なんとなく周りに馴染めない、人に会うのがストレスに感じる…など、人間関係に後ろ向きな感情を抱いている方は意外と多いものです。
筆者も数年前まで、人間関係が面倒だと感じていました。しかし、子育て時期であったこともあり、子供のためにも「面倒だ」「嫌だ」と逃げてばかりもいられなくなりました。
色々な方策を試してみた結果、今では数年前には考えられなかったほど人脈が広がり、また人に会う事が億劫でなくなりました。
今回は、筆者の経験も交えながら、人間関係をストレスなく楽しめる対処術についてご紹介していきたいと思います。
心理的なハードルを下げる
人間関係をストレスに感じる人は、「人と会う」という事が心理的に大きなハードルになっている可能性があります。
- うまく話せないかもしれない
- 私が楽しいと思う話題を、相手は楽しいと思わないかもしれない
- 空気を読めずに変な発言をしてしまうかもしれない
- 話が途中で止まってしまうかもしれない
といった不安要素が頭に浮かんできてしまうと、人と会うこと自体に楽しさを見いだせなくなってしまいますよね。
そもそもこういった不安要素は、
- 私は人と話す時、うまく話すべきだ
- 私は人と話す時、いつも楽しそうにしているべきだ
- 私は人と話す時、皆の和を乱さずにいるべきだ
といった思い込みがあることから発生しています。
これらひとつひとつの思い込みを無くしていくことももちろん有用ですが、おすすめは、以下のようにまとめてハードルを下げてしまう事です。
あまりのハードルの低さに、「こんなんで自分は大丈夫なのだろうか? 」と思うかもしれませんが、人間関係にストレスを感じて気持ちが沈んだり、人と会うのを避けたりするよりは、ずっと建設的です。
参加できたらよし
まずは、「参加できればOK」というところにハードルを設定してみましょう。
挨拶も、会話も、笑顔も、おしゃれもする必要はありません。「参加するのが嫌だなぁ」と思いながらでも構いません。
もちろん、気分が楽になれば、そういった行動も自然とでてくるものですので、ご心配なく!
とにかく最初は、集まりの場所まで足を運び、顔を出す。そこに重点を置いてください。
それが出来たら、もうあなたの仕事は終わりです。「ちょっと用事が…」と言って帰ってもいいですし、面白そうな人がいたら黙って観察していてもOKです。
本当に人間関係にストレスを感じている人は、人と会う場所に行くことさえも億劫に感じてしまうものです。まずは、嫌でも面倒でもその場所へ行ったのだ、というがんばりをきちんと自画自賛してあげてください。
何度かこれを繰り返しているうちに、人のいる場所へ行くこと自体へのストレスはどんどん減っていきます。
また、他にも大きな発見をするかもしれません。それは、自分が思うほど他人は自分の行動を気にしていないということです。
あるいは、自分がそんなにがんばらなくても、やさしくしたり仲良くしてくれる人がいる、ということを発見できるかもしれませんね。
いずれにしても、まずは「参加できればOK」という低めのハードルから試してみて、自分に花丸をたくさんつけていくのがおすすめです。
周囲の反応が気にならなくなる方法
人間関係にストレスを感じる原因のひとつに、相手や周囲の反応が気になるというものがあります。
自分の発言や行動に好意的な反応が返ってこないと、「何か失敗をしたのかも!?」と勝手に不安になって落ち込んだり、「あの人は私の事がきっと嫌いなんだ」と疑心暗鬼になってしまったりします。
ここで注意していただきたいのは、この時問題になっているのは相手が『実際に』どう思っているかではなく、自分が「相手が○○かもしれない」「相手は○○に違いない」と思い込んでいるのが原因だということです。
こういった不安に対する対処法として、次のような方法があります。
捉え方を変える
例えばあなたがある質問をしたときに、相手が一瞬黙ってしまったとします。
人によっては、『何かマズイことを聞いてしまったのかもしれない(失敗したかもしれない)』などとネガティブに考えてしまうこともあるかもしれませんね。
でも、そんな場合に、「どうしてさっき黙ったの? 」などと聞きただすことはなかなか難しいことでしょう。聞いたところで、本当の答えが返ってくるとは限りません。
そうなると、相手が黙った原因は、あなたには一生わからないと考えた方がよいでしょう。
わからないことに対して、
『何か失敗したのかもしれない』
とネガティブに考えることもできますが、
『わからないものは、わからない』
『きっと相手には相手の都合があったのだろう。私が何か失敗をしたという証拠はどこにもない』
とフラットに捉えることもできます。
もちろんそこから一歩進んで、
『相手が不機嫌になるのは相手の都合であって、私には相手の機嫌を取る義務はない』
『この人と話しているとこういうことが良くある。この人は悪い人ではないけれど、他の人と話している方が楽しいから、今度から他の人に話しかけるようにしよう』
というように、より自分に肯定的で、ポジティブな方向に考えることもできます。
ネガティブに捉えていると悩みやストレスが発生してしまいますが、フラット、あるいはポジティブに考えることができれば、心理的負担はぐっと減ります。
同じ出来事が起きたとしても、自分の捉え方を変えていくことによってストレスの量をコントロールできるのだ、ということがわかってくれば、相手の発言や対応にいちいち一喜一憂することも減り、人間関係が楽になります。
まとめ
いかがでしたか?
長年しみついた思考の癖を変えていくのは、最初は少し難しいと感じるかもしれません。
しかし、心がけを変えていくだけで、人間関係のストレスを減らすことができるのです。
ストレスが減って気分が軽くなれば、自然と笑顔も増え、会話も弾み、人間関係を楽しめるようになっていきますよ!