知っておくべきマイナンバーカードの注意点と紛失した際の手続き方法!

いよいよ本格的に様々な個人情報の紐づけが始まることになったマイナンバーですが、同じ本人確認書類である運転免許証や保険証などよりも細心の注意を払う必要が出てくる事はご存知でしょうか。

2017年5月現在、マイナンバーカードを作っている人と作っていない人が混雑しているのが現状ですが、今回はどちらの方にも知っていて欲しいマイナンバーカードに関するお話しをしたいと思います。

引用:photo-AC

マイナンバー制度とは

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若い世代の方は特に、マイナンバーカードの事に関してはもちろん、マイナンバー制度について知らない方が未だ多くいらっしゃいます。

マイナンバーカードの事を聞くと、「免許証などの身分証明書が無い人が作るものでしょ?」、「私には必要ない」などという方も少なくないのですが、今後どのように関わってくるのかを知っていないと後悔する事にもなり兼ねませんので、まずはマイナンバーのお話しから始めたいと思います。

マイナンバー制度の導入

2015年の10月から、日本国民(国内に住所のある人全て)にマイナンバーの通知が届いています。そして翌年(2016年)の1月からマイナンバーカードの作成が始まりました。

このマイナンバー制度は、簡単に言うと「国民一人一人を番号で管理する」という事で、届いた通知には貴方だけの個人番号が12桁(法人は13桁)で記載されています。例え外国籍の方でも、中長期在留者や特別永住者などで日本国内に住民票がある場合には同様です。

この一人一人に割り当てられた番号は、特別な事情がある場合(マイナンバーが漏えいしたりして、不正に使われるおそれがあると判断された場合)などを除いて一生変わりません。

マイナンバーの目的

マイナンバーは、社会保障や税、災害対策の分野などで効率的に個人の情報を管理し、様々な機関にある個人情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるもので、大きく分けると下記の3つです。

1.国民の利便性の向上

これまでは、様々な手続きの際に市区町村役場や税務署、社会保険事務所など複数の機関でそれぞれ必要な書類を入手していましたが、マイナンバー制度の導入された事で情報が紐づけされるため、いろいろな手続き申請時に必要な証明書などの添付書類が少なくなって、面倒だった手続が簡単になるというメリットがあります。

2.行政の効率化

マイナンバー制度の導入された後は、国や地方公共団体等での手続きの際に個人番号の提示や申請書への記載などが求められるようになります。国や地方公共団体の間で情報連携が始まり、今までは時間がかかっていた情報の照合や転記等に要する時間も労力も大幅に削減される事になり、手続が正確かつスムーズになります。

3.公平・公正な社会の実現

国民の所得状況(収入など)が把握しやすくなるので、納税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給の防止となり、本当に困っている方への支援に集中できるようになります。

マイナンバーが必要な場面

上記のような目的で開始となったマイナンバー制度ですが、届いた通知に貴方だけのマイナンバーが記載されていて、2016年1月からマイナンバーの記載されたカードを作成できるようになりました。

このカードがマイナンバーカードですが、未だ作成していない方は通知を大切に保管する必要があります。その理由は、今後のライフイベントをはじめ様々な手続き時などにマイナンバーを申告する場面がたくさん出てくるからです。

例えば会社員の場合は、年末調整が終わると源泉徴収票が交付されますが、この源泉徴収票は本人以外にも税務署や貴方が住んでいる市区町村に送付されます。この時に、税務署や市区町村宛に送られるものにはマイナンバーが記載された源泉徴収票が必要となります。

こうする事で各行政での事務的な作業が軽減され、住民税などの計算がスムーズ行われることになります。また、入社や退職の際には、健康保険や厚生年金の加入、脱退などの手続きを会社が行いますよね。その際の書類にもマイナンバーの記載が必要となっているのです。

つまり、私たちが将来受け取る年金についてもマイナンバーが付されることになり、転職時や厚生年金から国民年金に代わったとしても、マイナンバーによって管理されていれば年金の漏れなどが発生しないという事になります。

では、主婦や学生にはマイナンバーは関係ないのかというと決してそうではありません。例えばパートや1日だけのアルバイトする場合でもマイナンバーを会社に提出する必要がありますし、会社員と同様に会社側は源泉徴収票を税務署などに提出しないといけないのです。

前述のように、全国民一人一人に番号を付与して管理するわけですから、マイナンバーが関係ない人などいません。さらに、いろいろな場面でマイナンバーが必要となりますので、下記をご覧ください。

