのことを「ポートフォリオ」と呼んでいます。

ロボアドバイザーでは「リバランス」が行なわれる

ロボアドバイザーを利用する際には「リバランス」が実施されることを理解しておく必要があります。この「リバランス」というのは、ポートフォリオにおける配分を国内株式の変動などに合わせて、適切な比率に修正するということを示しています。

最初に計画・提案したポートフォリオに沿って資産運用を行なっても、資産は必ず値動きします。そのため、当初のポートフォリオに沿ったまま運用を続けてしまうと、非常に偏った投資になってしまいます。そこで「リバランス」を行うことによって、資産運用の方向修正を行なうことができるのです。

たとえば、国内株式の資産価値が高まり、ポートフォリオが変動した時には元のポートフォリオよりも国内株式の占める割合が多くなってしまいます。一見、「この状態であれば効率的に資産運用を行うことができるのではないか」と思ってしまいますが、あくまでも最も適切なポートフォリオはロボアドバイザーが提案した当初のポートフォリオです。そのため、好調な資産を売却して不調な資産を購入する必要性が生じます。

国内株式が多くを占めるポートフォリオのままで資産運用を続けるということは、理想のポートフォリオにそぐわない投資になってしまうのです。そのために、資産の構成率を元のポートフォリオに戻す「リバランス」の必要性が生じるのです。

ロボアドバイザーの選び方

ロボアドバイザーは新しいサービスでありますが、複数の企業によって運営されているため、各社のロボアドバイザーはそれぞれ異なっています。ロボアドバイザーを選ぶ際には、適切な配分を行なってくれる能力の高いロボアドバイザーを選ぶ必要があります。

でも、何を基準にして選べば良いのかよく分からない。そんな方もいらっしゃるでしょう。そこで、この項目では、ロボアドバイザーを選ぶ基準について確認してみましょう。

手数料が低コストか否か

資産を形成し、利益を上げるためには投資の際にかかるコストを抑える必要があります。そのためには、手数料のかからない低コストのロボアドバイザーを選ぶことが大切です。たとえば、大手証券会社や銀行が提供するラップロ口座においては、手数料が3%となっていますが、これは投資においてかなりのコストになってしまいます。

したがって、ロボアドバイザーを選ぶ際には3%以下の手数料であることが、選択の際に大切な条件となります。資産運用を上手く行う目安として、ロボアドバイザーの手数料は年率1%以下であることが大切です。実際、日本において多くのサービスにおいてロボアドバイザーの手数料は1%前後となっています。

ちなみに、ロボアドバイザーの先進国であるアメリカにおいては手数料は0.25%となっており、日本はかなり遅れをとっていることが窺えます。

国際分散投資を行なっているか

これはロボアドバイザーを利用する上で、最も大切な基準となります。資産を運用するためにも、分散投資は基本中の基本です。

そして、分散投資を行う際には世界的な経済成長の恩恵を受けるためにも、アメリカを含んだ国際分散投資を行う必要があります。そのため、日本国内のみの運用では満足の行く結果を得ることはできません。

したがって、ロボアドバイザーを選ぶ際には海外の株・債権を扱っているものを選ぶ必要があるといえるでしょう。

月々自動で低コストの投資信託・ETFを買い付ける

ロボアドバイザーを選ぶ上で大切なことは、毎月の積立も自動で行ってくれるかどうかという点を見極めることです。具体的には、毎月自動的に投資信託やETFを買い付けることのできるロボアドバイザーの選択が、手放しで資産形成するために必要な条件であると言えるでしょう。

代表的なロボアドバイザーの種類は?

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ロボアドバイサーにはいくつか種類があります。ご自身に適したロボアドバイザーを選ぶためにも、それぞれの特徴を抑えておくことが大切です。そこで、この項目では代表的なロボアドバイザーの種類についてご一緒に見てまいりましょう。

「THEO(テオ)」

株式会社お金のデザインは「THEO」というロボアドバイザーを提供しています。このサービスの一番の特徴は、かなりの低額資金で始めることができるという点です。具体的には10万円から投資を始めることが可能です。

さらに、サービスを利用する際にかかる手数料もたった1%となっているので、効率的に資産運用を進めることができます。ただし、THEOでは、毎月自動で低コストの投資信託・ETFを買い付けることができない点が大きな欠点となります。この点を踏まえた上で慎重に選択を行ないましょう。

公式ホームページ:THEO

「エイト証券の8NOW!」

8NOW!は2015年5月からアメリカ・モーニングスター社の子会社であるエイト証券によって運営されているサービスであり、ロボアドバイザーの先駆的なサービスとなっています。このサービスの特徴として挙げられるのは「手数料が非常に低い」という点です。実際の手数料は年間ポートフォリオ評価額の0.88%となっています。

また、投資金額は88米ドル、つまり日本円でいうと1万円弱という少額で投資を始めることができるので、初心者であるならば気軽に始めることができるのです。

投資の対象は米上場ETFが中心となっています。また、ポートフォリオのリバランスがは年2回行われるので、安心して投資を任せることができます。

公式ホームページ:8 Now!

