仮想通貨なかでも特に有名なビットコインは、仮想通貨に興味のある方ならご存知のことと思います。
このビットコインは他の仮想通貨に比べ、沢山ハードフォークが行われていることでも有名です。
今回は、そんなビットコインから分裂して作られたビットコインダイヤモンド(Bitcoin Diamond):BCDについて詳しくご紹介していきたいとおもいます。
ビットコインについて詳しく知りたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。
目次
Bitcoin Diamond (ビットコインダイヤモンド)とは?
ビットコインダイヤモンドは、2017年11月24日に公開された仮想通貨の中では比較的新しい通貨です。
ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)、ビットコインゴールド(Bitcoin Gold)に次ぐ、3度目のビットコインからのハードフォークによって生まれました。
ビットコインのデメリットを補うために開発されたこの通貨は、➀新規参入者の障壁を低くすること、➁プライバシーの向上、➂安価な取引手数料 の上記3つを主な目的として、ハードフォークされたと言われています。
このビットコインダイヤモンド(Bitcoin Diamond)の生みの親は、Bitcoin Diamond Foundation (ビットコインダイヤモンドファウンデーション)です。
しかしながら、開発者たちの身元が明らかになっていないことや、ドメインの取得が匿名で行われているなど詳細は不明となっています。
時価総額ランキングでは、40位にランクインしています。(2018年7月現在)
以下、ビットコインダイヤモンドの基本情報です。
仮想通貨名 | Bitcoin Diamond |
通貨単位 | BCD |
発行上限枚数 | 210,000,000BTC* |
時価総額 | 約34億円 |
開発者 | Bitcoin Diamond Foundation |
公式サイト | http://btcd.io/#/download |
公開日 | 2017年11月24日 |
*現時点では1億7000万枚のビットコインダイヤモンドが発行されています。
Bitcoin Diamond(ビットコインダイヤモンド)の特徴
この仮想通貨の特徴としては、以下の5点が挙げられます。
❶ 発行量がビットコインの10倍増
❷ ビットコインよりも大きな8MBのブロックサイズ
❸ 匿名性が高い
❹ ビットコインとは異なるアルゴリズムの使用
❺ Segwitの実装
❶発行量がビットコインの10倍増!!
ビットコインダイヤモンドの上限発行枚数は、2億1000万枚で、現時点で1億7000万枚のBCDの発行が完了しています。
これは、ビットコインダイヤモンドの大元であるビットコインの上限発行枚数2,100万枚と比較すると10倍もの発行量となっています。
この総発行枚数の増大により1BCDの価値が1ビットコインと比べ、安価なことが予想でき、ビットコインダイヤモンド取引への新規参入者の障壁を下げることにつながると考えられます。
❷8MBのブロックサイズを利用
大元であるビットコインはブロックサイズの上限が1MBであるのに対して、ビットコインダイヤモンドはブロックサイズの上限が8MBと大容量です。
ビットコインの大きな課題であったスケーラビリティ問題ですが、このビットコインダイヤモンドは、ブロックサイズをビットコインよりも大きくすることでこの問題解決を目指しました。
サイズを大きくすることで、ブロックに記録できる取引情報を増やし、スケーラビリティ問題による送金遅延などの発生率をさげることが可能となりました。
❸匿名性が高い
ビットコインダイヤモンドは、数ある仮想通貨の中でも特に匿名性が高くプライバシー保護に優れた仮想通貨の1つです。
ビットコインは、”AさんとBさんの間でいくら取引されたか”などの全て情報が誰にでもわかるようになっています。
一方で、ビットコインダイヤモンドは取引金額を暗号化することで匿名性を高め、プライバシーの保護の繋がっています。
匿名性に優れた仮想通貨は他にもMonero(モネロ)、DASH(ダッシュ)やZcash(ジーキャッシュ)などが挙げられます。
しかし、匿名性が高いゆえに悪事に利用される可能性もあり、公的機関などでの使用が規制される可能性も今後ないとは言えません。
万が一、悪事に利用され政府などから規制を受ければ、需要が減ってしまうことも考えられます。
❹ビットコインとは異なるアルゴリズムの利用
ビットコインダイヤモンド(Bitcoin Diamond)は、GPU(ゲーミングコンピュータ)のマイニングに適したOPTIMIZED X13というアルゴリズムを使用しています。
❺Segwitの実装
一般的に仮想通貨の取引情報が記録されるブロックは、記録できる最大容量が決まっています。そのため、ユーザーの増加に伴い、取引数が増えることでマイニングに時間がかかってしまうことが懸念されています。
