今回はインターネットの誕生によって世界が、私たちの生活がどのように変わったのかを書いていきたいと思います。
1980年代後半から本格的に普及し始めた”インターネット”という概念。1990年代後半から2000年初期にかけて「ITバブル」(ドットコム・バブル)が起こりました。
この時期から一気に今現在のような地位を獲得したインターネット。これによって私たちの生活はどのように変化したのでしょうか。
この記事ではインターネットの変遷を追いながらインターネットによってできるようになったことや変化を考察していきます。
目次
そもそもインターネットって?インターネットの仕組み
インターネットとは、<各グループ(家族や会社、大学など)ごとに区切られたネットワーク>を世界とつなげがるようにしたもののことを言います。
この一つ一つのコンピューターをクライアント(顧客)と呼び、ネットワーク上でサービスなどを提供するコンピューターをサーバと言います。
サーバにはウェブサーバやメールサーバなど様々な種類があります。
ことなるOS(MacやWindowsなど)間でもやり取りできるようにするためのものがプロトコルというものです。
インターネットの歴史
1984年に日本でインターネットが初めて使われました。東京大学、東京工業大学、慶応義塾大学をUUCPでつないだ「JUNET」が誕生しました。
UUCPというのはUNIX to UNIX copyの略称で、UNIXというOSをつなげることを言います。
UNIXというのは昔のOSで、OSというのはコンピューターの属性のことです。
有名なOSだとWindowsやMacがあります。
1992年に日本で初めてのISP事業が開始され、1994年にはIP接続事業が開始されました。
ISPは簡単に言ってしまえば、プロバイダのことです。回線の中を流れている情報と考えておくとよいかもしれませんね。
IP接続というのは現在浸透している接続方法で、UUCPの対極に当たります。IP接続はどのような機能(メールやホームページ閲覧、ネットニュースなど)でも使うことができる接続方法のことです。
UUCPというのはデータを送受信するときのみインターネットに接続するもので電子メールとネットニュースしか利用できないというものでした。
1995年には、NTTドコモが同一市内または隣接地区の特定の番号へのかけ放題サービスを開始しました。
1996年にはYahoo!Japanがサービスを開始し、1997年にインターネット常時接続サービスである「OCNエコノミー」が当時では破格の月額3万8千円で提供を開始しました。
1999年にはADSLという固定電話(現在ではなくても可能)の回線を利用してインターネットを使用できるようにするものがNTTドコモから登場します。
同じくこの年には携帯電話のインターネット接続サービスが開始され、AirMacが登場しました。
2000年には今では当たり前となっているグーグルが日本語による検索サービスを始め、アマゾンが設立されました。
日本で初めてのネットバンク「ジャパンネット銀行」も2000年に誕生しました。IT関係の法律ができたのもこの年だったようです。
この時点での日本におけるインターネットの普及率は約37%だったとか。仮想通貨の日本普及率は11%なのでかなりインターネットが普及していることがわかりますね。
2003年には家庭向けの光回線が登場し、2004年にはmixiやAmebaブログ、GREEがサービスを開始しました。
2005年にYouTubeがサービスを始め、iTunesもこのころに出てきました。
2008年には初代のiPhoneが発売され大きな話題となりましたね。この年にはTwitterとFacebookも出てきました。
ちなみにLINEがサービスを開始したのは2012年とのこと。皆さんは何歳でしたでしょうか?
このような変遷をたどり、インターネットは日本に普及していきました。他国でも日本と同様にインターネットが普及し、人々の生活を大きく変えました。
IT(インターネット)バブル,ドットコムバブルとは?
通称ITバブルはアメリカで起こりました。本場アメリカではドットコムバブルというようですね。
ITベンチャーが乱立し1999年から2000年にかけて株価が上昇しましたが、2001年には崩壊します。
そのきっかけとなったのが、1995年に発売されたWindows95です。画期的な新機能をふんだんに搭載したWindows95は世界的大ヒットとなりました。
しかし、バブルというものは人々の錯覚が混ざっていることは言うまでもありません。日本の例を見ても分かると思いますが、熱にやられて現実が見えなくなっている非常に不安定な状態がバブルですね。
ITバブルのご多分に漏れず、そのような状態で、熱に侵されていた人々の中から赤字経営であるITベンチャーに疑問を抱く者が現れてきます。
このバブル崩壊のころにはパソコン機器の飽和状態になっていたので似たり寄ったりのベンチャー企業はあえなく倒産していきました。これがITバブルです。
インターネットが普及した理由とは?
