美容と健康のために、毎日口にする食材には気を遣いたいものですよね。
チアシードやオメガ3オイルなど、ヘルシーな食材の認知度が急激にアップし、スーパーやコンビニで買えるようになったのはもちろんのこと、それらの食材を使った製品を目にすることも増えました。
とはいえ、ヘルシーな食材はまだまだお値段が高いのが実情です。もっと生活に取り入れたくても、家計のことを考えるとなかなか手が出ない…という方もいるかもしれません。
実は、普段見過ごしている雑草や野草にも、ヘルシーな食材として使えるものがたくさんあるんですよ! うまく活用すれば、お金を使わずに健康食材を毎日の食卓に取り入れることができます。
今回は、そういった隠れたヘルシー食材としての野草の中でも、身近で目にすることが多く、取り入れやすいスギナについてまとめてご紹介したいと思います。
スギナのパワーとは?
スギナは、つくしが生えたあとに出てくる、松の葉のように細い葉の集まった背丈10~20cm位の多年草です。
各々のスギナやつくしは地下茎を介してつながっており、地上の葉だけを取ってもどんどん他の場所から生えてくることから、駆除しにくい雑草として嫌われることもあります。
日本では、土手や道端など、至るところに見られます。栄養の乏しい荒れた土地にも生えてくる、生命力にあふれた植物です。
成分としては、ホウレンソウを凌ぐほどのカルシウムを含有しているほか、ミネラル、ビタミンを極めて豊富に含んでおり、栄養価として非常に高いポテンシャルを持っています。
また、利尿、解熱、皮膚炎の改善といった効能があるとされ、東洋医学では生薬として使われてきた歴史もあります。
スギナを煮出した汁は、あせもやかぶれなどの皮膚炎に塗布して薬として用いたり、お風呂に入れて湿疹に効く入浴剤としても使われています。
もちろん、煎じてお茶として飲用したり、料理に使って食べることもできます。
注意しておきたいこと
他の様々な植物と同様、スギナは大量摂取をすると体調を崩す可能性があります。
毎日茶碗に山盛りのスギナを食べるというようなことがなければ心配しすぎる必要はありませんが、スギナを摂取することで明らかに体調が悪くなるということがあれば、以後の飲用や食用は控えてくださいね。
あくまで、自己責任で様子を見ながらの摂取をおすすめします。
スギナのおいしい取り入れ方
摘んできたスギナは、天ぷらなどにしてそのまま食べることもできますが、少し手間をかけて加工をすればよりおいしく、使いやすくすることもできます。
筆者が実践している方法の中から、保存もしやすく用途も広い2種類の加工方法について、ご紹介します。
スギナ茶の作り方
スギナ茶は、「摘む」「洗う」「干す」の3ステップで作製することができるので、初めてでも気軽に取り組むことができます。
まず、スギナを「摘む」ことから始めましょう。
筆者は自宅の庭や近所の道端でもスギナを摘むことができますが、都市部などにお住まいの方は、河川敷や大規模公園などに足を運ぶ必要があるかもしれません。
農薬や除草剤がかかっているかどうかは普段から確認しておかないとわからないこともあります。管理人に確認してみたり、農薬を使っていない知人の家の庭から分けてもらうというのもいい方法ですね。
さて、スギナを摘む際には、新芽を中心に、みずみずしい枝を選んでちぎりましょう。
スギナ茶を作る時には、最終的に干すのですが、この時に水分が飛んでだいぶカサが減ってしまいます。ボウル一杯の若葉を摘んでも、お茶っ葉として使えるのは茶碗一杯程度になりますので、その分を考慮して多めに摘んでおくのがおすすめです。
摘んでいるとわかりますが、生えたばかりのスギナはとても瑞々しく、虫の少ない早春に生えてくるためか、汚れや虫などもあまりついていません。
しかし口に入れるものですので、念のため流水できれいに洗っておきましょう。
洗ったスギナの水を切り、ざるやカゴに広げて天日干しをしていきます。
使う用具に特に指定はなく、風が良く通り、日当たりが確保できるような素材でできていれば問題ありません。筆者はキャンプ用の、メッシュでできた3段の吊るしカゴを使って干しています。
カサカサと音がして、触ると崩れてしまうくらいに乾燥が進めば、スギナ茶の完成です。
普通のお茶と同じように、お湯を注いで煎じて飲んでみてくださいね。
煎じた液は、お風呂に入れれば入浴剤としても使えます。また、多く作ったスギナ茶は冷凍保存しておくと、長期間風味が落ちずに楽しめますよ!
スギナ粉末の作り方
スギナ茶を粉末状に加工すると、スギナ粉末として色々な料理に使えます。
スギナ粉末は抹茶のような風味で食べやすく、栄養をおいしく取れるのでおすすめですよ!
作り方は、スギナ茶をミキサーにかけて粉末状に粉砕するだけと簡単です。細かいパウダー状になるまで、念入りにミキサーにかけてくださいね。
スギナ粉末は、抹茶の代わりにシフォンケーキなどに混ぜ込んで焼いたり、牛乳に混ぜて飲んだりと様々な料理に使えます。基本的には、抹茶パウダーと置き換えるイメージです。
また、スギナ粉末を塩に混ぜ込む「スギナ塩」もおすすめです。
スギナ粉末が気にならない程度に、普段使う塩に混ぜ込んでおくと、料理で塩を使う度にスギナの健康パワーを体に取り入れる事が出来ますよ!
まとめ
いかがでしたか?
今までただの雑草だと思っていたスギナの隠れたパワーに、驚いた方も多いのではないでしょうか。
お金をかけずに健康になれるスギナの活用法、ぜひ試してみてくださいね。