返信用封筒はマナーが大事! 宛名の書き方から切手の貼り方まで徹底解説

返信用封筒はビジネスにおいて欠かせないものです。相手に書類を送り返してもらいたい時には、返信用封筒で互いの円滑なコミュニケーションを図ることができます。

しかし、返信用封筒に関する作業は一見単純なようでいて、細かい注意点が実に多いものです。これらをきちんとおさえない限り、相手に不快な思いをさせてしまう恐れもあります。

本来返信用封筒は相手を思い、敬意の気持ちを示しつつ、返信をお願いするためのもの。きちんとした形で相手に送りたいですよね。

今回は、返信用封筒のマナーについて徹底的にご紹介します。新入社員の皆さんも、ベテランの方も、返信用封筒について知りたい方も、ご参考にしてみてください。

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返信用封筒とは

 

そもそも「返信用封筒」とは、どのようなものなのでしょう。返信用封筒の存在自体は知っていても名前だけ聞くと分からない。返信用封筒自体について知らない。そのような方もいらっしゃるかと思います。

特にこれから社会人になる方は、お仕事で良く利用するものなので、ここで一度返信用封筒の″基本の基本″について確認してみると良いかもしれません。

それでは早速見て行きましょう。

返信用封筒は何のために?

まず、返信用封筒が何のために存在しているのか考えてみましょう。自分のもとに送られてきた手紙に、返信用封筒が同封されていた場合どのような印象を受けるでしょうか。

私は毎回返信用封筒が同封されているのを見るたびに、「丁寧な対応が嬉しいな」と感じます。「返信する立場の人に手間と費用が掛からないように」という気遣いが感じられます。

このように、返信用封筒は「自分から相手に返信をお願いしているのだから、返信をお願いする相手に極力負担を掛けないようにしよう」という配慮の念から生まれたもの。切手代や封筒代は会社側が負担し、相手の負担を減らすという思いやりの作法なのです。

なんとも美しいビジネスの作法ですね。このようなちょっとした配慮が人と人の関係を和らげてくれるのです。

また、あらかじめ自分の住所氏名を記載しておくことで誤送を防ぐという目的もあります。

さらに、返信用封筒を同封しておくことで、「返信は確実にいただきたい」という意思を相手に示すことができます。結婚式の出欠確認や企業の採用などの場面で返信封筒をよく見かけませんか。それは、返信は必ず欲しいという意思表示をするための手段でもあるのですね。

使用する封筒は?

返信用封筒の存最意義と利用場面についておさえたところで、1つ、次のような疑問が浮かびます。「返信用封筒にはどんな封筒が適切?」

ビジネスシーンで頻繁に使われるものなので、どんな封筒でも良いというわけには行きません。何より「ビジネス用途として適した封筒」を選ぶことが重要です。

返信用封筒として通常利用される封筒は「長形4封筒」か、それよりも大きい「長形3封筒」です。「長形4封筒」は書類や文書を折らずに済みます。また「長形3封筒」であれば、「長形4封筒」サイズのものも完全に封入できてしまうので、十分余裕のある封筒です。

ちなみに返信用封筒として頻繁に利用される「長形4封筒」と「長形3封筒」は定形郵便に該当します。返信用封筒には送料の負担を相手にかけないように、こちらであらかじめ切手を貼っておきます、その際、返信用封筒の送料を計算する時にはサイズが「定形郵便か定形外郵便か」という点から見極めて行きます。「長形4封筒」「長形3封筒」は定形郵便であるということを頭の片隅に入れておくと料金決めのさいに便利ですよ。

返信用封筒の送料(=切手代)については後ほど詳しくお伝えしますね。

また、返信用封筒を同封する際には、「中身の書類・同封物が透けない封筒」を選びましょう。これは相手の個人情報を他人の目から守るためにも、配慮しなければならないことです。

返信用封筒に適するものとしては、厚手のものや二重になったものが販売されています。「長形4封筒」あるいは「長形3封筒」で、厚手または二重の封筒を購入するようにしましょう。

返信用封筒として、レター用の封筒が使えるか気になるかもしれません。しかし、ビジネスシーンにおいてレター用の封筒は避けるのが無難です。

というのも、レター用の封筒はプライベートに使われるものであって、仕事には適していないからです。また、レター用の封筒はたいてい小さいサイズなので、書類を何段階にも渡り折り畳まなければなりません。これでは相手の手間にもなってしまいますね。したがって、レター用の封筒は返信用封筒としては適さないのです。