  • 入退社時や転職時
  • 年末調整や確定申告の時
  • 生活保護や失業手当の申請時
  • 年金を受給する際の申請時
  • 出産一時金や児童手当申請時、毎年の現況届提出時
  • パートやアルバイトを始める時
  • 銀行口座をお持ちの方や新規に口座を開設する時
  • 保険会社に給付金を請求する時や新規で保険の契約をする時
  • 転出や転入の時

マイナンバーで紐づけされるもの

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2016年の1月から「税」、「社会保障」、「災害対策」の3つの分野で本格的にマイナンバー制度の運用が始まったわけですが、今後いろいろな情報が紐づけされることが予想されています。

銀行の預金との紐づけ

2018年から、マイナンバーが金融機関の口座と紐づけされることをご存知でしょうか。当面は任意ということですが、2021年からは義務化となりそうです。

義務化された場合、銀行で新たに口座を開設する際にはマイナンバーの記入(登録)が必須となるようです。また、現在使用している口座に関してもマイナンバーの提示を求められることになると思われます。

【口座を紐づけする目的】

なぜ金融機関の口座までマイナンバーと紐づけする必要があるかというと、私たちの所得や預金の総額、つまり個人の資産をより正確に把握することが目的です。

所得や資産を正確に把握することは、公平性のある社会保障制度の設計に不可欠で、金融機関の口座にマイナンバーを紐付ければ、税務調査などで活用することができますから、所得隠しや脱税をはじめ、生活保護の不正受給などを防ぐことができるという事です。

金融機関の口座とマイナンバーが紐付けされることになると、マイナンバーで名寄せ作業を実施することで簡単に把握することができますので、複数ある口座すべてに関してお金の出入りが丸見えとなります。

この紐づけが義務化となれば、これまで所得隠しなどをしていた人は100%隠せなくなりますので、現金をすべて引き出して口座を解約、自宅に大金を隠すというような所得隠しが増えるのではないかという懸念もあるようですし、そうなれば防犯上も安全とは言えなくなってしまうのでは?という心配の声もあります。

マイナポータルについて

皆さん「マイナポータル」というものを知っていますか?実はインターネット上で個人ごとに割り当てられる専用のページ(サービス)のことで、すでにホームページが完成しています。

参考サイト:マイナポータル

ただし、まだサービスは開始されておらず、2017年の7月にお試し運用が始まり、本格的に運用が開始されるのは現在のところ秋頃となっています。マイナポータルとは一体どんなサービスなのかというと、税金の支払いができる他、様々な書類の受け取りも可能のようです。

マイナポータルのメリットは、自分のマイナンバーを含む個人情報を、いつ、誰が、どのような目的で閲覧したのかを確認できるということではないでしょうか。自分の個人番号に関する閲覧履歴を知ることによって、行政機関が実施するサービスが透明化されるわけです。

番号で管理されるうえ、口座まで紐づけされる事だけを考えてみると何だか腑に落ちない気もしないではないですが、こちら側もどんな目的で誰が閲覧したのかを知ることが出来るのはとても良い事ですよね。

マイナンバーと住民票

いろいろなものと紐づけされるマイナンバーですが、住民票との関連性はあるのでしょうか。実は、通常の発行でマイナンバーが記載される事はありません。ただし、申請用紙にマイナンバー記載の有無の欄が新たに加わっています。

例えば、生命保険会社に死亡保険金を請求する際などにマイナンバーが記載された住民票の提出をする必要がある場合は、申請するときにマイナンバーの記載を希望すれば住民票にマイナンバーを記載してもらえるようになっています。

マイナンバーカードの作成

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マイナンバー制度がどのようなものなのか分かったところで、いよいよマイナンバーカードについてです。私も制度の導入後すぐにマイナンバーカードを作成しましたので、実際のカードを見ながらいろいろとお話ししたいと思います。

マイナンバーカードは必要?

お話ししているように、様々な場面で必要となってくるマイナンバーですが、カードの作成は2017年5月現在で任意となっています。ではカードを作成していない方がマイナンバーの申告(記載)が必要な何かしらの手続きをする場合はというと、前述の通知が必要となるのです。

ですからマイナンバーカードは今のところ作成する義務はありません。しかし、制度の導入前には手ぶらでできた手続きも、自分のマイナンバーを知らなければ通知を取りに家まで戻ることになったりする可能性もあるのです。その点カードを作成しておけば、免許証や保険証などと同じカードサイズですので携帯できて便利です。

マイナンバーカードの表面

こちらが実際のマイナンバーカードの表面です。

①.氏名、②.住所、③.写真、④.生年月日、⑤.有効期限、⑥.住所のある市区町村の長、⑦.備考欄(私はマイナンバーカードの作成後に転居したため②.には旧住所、⑦.に新住所の記載があります)、⑧.性別、これらの個人情報が記載されています。

