自炊で食費の節約を成功させるポイント

自炊をすれば、ストレートに食費の節約につながると思いがちです。けれども自炊の仕方によっては、食費の節約につながるどころか、かえって食費がかさんでしまったという経験者のお話も耳にします。自炊をして食費の節約を成功させるポイントはどういうものでしょうか。

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自炊とは何か

まず自炊の定義を確認しておきます。自炊とは、ひとり暮らしの人が自分だけの為に、食事を作ることをいいます。

外食でも中食でもなく、「自炊をする」という1つの選択には、食材を手に入れる時、そして食材を調理する時の2つの場面が含まれています。それぞれの場面での食費節約につながる自炊のポイントは、どのようなものがあるのでしょうか。

食材を手に入れる時の 節約ポイント

食材を買いに行くには、自分の生活スタイルにあった店に行くのが便利です。一番家に近い食品スーパーマーケットでも、たとえば仕事帰りにはすでに閉店間近で品薄になっているのならば、それは生活スタイルにあった店とはいえません。自宅から通勤・通学する道を大きく遠回りすることなく、立ち寄れる店が理想的ですね。けれども、遠い、近いよりも食費の節約にとっては他に大切なポイントがありそうです。

安価で新鮮な食材の多い食品スーパーマーケット

たとえばA店ではキャベツ1玉100円、B店ではキャベツ1玉200円で売っているとします。新鮮な野菜が安く手に入る店はA店だとわかります。けれども肉や魚はB店の方が売り場が広く、沢山の種類が安い価格設定で販売されています。このように同じ食品スーパーマーケットでも、店ごとに特徴があることを知ることが大切です。その店の特徴にそった買い物をすることができれば、新鮮で安い食材を手に入れることは容易になります。

まとめ買いと下処理・保存

自分の生活スタイルに無理のない程度に、特売日などに安価な食材をまとめ買いすると節約効果がアップします。その時に大事なことは、まとめ買いをした後に下処理や保存をするための時間があるかどうかです。もし、買い物の後に用事があり、せっかくまとめ買いをした食材をそのまま放置して腐らせてしまっては、食費の浪費につながります。まとめ買いをする日は、下処理・保存まで可能な時間的にも余裕のある日だけにしておきましょう。

新鮮野菜の根で水栽培

下処理をしたときに残った葱やカイワレ大根の根などは、水栽培すればまた新しくネギやカイワレ大根が出てきます。残り野菜の水栽培で野菜を少量かもしれませんが、無料で手に入れられる方法です。水は毎日交換する、根が腐ってきたらすぐに捨てるなど、基本的なことさえ守れば簡単にできる節約方法です。沢山の野菜がこの方法で再利用できるので、おすすめです。

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食材を調理するときの節約ポイント

料理好きの一人暮らしの人が意外に陥りやすい失敗は、料理にこだわりすぎることにあります。料理にこだわれば、食材の品質、調理時間の長さによる光熱費のアップなどで食費の節約にはなりません。食費を節約すると決めたからには、こだわりを捨てることも必要なことかも知れません。その他、食材を調理する時の節約方法はどんなものがあるのでしょうか。

まとめ茹でして小分け保存

調理方法には、炊く、茹でる、煮る、炒める、焼く、和えるなどがあります。その中で『茹でる』という調理方法は簡単な食費の節約方法の一つです。

たとえば、じゃがいもや人参は栄養も豊富で安く手に入りやすいため、常備しておきたい野菜ですが、まとめてゆでるには適した食材です。鍋の大きさの3分の2程度を茹でる野菜の量の目安とします。皮をむき食べやすい大きさに切ったじゃがいもとにんじんを用意します。先に火の通りが悪いにんじんから鍋に入れて火にかけます。沸騰した時点でじゃがいもも入れて茹でていきます。茹で時間は10分程度ですが、箸で突き刺して抵抗なく箸が通れば茹で上がっている証拠です。沸騰した時点で、ついでに水洗いした常温の卵を加えると、同時にゆで卵も出来上がります。

まとめて茹でたあとは、ポテトサラダ、肉じゃがの具、カレーライスの具など、時間を短縮して調理できる具材として小分けにして冷蔵保存します。保存日数は食材の種類や気温によって大きく変わってきますので、冷蔵の場合は遅くとも数日以内に加熱して食べるなどして、食中毒に気をつけましょう。

また、白ご飯も保存に適しています。3日や5日など自分の生活スタイルに合せてまとめて炊飯して、小分けにして冷凍保存すると便利ですし、光熱費の節約にもなります。

作り置きと無駄のない食材の使い方

自炊をするとき、自分の食べきれない量の料理が出来上がってしまうことも起こります。そんなとき、次の日でも少しの工夫によって、目先が簡単に変わる方法を知っておくことも節約ポイントの一つです。

カレーなどの煮物は大量に作ってしまいがちな料理です。その場合、だしの素と醤油を足して饂飩を入れて、カレーうどんにするのも定番です。じゃがいもや人参が溶けていなければ、小麦粉とパン粉を使ってコロッケにしてみるのもいいでしょう。いろいろなアイデアを友達や家族、ネットなどで共有して、食材を無駄にしない工夫をストックしておくことも食費の節約につながります。

ガス・電気・水道などにも気を配る

直接、食費にはつながりませんが大きく左右される費用が電気・ガス・水道代金です。節約ポイントとしては、鍋で茹でたり煮炊きするときは、必ず鍋の蓋をするのが基本です。ガスの火の大きさはこまめに調整して、いつも強火になっていないように気をつけましょう。また、炊飯機や湯沸かしポットなど、保温ができる電気製品は電気代が常時かかってしまうので、上手に使いこなす必要があります。

また、自炊をすると必ずしなければならないのが後片付けです。すぐに食器の後片付けをすれば、油のこびりつきなどが取れやすく食器洗いが簡単です。すぐに食器が洗えない場合は、水をはった洗い桶に食器を浸けておけば、時間がたっても汚れが落ちやすくなります。

食器を洗う水の量にも気をつけましょう。食器に残った食べかすを水の勢いで流すよりも、古新聞やちらしなどで一度食器の表面の汚れを拭きとる方法がおすすめです。さらに洗い桶を利用するなどして、少ない水の量でも清潔に食器を保つ習慣をつけることが節約アップにもつながります。

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まとめ

自炊で食費の節約を成功させるポイントについて、食材を手に入れる時と食材を調理する時に分けて考えてきました。自炊をするには大変な労力と時間がかかります。けれども、一人暮らしで年代の若い20歳から30歳の女性が自炊を習慣にして、食費節約も成功できるようになれば、今後の人生で大きな宝物となることでしょう。

はじめは誰しもわからないことばかりです。ひとつひとつ確認しながら自分の生活スタイルにあった無理のない自炊を心がけて、食費の節約を目指しましょう。時には外食するのもいいでしょう。気分転換にもなるし、料理のレパートリーを広げるチャンスにもなるでしょう。けれども、また初心を思い出して自炊を続けること、それが何よりも食費の節約を成功させる大きなポイントです。