ちなみに、返信用封筒を同封する際には「3つ折り」あるいは「上・左橋を少し折って同封する」のがマナーです。このような同封の仕方で、返信用封筒を送りましょう。

返信用封筒を用意するメリット

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返信用封筒を利用することでどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。返信用封筒を用意するメリットは主に3点挙げることができます。1つずつ確認してみましょう。

相手に負担を掛けずに済む

返信用封筒を用意することで、相手が封筒を用意する手間と送料を支払う手間を省くことができます。そもそもこちら側から返信をお願いするので、相手が快適に送り返せるように、気遣いの気持ちを表すのです。ただ、返信用封筒は細かいマナーが多いので、それらを抜け目なく確認して行く必要があります。

誤送を防ぐ

相手に宛名を書いてもらうと、書き間違いが生じ、誤送される可能性があります。しかし、返信用封筒であれば、あらかじめ表面に返信を依頼する人の住所・氏名が記入されています。そのため、誤送される心配がはありません。

意志疎通の潤滑油

返信用封筒は意思疎通の潤滑油としての機能も果たしています。数々の細かいマナーが存在しますが、それらを守ることで、返信用封筒を送る側も送り返す側も心を込めて気持ちよくやりとりすることができるのです。ビジネスにおいては、このような丁寧なやり取りが互いの関係に良い影響を与えます。マナーを確実におさえた上で返信用封筒を利用しましょう。

マナーはある?

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返信用封筒にはさまざまなマナーがあります。そもそもこちらから相手に返信を依頼するものなので、手間をかけて返信をしてくれる相手のことを考える必要があります。種々の細やかなマナーについては、これから1つずつご紹介しますが、ここで一旦主なマナーを概観しましょう。

返信用封筒の記入事項

返信用封筒を送る側(=返信の依頼者)は、記入事項についてのマナーをおさえる必要があります。封筒の表面には、自分の住所・所属・氏名を記入します。そして裏面には何も記入しません。この時、氏名の下には「行」を付ける必要があります。現代においては「行」以外にも使用されている表現がありますが、マナーとしては使用を避けるべきものです。詳しくは<行と宛どちらを書くべき>の項目でご紹介します。

氏名の下につける「行」

返信用封筒を相手に送る際には、封筒の表面に書く自分の氏名の下に「行」という言葉を記入します。なぜ「行」の字を付けるのか。それは、「自分は相手よりも下である」ことを示すため、別の言い方をすれば「相手を敬う」気持ちを表現するためです。腰を低くし、謙遜な態度を取ることで、相手に敬意の念を示すのです。

また、この「行」の書き方には決まりごとがあります。文字の大きさはどのくらいか、そしてどの位置に書き記せば良いのか、正しい書き方をしっかりと抑えることもマナーの一つです。これも後ほど詳しくお伝えしますね。

往信用封筒の作法

返信用封筒が相手から自分のもとに届くと、今度はそれを「往信用封筒」と呼びます。実際のところ、返信用封筒を送る人よりも、それを受け取った人の方が封筒の記入事項が多くなります。

具体的に言うと、封筒の表面に記載された相手の氏名の下にある「行」の文字に打消し線(二重線)を引き、裏面に自分の住所・所属・氏名を書き、封筒を綴じた部分に「〆」などの印を記載する作業が挙げられます。これら一つ一つに大事なマナーがあるのです。

封筒の種類

返信用封筒は主にビジネスの場面で利用するものです。したがって、プライベートで使うようなレター用封筒の利用は失礼に当たります。たいていは、「長形4封筒」あるいは「長形3封筒」を返信用封筒として使用します。封筒についての詳細は<返信用封筒とは>をご参照くださいね。

切手の扱い方

返信用封筒にももちろん送料がかかります。したがって、料金面で相手に負担を掛けないよう、こちら側で送料分の切手を貼ります。送料は返信用封筒のサイズと重さで決まります。

その際には、相手が送り返してくる内容物・封筒を足した分の重さを想定し、料金分の切手を貼る必要があります。料金の不足なく切手を貼ることは、非常大事なことです。相手に料金面での負担を掛けないようにするマナーだからです。

また、切手の貼り方を間違えてしまうと、相手の方に失礼です。特に、縦封筒と横封筒では切手の貼り方が異なります。切手は同じ位置に貼るものだと思っていませんか。どの位置に貼れば良いのかしっかりとおさえることも大事なマナーです。

これらのマナーについて詳しい情報は<切手の貼り方>でご紹介しますね。

行と宛どちらを書くべき?