また、下の赤枠(※)部分は、私は未記入ですが臓器提供意思の記入欄です。もしも脳死状態や心停止した場合に臓器や眼球などを提供したい方が自由に記入できるようになっています。

マイナンバーカードの裏面

こちらが裏面です。①.マイナンバー(4桁づつが3つで12桁)、②氏名、③.生年月日となっていて、①.が大切なマイナンバーとなります。また、AはICチップでBはQRコードなのですが、このQRコードを読み取るとどうなるかご存知でしょうか。

このQRコードを読み取ってみると、マイナンバーカードに関する機関のサイトにジャンプと思いきや、自分の大切なマイナンバーが表示されるのです。

①.に番号の記載があるのに、なぜ同じ面にQRコードまで記載されているのか疑問ですが、マイナンバー法に基 づく個人番号利用事務等の実施者が、迅速かつ容易にマイナンバーを取得できるようにという理由で記載されているのだそうです。

マイナンバーカードを作成すると、受け取る時に透明な袋(カバー)を付けてくれるのですが、このカバーにはパッと見では盗み見ができないような目隠しの措置が施されています。

それでも半永久的に使い続ける事はできないような作りの物で、スキミング被害などを考えるとちょっと不安です。そこで、キャッシュカードやクレジットカードなどと同様にマイナンバーカード専用のスキミング対策用ケースが販売されていますので、ぜひ使用することをオススメします。

マイナンバーカードの申請方法

まだマイナンバーカードを作成していない方で、これから申請してカードを作成しようと考えている方は、2015年の10月以降に届いているマイナンバー通知の封書をご覧ください。その封筒の中に「マイナンバーカード交付申請書」がありますね。

通知カードの下に、住所、氏名、生年月日、性別がすでに印字されていますので、間違っていないか確認したら申請者の署名、電話番号、マイナンバーカードへの点字表記希望の有無、マイナンバーカードに搭載する電子証明書の発行希望の有無などを記載します。

顔写真が必要となりますので、縦4.5センチ×横3.5センチの顔写真を準備、必要事項を漏れなく記入し顔写真を所定の一に貼り付けたら、同封されている返信用封筒に入れて郵送します。これがマイナンバーカードの申請で最初にすべきことです。

申込み後しばらくするとマイナンバーカードが完成した旨の通知が届きます。これは各市町村から交付準備ができたことをお知らせする「個人番号カード交付通知書」で、届いた交付通知書と最初に届いていた通知カード、そして本人確認書類を持って交付通知書に記載されている交付場所へ個人番号カードを受け取りに行きます。

マイナンバーカードの紛失

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マイナンバーカードは今後すべての金融機関などとも紐づけされるようにもなるため、もしも外出先で紛失して悪い人に拾われてしまうと悪用されてしまう危険性も十分に考えられます。

もしもマイナンバーの通知カードやマイナンバーカードが見当たらない場合は必死で探してください。それでもやっぱりどこにも無いという時は早めに下記まで届け出る必要があります。

紛失の連絡先

1.マイナンバー総合フリーダイヤル…0120-95-0178(フリーダイヤル)

こちらは「通知カード」や「マイナンバーカード」に関すること、その他マイナンバー制度に関する問い合わせ用です。

通話可能時間…平日9時30分~20時00分まで ※土日祝日は9時30分~17時30分まで

年末年始(12月29日~1月3日)は通話できませんが、マイナンバーカードの紛失、盗難などによる一時利用停止については、24時間365日受け付けています。

2.個人番号カードコールセンター…0570-783-578(全国共通ナビダイヤル)

通話可能時間…平日8時30分~20時00分まで ※土日祝は9時30分~17時30分まで

こちらも年末年始(12月29日~1月3日)は通話できませんが、マイナンバーカードの紛失、盗難などによる一時利用停止については、24時間365日受け付けています。ただし、ナビダイヤルなので通話料がかかります。

警察への届け出

実は、マイナンバーの通知やカードを紛失したのが屋外の場合は警察へ届け出る必要があります。紛失したのは絶対に家の中だと分かっている場合や誤ってシュレッダーしてしまったなどという場合は警察への届出は必要ありません。

まず、警察署で「遺失物届」を提出しますが、これを提出すると「受理番号」というものが発行されます。この「受理番号」が通知カードやマイナンバーカードを受け取る際に必要になりますので大切に保管しておきます。

お住まいの市区町村によって担当課が異なるのですが、もしも「通知カード担当課」という課があればそこで、ない場合は担当課を確認してマイナンバー通知カードの再発行手続きを行います。このときに警察署で発行された「受理番号」もを忘れず持参って行ってください。

