生命保険を見直し! 支出を抑える3つの極意

stevepb / Pixabay

私たちは毎月の決まった収入の中から家計をやりくりしています。そして、収入と支出のバランスが崩れた時や突発的な大出費が発生した時に備えて貯金もしています。

しかし、なかなか貯まらない、でも削れるものもないという時は、加入している生命保険の見直しをしてみてください。その際に必ずして欲しい3つの事をご紹介します。

その1. 保険の保障内容を知る

引用: pakutaso

ご自身が加入している生命保険の保障内容を、特約にいたるまで全て把握している方は非常に少ないです。おそらく、万が一の時には○○円、入院すれば1日いくら、などという漠然としたものではありませんか?

まずは、ご自身の保険に関して内容を把握することが大前提ですので一度書き出してみてください。これを面倒だという事になると、節約どころか無駄な出費を延々と続けることにもなりかねません。

加入時期はいつか

生命保険というものは、医療の進歩に合わせて保障内容もどんどん進化しています。加入してから見直しをせず放置している方は、絶対に見直しをしてください。

古い保険の場合は、入院給付金が5日目からだったり20日目からだったりします。狭心症のステント手術を受けても3日ほどで退院させられてしまう今、5日や20日以上入院しないともらえない給付金では意味がありません。

それだけでも無駄な支出をしていることになりますね。加入時期が古い保険になればなるほど20日以上となっている可能性がありますので要チェックです。

家族全員の保障をチェック

保険はたくさんの種類があって、中には家族型のものもあります。それ1つで配偶者や子供さんの保障もしてもらえるというもので、保険料も1人づつ加入するより割安です。

ですが、家族であってもそれぞれ必要な保障が異なるため満足のいくものとは言えないのです。いざという時に「奥様の場合は給付対象外です」となることもあるのです。

そのため、奥様やお子さんに足りていない保障だけを別途プラスして加入する事となり、結局は大きな支出となっているご家庭も少なくありません。

その2. 保険に対する考え方

生命保険は、「何かあった時にお金が貰える」のではなく、入院した時や万が一の時に「助けてもらうためのお守り」として考えてください。

保険金額は妥当か

死亡保障の金額がとんでもなく高額の方がいらっしゃいますが、例えば大黒柱であるご主人が被保険者であれば残された家族のために、その後の生活を考えてという理由があるので納得もできます。

しかし、まだ幼いお子様の死亡保障が数千万という高額の設定になっている方、大切なお子さんが亡くなって大金を手にしても仕方ないのではないですか? 葬儀費用と同等で十分ですよね。

必要以上に受取り金額が高い設定の保障は見直しをして金額を下げる、そして元々そんなに高額の治療費がかからない(貯蓄で十分支払いが可能な)特約は外してください。

また、保険についての知識があまりなかったために、担当者に言われるがまま契約してしまったという方の場合は、必要以上の保障や特約がついている可能性大です。

小さな特約だと月に数百円ほどかもしれませんが、要らないものには1円だって無駄にする必要はないのです。それで複数の特約を外すことになれば必ず保険料を削減できます。

複数加入の場合

1人でいくつもの保険に加入している方もいらっしゃると思いますが、それ自体は本当に必要なものであれば全く問題はありません。ただし、保障内容が重複していないのかチェックする必要があります。

若い頃に、安くて保障内容も軽い医療保険に加入していて、結婚を機に「ガンや重い病気の保障もあった方がいい」と考えて別の保険も新たに加入したとします。

入院給付金や手術の特約が両方についているのであれば確実に無駄です。「何かあったら両方から貰えるから安心」という声をよく耳にしますが、節約したいのであれば重複は無駄です。

 

引用: pakutaso

その3. 保険会社とのやりとり

 自分の保険について保障内容の理解でき、外すものや金額を下げるべきものが決まったらいよいよ見直しをします。実はこれが一番重要なポイントになってきます。

保険会社への連絡

見直しをしたいと連絡をすれば担当者と会うことになりますが、まずは「何を外したい」とか、「減額したい」という具体的な事は言わないようにしましょう。

担当者としては、保険料を下げられては自分の成績にも関わってきますから、できるだけ具体的に聞き出して策を練ります。ヘタをすると、言いくるめられて新たな商品に加入させられる可能性もあります。

とりあえず相談があるので来て欲しいという程度にとどめて下さい。

担当者の言葉に惑わされない

保険会社(担当者)は、解約でないにしろ毎月の保険料が下がるという事はどうしても避けたいのです。逆にもっと増やすために「こんな特約が出たからプラスしませんか? 」などと勧誘します。

見直しの件を伝える際は意志をハッキリと示してください。もちろん、私たちの事を思って「勿体無いですよ」などと言ってくれるのですが、無駄と思うものは要らないものなのです。

場合によっては「現在の保険を下取りという形で最新の保険に変えることができますし、保険料が下がりますよ」と言われる場合があります。これを転換制度といいます。

保険料が下がって保障内容が良くなるのであれば、と即決してしまう方が多いのですがちょっと待ってください。これにはカラクリがあるのです。

貴方が加入しているものが下取りの対象になる保険で、転換ができるということは何年もかけ続けていて「解約返戻金」がある保険ではありませんか?

転換するというのは、その解約返戻金を今後の保険料に充当するという事です。ですから、保障内容が良くなって保険料が下がるのは当たり前なのです。

引用: pakutaso

高額医療費制度のこと

知らない方も多いのですが、社会保障制度のひとつ「高額医療費制度」とは、とんでもなく高額の医療費がかかっても、この制度があるおかげで全額支払う必要はないのです。

収入にもよりますが、自己負担は最大○○円までと決められています。生命保険は医療費を賄うためのものではなく、お守りという表現をした理由の一つはこの制度があるからなのです。

ですから、特約を外して大丈夫かしらと心配せずに、余計な出費をなくせるよう見直しをして家計を少しでも楽にして欲しいのです。

尚、一度支払って申請手続き後に返金されるパターンと、請求時点で高額医療費の分を差し引いてくれるパターンがあり、医療機関によって違います。

高額医療費制度はこちらをご覧ください: 全国健康保険協会

まとめ

いかがだったでしょうか。生命保険の見直しの重要性はうまく伝わりましたか? 日々進化している生命保険は定期的に見直しをしないと、続けるだけ損をする可能性もあります。

少しでも家計の無駄を削って、節約できた分を貯蓄に回せるように一度ご自身の保険を確認してみてください。