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返信用封筒の宛先欄には、自分(つまり送り手)の氏名を記載します。自分の氏名の後には「行」を書くか、「宛」を書くか、慣れていない方は非常に悩みますね。

厳密に言えば「行」と「宛」のどちらを使わなければならない、という決まりはありません。どちらを使ってもマナー違反にはならないのです。ただし、ビジネスにおいては「「行」の使用がふさわしい」と考えられています。したがって、「行」を利用するのが無難です。

「宛」を使う場合とは

ただ、「宛」を使用する場合もあります。それは、送付状の文面中に「ご返信は○○宛によろしくお願い申し上げます」と記載する場合、あるいは会話の中で「○○宛てに送付をお願いいたします」と伝える場合です。これらの場面では「宛」を使用しましょう。

つまり、基本的に「宛」は会話の中で使う言葉、「行」は書き言葉だということなのです。

「行」の書き方のポイント

さて、返信用封筒の宛先欄には「行」を書くということが分かりました。

今すぐにでもペンを握って「行」の字を書きたいところですが、ちょっと待ってください。「行」はただ書くだけでなく、その書き方には″流儀″があります。「行」の流儀をおさえて、気持ちの整った丁寧な返信用封筒を用意しましょう。

ポイントは2点あります。

  1. 氏名よりも一回り小さい字で書く
  2. 「行」に字は微妙に外して書く

同じ大きさの字で「行」の字を書きたくなりますが、氏名よりも小さなサイズで書きます。

また、「行」の字を外す際は、縦書きの場合と横書きの場合で書き方が異なります縦書きの場合には、【左寄り】に記入しましょう。一方で、横書きの場合には、【下寄り】で記載します。

なぜこのように、「行」を外すのでしょうか。

後ほどご紹介しますが、相手が返信用封筒を使って返信する際には「行」に二重線を引いて消します。そして、「様」や「御中」と書き換えます。これらの文字を書くスペースを考えて「行」をあえて外すのです。書き換えやすいように、相手のことを配慮した結果なのですね。

例外もあり

基本的には「行」が使われますが、例外も見かけます。例外としては主に次の2つを挙げることができます。

  • 何もつけない
  • 「様」をつける

これらは本来誤りとなるものですが、現代においてはマナーも変化しつつあり、度々目にするものです。私も以前、最初から氏名の下に「様」が記載されている封筒を見かけ、違和感を覚えた経験がありますね。

何も書かない、あるいは最初から「様」と記載することで、「行」に二重線を引く相手の手間を省く配慮が成されているのです。

ただし、自分に「様」を付けることで、相手に不快感を与えてしまう場合もあります。ビジネス上のやり取りにおいては、基本的に相手を立て、自分はへりくだることがマナーです。したがって、最初から「様」をつけることはあまりおすすめできません。ただ、「様」のついた返信用封筒を受け取った時には、自分のことを配慮してくれているのだと受け取りましょう。

ちなみに、「殿」が記載されている場合もあります。結論から言ってしまうと、これはも誤りとされています。実際のビジネス文書においても「殿」を使用することは無いので、避けましょう。

さらに、「○○部長様」と言うように、役職名の後ろに「様」をつけるのも実は誤りです。本来、役職名と「様」は併用しません。ついでに頭に入れておきましょう。

いずれにせよ、「行」を付けることが昔からの正式なしきたりです。「返信用封筒は「行」!」と覚えてしまいましょう。

差出人の書き方は

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返信用封筒に記入すべきことは、返信用封筒を送る側・返信用封筒を差し出す側とで異なります。どのように異なるのか確認してみましょう。

返信用封筒を送る側

返信用封筒には返信先の宛名をあらかじめ記載しておく必要があります。宛名は返信用封筒を準備する側、つまり自分のものを記載します。記載事項は以下の4つです。

  1. 自分の会社の所在地
  2. 会社名
  3. 部署
  4. 氏名+「行」

一方で返信用封筒の裏面は差出人が書く欄となっています。そのため、こちらについては、何も記入しないようにして送ります。相手が裏面に自分の住所と氏名を書き、送り返される仕組みとなっているのです。