「WEALTH NAVI」

高性能なロボアドバイザーとして挙げるられるのがWealthNaviです。このロボアドバイザーは最低投資金額が100万円で3000万円までの投資であれば年に1%、3000万円以上の場合には0.5%の手数料となります。

このロボアドババイザーで特に注目すべき特徴は「リバランス機能付き追加投資」という機能です。この機能は、追加投資を行なった時に、自動的にリバランスを行なってくれます。WealthNaviにおいては最低半年に一度リバランスを行う仕組みとなっています。また、相場が急激に変動してしまう場合には前倒ししてリバランスを行なってくれるので、常に適切なポートフォリオで投資を実行することが可能です。

さらに、WealthNaviの独自の機能として挙げられるのが「自動税金最適化(DeTAX)」です。「自動税金最適化」というのは、ポートフォリオの配分を維持したままで税負担を繰り延べることのできる機能となっています。その他にも、毎月自動積立を行うことが可能であり、受け取ったETFの分配金で現金が一定額以上になった時にはETFを自動で購入してくれます。

公式ホームページ:ウェルスナビ

投信工房

投信工房は積立投資経験者から評価されているロボアドバイザーです。松井証券が運営しているもので、2016年11月28日よりサービスが開始されました。最低投資金額が非常に低く500円から利用することが可能です。

さらに利用料は0円に設定されており、投資信託の信託報酬は年率0.384%ほどとなっているので、手数料がかなり抑えられている点が魅力的です。また、ポートフォリオについても「リバランス積立」を通して、経済情勢に合わせてポートフォリオの変更を提案してくれるので、常に適切な資産運用を実行することができます。さらに、営業日積立を行うことができ、月ごとだけでなく、営業日ごとに分散して積立投資することが可能となります。

公式ホームページ:投資工房

マネラップ

投資信託・ETFの売買未経験の方、資産運用の経験が無い方であればマネラップが最もおすすめのロボアドバイザーです。マネックス証券が運営しているマネラップは、利用者一人一人に適した資産運用計画を立ててくれる点が最大の利点です。計画の立て方としては、目標達成確率という数値を打ち出すことで、個人の要望に沿った資産形成目標を設定します。

また、マネラップには3つの基本タイプ「ためる」「たのしむ」「そなえる」が設定されており、自分の希望に合った資産運用を行うことができます。「ためる」は積立を行ないながら資産運用をするタイプ、「たのしむ」は時期ごとに取り崩しながらも資産を運用するタイプ、「そなえる」は「ためる」と「たのしむ」の両方を合わせた計画を実行できるタイプのサービスとなっています。

この3つのタイプから、自分に合うものを選び、簡単な質問に答えると、自分自身のライフプランに沿った資産運用の計画を立てることができるのです。条件を変更すると幾通りものプランを提案してくれるので、初心者には非常に良心的なロボアドバイザーであるといえるでしょう。

利用するメリット

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人工知能を取り入れた正確な判断が注目を集めているロボアドバイザーには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。まだロボアドバイザーについて詳しく知らないのであれば、利用する前にしっかりとおさえておきたいところです。早速この項目でロボアドバイザーを利用するメリットについて確認してみましょう。

少額取引が可能

ロボアドバイザーにおいては少ない金額から資産運用を行うことが可能です。前述したように、一般的な資産運用においては数百万、数千万からしか投資することができません。しかし、ロボアドバイザーを利用すれば、数万円で投資を始めることができます。中には1万円から取引が可能な金融商品も存在します。資産運用の初心者であり、巨額の投資は心許ないという方には、ロボアドバイザーの利用がおすすめです。