先述のとおり、1984年に日本でインターネットが初めて使われました。それ以来、ISPやIP接続、低価格のインターネット接続サービスの登場などでインターネットはどんどん普及していきました。
そんななか、1995年日本に大きな事件が起こります。阪神淡路大震災です。
この震災でインターネットを通じて支援者との連絡を図ったため、一躍インターネットが口の端にのぼるようになりました。
そして同年、Windows95が発売されたことによってインターネットが誰でも使えるようになり利用者が激増しました。
またSNSや携帯電話が大きく注目されるようになったのはまだ記憶に新しい2011年3月11日におこった東日本大震災です。
地震大国の日本ではこのような震災により、インターネットが普及していったのです。
(nippon.com参照)
インターネットの普及による変化とは?
ではここからはインターネットの普及によりどんなに便利な世の中になったのか、を見ていきたいと思います。
大きくわけるとこのようなことがあげられそうです。
①人間関係の変化
一番大きな変化と言えば、人間関係の変化ですね。現代では人間関係が希薄化したといわれますが、その大きな原因が「インターネット(特にスマートフォン)」と言われています。
確かに、現代では「隣家の人の顔も名前知らない」という人が増えてきていますね。
しかし、実際にはインターネットを介して世界中の人と連絡をとっていたりするので一概に人間関係が希薄化したとは言えないかもしれません。
ただ一つ言えることがあるとしたらインターネットによって人間関係は変化した、小さなコミュニティ内交流から大きなコミュニティ形成へと、ということでしょう。
②情報媒体やニュースの概念が変わった
現代ではスマートフォンをつかえば何でも調べられる時代です。調べ物をするときも、なにも図書館に赴かずとも「グーグル先生」に聞いてしまえば事足ります。
またニュースもわざわざテレビをつけなくても、新聞を読まなくても、最新の生のニュースがスマホ上で見れるようになりました。
これにより現代人は本を読まなくなったといわれますが、実際の情報量は明らかに増えたという見方もできそうですね。
③記録媒体が変化した
カメラやメモの機能がスマートフォンにはついています。それにより、デジタルカメラをわざわざ買わなくても写真を手軽にとることができます。
またメモ機能を活用することで紙の媒体に記録しておく必要がなくなり、今ではスケジュールをパソコンやスマホで管理する人が増えています。
④買い物、勉強の仕方が変わった
現代では買い物はわざわざ店舗に赴かなくてもEコマース(アマゾンなど)を使用することで、買い物可能になりました。
また映画が見たい時も、ネットフリックスなどで簡単に見れるようになりました。
YouTubeやスタディサプリを使うことで、塾に通わずともスマホ一つで勉強することもできますね。
⑤本や音楽が手軽に
今日ではkindleなどで簡単に様々な本を読むことができます。タブレットやスマホ一つで本が読めるのは手軽でいいですね。
また音楽もiTunesなどを利用すれば好きな歌を簡単に聞くことができます。
⑥個人でも情報発信ができる
SNS(Twitterやインスタグラムなど)を使えば個人も手軽に情報や口コミを発信することができるようになりました。
今はインフルエンサーと呼ばれる世間に大きな影響を与える個人も登場してきましたね。
またユーチューバーという職業はインターネットが生んだものです。個人でも手軽に動画が投稿でき、お金を稼ぐことができるようになりました。
⑦資金調達や募金の仕方も変化
クラウドファンディングやICOなどにより、個人が簡単に資金調達することができます。
発展途上国への募金や震災募金もスマホ一つで募金することが可能です。支援がしやすい世の中になりましたね。
最後に
今回はインターネットについて考えていきました。インターネットの登場でこんなにも世界は変化したのですね。
昨今、アメリカのトランプ大統領の台頭やイギリスのEU離脱によって世界には「反グローバリズム」の流れができつつあるといわれています。
しかしインターネットがこんなにも普及してしまっているので、「グローバリゼーション」化が「鎖国」状態に戻ってしまうことはないのではないか、とこの記事を書いていて実感した限りです。