これによって、手数料の増加や送金遅延などが起きてしまうことをスケーラビリティ問題といいます。
しかし、このSegwit(Segregated Witness:簡単にいうと、取引のサイズを圧縮してブロックに記録することで1ブロックあたりの取引量の記録を増やすことができるシステム)を実装することで取引情報が圧縮されてブロックに記載されるので、上記のような問題の発生を低くすることができるのです。
Bitcoin Diamond を扱う取引所
以前はBTCboxで取り扱いがあったようですが、現在BitcoinDiamondの公式ホームページではBTCboxはcoming soon となっていることやBTCboxの公式ホームページにおいても取り扱い通貨として表示されていないので、2018年7月現在国内取引所ではBitcoin Diamondは取り扱われていません。
そのため、Bitcoin Diamond (ビットコインダイヤモンド)の取引には海外の取引所を使用する必要があります。この通貨を取り扱う海外取引所のなかでも、日本でも人気のある海外取引所をご紹介します。
取引所 | 国 | 手数料 | 取り扱いコイン数 |
Binance(バイナンス) | 中国 | 0.1% | 111種類 |
Huobi(フオビ) | 中国(香港) | 0.2% | 100種類以上 |
KuCoin(クーコイン) | 中国 | 0.1% KCSトークン 0.07%* | 130種類以上 |
*KCSトークンで手数料を払う場合
今後のロードマップ
ロードマップは上記のようになっていて、順番に
➀2018年第2四半期: メインチェーンの暗号化の完成
➁2019年第1四半期: BCBのアプリケーションエコロジーの構築
➂2020年まで: よりよりビットコインを目指す
今後、➀のメインチェーンの暗号化の作成に注目が集まりそうですね。
Bitcoin Diamond の懸念点
ビットコインダイヤモンドにはホワイトペーパーがなく、さらにはビットコインダイヤモンドアプリケーションエコロジーの詳細や暗号化の手順も明らかになっていません。
また、先ほども述べたように開発者の身元がはっきりと公開されていないことから、国内および海外でもビットコインダイヤモンドは詐欺なのではという、この仮想通貨に対する疑念の声が広がっています。
このような疑念を解決し信憑性を高めるためには、今後運営側がビットコインアプリケーションエコロジーや暗号化の手順、自身の身元などを公表するかどうかが重要になってくると考えられます。
BCDの価格変動
ビットコインダイヤモンドは、ビットコインからハードフォークしたため、当時ビットコインを所有していた人は1BTCにつき10BCDが配られました。
そのため、公表当初からビットコインダイヤモンドの保有者がある程度存在していたので、他のアルトコインと比べると高値で取引されました。1BCD=0.0075~0.009BTCで日本円にするとだいたい7000円から8000円ほど。
2018年1月13日には、ビットコインダイヤモンドの価値が1088%もあがるという大暴騰が起こりました。
1月の13日正午には日本円にして1BCD=約4000円にすぎなかったのが、わずか12時間後には約3万9千円まで高騰しました。その後、約12時間で1万5千円と落ち着きましたが、この事件によってビットコインダイヤモンドの知名度が上昇したことでしょう。
はっきりとした原因はわかっていませんが、一般的に考えられる理由として一部の力をもつ投資家が大口買いを行ったことか、この通貨に関する好材料なニュース(例えば、有名取引所がこのコインを扱うと発表したなど。)が出たことがあげられます。
しかしBitcoinDiamondに関する好材料なニュースは報じられていないので、前者の可能性が高いと考えられています。
BitcoinDiamond(ビットコインダイヤモンド)の価格は、約220円(2018年7月時点)となっており、時価総額は約34億円で40位にランクインしています。
ビットコインダイヤモンドの将来性
現在は、全体的にこの通貨を取り扱っている取引所が少ないため、流動性が少なく価格変動が少ないのが現状です。
しかし時価総額ランキングで上位にランクインし、人気のあるビットコインキャッシュと同等の、もしくはそれ以上の機能をビットコインダイヤモンドは備えています。
ですので今後、国内外含め取引所に上場する機会が増えれば、自ずとビットコインダイヤモンドの価値も上がることが期待できるでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、ビットコインの弟分であるビットコインダイヤモンドについて詳しく解説しました。
前述したような懸念点はあるものの、今後の開発者らの対応によっては価値の上昇が期待できる仮想通貨です。
海外取引所を使用する際は、ビットコインダイヤモンドの取引にも挑戦して見てはいかがでしょうか。
上記で紹介した海外取引所バイナンスについては下記の記事に詳しく記載されていますのでご覧ください。