引用:pakutaso
病気などでどうしても働けない、収入を得るすべがなくなってしまった、貯金も無ければ売却するような物も無い、という状況に陥ってしまった時に頭によぎるのが生活保護という制度ですね。
ここでは、生活保護を申請しようかと考えている方のために、申請方法はもちろん、決定までの流れ、注意点までを詳しくご案内したいと思います。
目次
生活保護を申請できる条件
生活保護費を受給できるのは
- 重い病気、または障害を負ってしまい就労が困難で収入を得ることができない方
- 仕事はできるが何らかの事情で退職、貯蓄も無く生活費が無い方
- 持病があるが治療費が高額、その支払いが困難で治療ができずにいる方
- 年金生活者ではあるが、年金だけでは生活が困難な方
- 仕事はしているが所得が低く、家賃の支払いができず退去を迫られている方
などです。意外だと思われる方もいらっしゃると思いますが、収入があっても生活保護は受けられるのです。
引用:pakutaso
生活保護を申請する前に
生活保護を申請するにはどこへ行ったらよいのでしょうか。相談窓口はお住いの市区町村によっていくつか存在していますが、実際に申請をするのは福祉事務所になります。管轄の福祉事務所については、厚生労働省のホームページで公開しています。
こちらから確認できます:厚生労働省公式HP
申請する前の注意点
生活保護は本当に困っている方のための制度です。以下のようなことがあれば申請しても受給は難しいかもしれません。
- 貯蓄がある
- 生命保険を解約すれば解約返戻金が返ってくる
- 土地、建物、車など、現金化できる資産がある
- 親戚や親兄弟に頼れる人がいる
などです。審査の際には預貯金や資産なども調べられますので、嘘は絶対に通りません。少しでも現金化できる物があるのであれば、まずはそれらを売却して生活費にあてるようにしましょう。また、身内の中に頼れそうな方がいるなら正直に現状を話して助けてもらえないか相談してみてください。
引用:pakutaso
申請から決定まで
いろいろと手を尽くしてみたけれど、やっぱりダメだった場合は申請することになります。
事前相談と申請
現状を詳しく、嘘はつかずに担当者へ伝えます。もしかしたら生活保護ではなく別の解決策があるかもしれませんし、正直に伝えることで親身になって一緒に考えてくれます。
申請手続き
事前の相談で生活保護を申請するしかないという事になれば、ここで初めて申請の手続きとなります。本人確認ができる身分証明書や貯金通帳、資産に関する資料、生命保険に加入していれば保険証券、治療費が理由の場合は診断書など、個々よって提出を求められる必要書類が変わってきます。
審査(調査)
申請内容に嘘がないか、本当に困っている状況か、隠している資産は無いか、など様々な調査が開始され、自宅への訪問もあります。通帳のお金の動きなども細かくチェックされますし、相手はプロですからお金の動きを見ただけで「実際には十分生活できる収入なのにギャンブルで散財している」、「申請を受けるために現金を移動した」などがあればすぐにバレます。
受給の決定
申請内容に嘘がなく、生活保護の必要ありと判断されれば受給が決定します。しかし、その受給される金額は誰でも同じではありません。
- 生活そのものが困窮している場合は、世帯の人数に合わせた最低限の生活ができるだけの金額
- 少し収入がある、または年金が支給されている場合は最低生活費から収入分を差し引いた金額
- 治療目的の場合はその治療にかかる費用を一定範囲の中で医療機関へ直接支払ってくれます
- 家賃が払えない場合は一定範囲内で実費を支給
というように、その人に合わせた支給方法で助けてもらえます。
引用:pakutaso
今後の事を自分一人で悩んでいても何も解決しません。生活保護を受給していることは、後ろめたい事でも恥ずかしい事でもありません。本当に困っている方のための制度なのですから、臆することなく相談してみてください。
受給開始の後
受給の決定が出れば調査終了ではありません。病気やケガが治っているのに嘘をついたり、収入を得られるようになったのに申告せずにいると不正受給となり、受給した保護費の返還だけでなく、最悪の場合は告訴されることもあります。怪しい点があれば、ご近所に聞き込みのような事だってします。「実はあの人・・」という密告電話から嘘が発覚することもあります。
もう一度言いますが、生活保護は本当に困っている方のための制度なのです。働けるようになったなら、治療の必要が無くなったのなら、その時点できちんと申告する事を忘れてはいけません。
引用:pakutaso
まとめ
人間として最低限の生活が送れるように生活保護という制度が存在します。頼るあてがなく、どうしたら良いのか不安になった時は相談だけでもしてみてください。
そして、そんなありがたい制度を利用する場合は、ルールを守って正当な利用をするようにしましょう。