再発行する際に必要なもの

①住民基本台帳カードを持っていない方が「通知カード」や「マイナンバーカード」の再発行をする場合

  • 通知カード
  • 交付通知書
  • 本人確認書類
  • 発行手数料500円~ ※市区町村により異なる

②住民基本台帳カードを持っている方が「通知カード」や「マイナンバーカード」の再発行をする場合

  • 通知カード
  • 交付通知書
  • 発行手数料500円~ ※市区町村により異なる
  • 住民基本台帳カード

※住民基本台帳はマイナンバーカードの手続き時点で廃止(回収)されるため「通知カード」を再発行する場合のみ必要

時間が取れない場合

基本的に本人が申請することになっていますが、お仕事の関係や体況面で担当課へ出向く事が困難な場合は身内の方などに代理人となってもらい、その代理人が手続きすることも可能となっています。代理人が手続きする場合には以下の物が必要となります。

  • 代理人の代理権を確認する書類 ※1
  • 本人の本人確認書類 ※2
  • 代理人の本人確認書類 ※3
  • 紛失・焼失による再交付申請の場合は、紛失または焼失したことがわかる資料

※1 代理人が法定代理人(親権者、成年後見人)の場合は、戸籍謄本他のその資格を証明する書類、法定代理人以外の場合は委任状など、交付申請者の指定の事実を確認できる書類

※2 写真つきの運転免許証やパスポート、身体障害者手帳、特別永住者証明書などであれば1点、生活保護受給者証、健康保険又は介護保険の被保険者証、医療受給者証、各種年金証書、住民名義の預金通帳、民間企業の社員証、学生証、学校名が記載された各種書類の中で氏名と住所または氏名と生年月日が記載されていれば2点が必要です。

※3 上記「※2」と同様

手続きをしてから受け取りまでの期間は早ければ約2週間前後、遅くても1ヶ月以内には届くようです。尚、再発行されたマイナンバーカードは、市区町村のマイナンバー担当窓口で受取るケースと郵便局の簡易書留で自宅に届けられるケースがあるようなので、お住まいの市区町村窓口で確認してください。

参考サイト:マイナンバーカード総合サイト

マイナンバーカードに関する注意点

引用:photo-AC

マイナンバーカードを作成した方もしていない方も、ここからお話しするマイナンバーの取り扱いに関する注意点をよく覚えておいてください。

個人一人一人に割り当てられたマイナンバーは、二人と同じ番号は存在しませんので悪用されて大変な事にならないよう細心の注意を払う必要がありますので、そのあたりを最後にお話ししておきます。

【スキミング対策】

上記でスキミング対策用のケースをオススメしましたが、マイナンバーカードにはICチップが内臓されています。スキミングされてしまうと個人情報が丸見えとなってしまい、どのような犯罪に遭うかわかりませんので対策をしっかりするようにしましょう。

【最重要書類という認識を持つ】

まず、何を置いてもこれに尽きます。前述でも触れましたが、たった12桁のマイナンバーを知られるだけで様々な犯罪に使用されてしまう恐れがありますので、免許証や年金手帳よりも厳重な管理が必要な最重要書類だという認識を持ってください。

海外にはすでに個人を特定するためのマイナンバー制度と似たものが存在しますが、実に様々な犯罪に悪用されているそうです。自分が知らない間に全く知らない相手と婚姻していたり、なりすましで口座やクレジットカードを作られたりしているそうです。

こういった事が日本でも起きないという保障はありません。絶対にマイナンバーの番号を人に教えたりしないでください。横行している還付金詐欺などで、よく市役所などの人間だと名乗って電話をしてくる者がいますね。

そういった手口で電話をしてきて、マイナンバーを聞き出そうとするかもしれません。絶対に電話口でマイナンバーを訪ねたりすることはありませんので、こういった電話がかかって来た場合はすぐに電話を切って警察へ通報しましょう。

マイナンバーは他人に教えない、聞かないという事が大切です。それでも、マイナンバーを申告しなければならない場面は今後いろいろと増えるようなので、「本当に教える必要があるのかしら」と不安に思った際は何に使用するのか、どんな目的で番号が必要なのか聞いてみましょう。

まとめ

今回は、知っているようで知らない人が多いマイナンバーについてお話ししましたがいかがだったでしょうか。今後いろいろなものが紐づけされていくと予測されているマイナンバー。

個人情報保護の観点から「プライバシーの侵害とならないのか」という声もあるようで賛否両論ではありますが、決まった事には従うしかありませんので、これを機会にマイナンバーのことを詳しく知って欲しいと思います。

fincleQA