コストを抑え、時間を有効に利用できる

ロボアドバイザーの利用は、コンピューター上で完結しているので、銀行や証券会社まで出向く必要がなく、時間の無駄を徹底的におさえることができます。ロボアドバイザーが登場する以前は、証券会社や銀行に待機しているFP(ファイナンシャルプランナー)に相談する必要があったため、時間と費用がかかってしまいました。しかし、ロボアドバイザーであれば、コンピューターを通して利用者に適した資産運用方法の提案を行なってくれるので、このような手間とコストがかからないのです。

分散投資を行うことができる

ロボアドバイザーでは少額から海外ETF(海外の取引証券所に上場している企業のこと)に投資することが可能であり、世界中に分散して投資を行うことができます。したがって、普通の預貯金では得ることのできないリターンを得られるという点がメリットとして挙げられます。

デメリット

投資家にとってロボアドバイザーを利用するメリットは非常に大きなものです。しかし、その一方でデメリットも存在します。これからロボアドバイザーを利用するのであれば、あらかじめデメリットについても知っておきたいところです。この項目で、どのようなデメリットがあるのか確認し、実際に活用する際に心に留めておきましょう。

歴史が浅くサービスの質を見極めることが難しい

ロボアドバイザーは開発されてからまだ間もなく、歴史が非常に浅いため、どの運営会社を比較してみても、サービスの質に確固とした違いが見られないという点が難点です。また、開発されたばかりのサービスであるため、各ロボアドバイザーの運用事績を比較することも困難です。

ただ、試しに利用するのであれば、低価格で投資を行うことのできるものが大半なので、銀行にお金を預けておくよりは効率よく資産を運用することができます。

質問事項が不十分

ロボアドバイザーにおいては、利用者個人に合わせた資産運用を行うために、利用者に向けて質問が実施され、リスク回避度の算出を行ないます。しかしながら、質問項目も多くなく、利用者の志向を知るには情報があまりにも不十分であると指摘されています。そのため、本当に個人に合った投資を行うことができているのか疑問視されているのが実情です。

元本割れする可能性がある

預貯金では期待することのできないリターンを得られる点がロボアドバイザーの魅力ですが、投資が上手く行かなかった場合には、受け取る金額が投資した金額を下回ってしまう(=元本割れ)場合があります。優れた人工知能を有するロボアドバイザーであっても、景気の悪化や株価の変動は予測不可能であるという点に注意しましょう。

注意点

ロボアドバイザーを利用する上ではいくつかの注意点があります。これらの注意点を見落として「こんなはずではなかった」というようなことが無いよう、ここで事前に把握しておく必要があります。それでは、注意点についてご一緒に確認しましょう。

ロボアドバイザーはNISAに対応している?

ロボアドバイザーがNISAに対応しているのか気になる方も多いでしょう。結論から言ってしまうと、ロボアドバイザーによって対応しているものと対応していないものがあります。「ロボアドバイザーのタイプ」でもご紹介したように、ロボアドバイザーには「投資一任型」と「アドバイス型」の2つのタイプがありますが、前者はNISA非対応、後者はNISAで投資信託の買付が可能となっています。

したがって、「THEO」「WealthNavi」「大輪ファンドラップ オンライン」「マネラップ」「楽ラップ」などの「投資一任型」のロボアドバイザーはNISAに対応することができません。一方、三菱UFJ国際投信が提供するロボアドバイザー「ポートスター」などの「アドバイス型」のロボアドバイザーであればNISAに対応することが可能です。

ロボアドバイザーは長期的な資産運用に向いている

ロボアドバイザーについて注意しておきたいことは、短期で稼ぐ手段ではないという点です。稼ぐことができるかどうかはその時の相場に左右されますが、そもそもロボアドバイザーは老後に向けた資産運用や、結婚資金に向けた資産運用など、ある程度長期的な資産運用の手段であるため、稼ぐ手段としては効率が悪いという点に注意する必要があります。

最後に

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今回はロボアドバイザーについてご紹介しましたが、投資において的確な判断を下してくれる人工知能の技術には驚かされるばかりですね。今までは資産運用の相談をFPなどに相談していましたが、最新の技術を駆使したロボアドバイザーが登場したことにより、その利用は今後より一層進むことでしょう。

ロボアドバイザーによっても、投資初心者向けのものや、投資に精通している方に向いているものがあるので、今回ご紹介した各種のロボアドバイザーを参考に、ご自身に合ったものをお選びください。

ただ、「注意点」でもご紹介したように、決して短期間に多くの利益を出すようなものではなく、長期的に資産を運用していく手段として利用するものであるということを忘れないようにしてくださいね。