差出人側

さて、返信用封筒を送る側は封筒の表面に自分の会社の住所氏名と「行」を記入するだけで済みました。一方で返信用封筒を使って送り返す側(差出人)は封筒に何を書けばよいのでしょうか。

返信用封筒の送り手と、その受け取り手(=差出人)が行う作業の違いは、封筒の表面のみに記入するか、両面に記入するかということです。返信用封筒を受け取った側は、封筒の表面と裏面の両方に記入する必要があります。表と裏それぞれ何を記入すれば良いのか確認してみましょう。

封筒の表面に記入すること

表面には既に封筒の送り手の氏名住所が記載されています。ただ、こちらで書き込まなければならないものがあります。

「御中」「様」「ご担当者様」

それは、相手の氏名や会社・部署につける「様」や「御中」です。個人名の場合と、会社・部署の場合で書き込まなければならないものが異なる点に注意しましょう。

  • 個人、担当者の氏名が記載されている場合→「様」
  • 会社名のみ記載されている場合→「御中」
  • 部署名が記載されている場合→「御中」あるいは「ご担当者様」

このように、個人の名前が明らかにされている場合は「様」を使います。一方で、個人名が記載されておらず、会社名・部署名のみの場合には「御中」を使います。ただし、部署名であれば「ご担当者様」という表現も使用できます。

打消し線

また、封筒の表面には「打消し線」と呼ばれる二重線を引く必要があります。この線は相手が謙遜して自分の氏名の下に記載した「行」を消すものです。この打消し線を引き、先ほどご紹介した「様」「御中」「ご担当者様」に書き換え、相手に敬意を示すのです。

打消し線の引き方は封筒の種類により異なります。つまり封筒が「横書き封筒」か「縦書き封筒」かで異なるのです。

横書き封筒の場合

横履き封筒の場合は、横線の打消し線を二重に引きます。ただ、「行」の字は横線の打ち消し線を引くと、漢字の構造上の理由から線が見えにくくなり、消えていることが分かりにくいですよね。したがって、二重線で消す時には右上から左下に向かって2本の斜め線を引くとより丁寧です。このようにすれば、打消し線が引かれていることがはっきりと分かります。

縦書き封筒の場合

縦書き封筒の場合は、打ち消し線の引き方が2通りあります。つまり縦線を2本まっすぐ引く場合と、右上から左下に向かって2本の斜め線を引く場合です。どちらの引き方でも大丈夫です。しかし厳密に言えば、1文字消す際には2本の斜め線、2文字以上貸す際には2本の平行線を引くのが正しい作法とされています。「行」は1文字なので2本の斜め線がより良いということですね。

また、すでに「様」などが記入されている場合には、二重線を引いて書き直す必要はありません。

封筒の裏面に記入すること

封筒の裏面には自分の情報を記載します。以下の4点を記入しましょう。

  1. 自分の会社の所在地名
  2. 会社名
  3. 部署名
  4. 氏名「行」

氏名は裏面の中央に、宛名よりも小さな字で自分の住所・氏名を記入します。日付を記入する場合には氏名の右上に書きます。また、自分の氏名の後には「行」「宛」「様」「殿」などは付けません。

封筒の口を閉じるときには「〆」「封」「緘」を閉じた部分に記載します。ただ「緘」は男性だけが使うものなので、女性は使用しません。

切手代は?

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返信用封筒にはあらかじめ切手を付けておく必要があります。

返信用封筒の切手代は、日本国内でやりとりをする場合、「大きさ」と「重さ」で決まります。その際、送りたいものが定形郵便に該当するのか、定形外郵便に該当するのかということがポイントとなります。

定形郵便

定形郵便で送れるサイズは23.5cm×12cm以内,で厚みが1cm以内と定められています。

25g以内であれば82円、26g以上50g以内の場合は92円、51gからは定形外郵便と同じ料金となります。

定形外郵便

定形外郵便で送ることのできるサイズは1辺が最長60cm以内、3辺の合計が90cm以内と定められています。A4サイズのものが入る封筒は定形外郵便が適しています

料金は、以下のようになります。

50g以内であれば120円

51g以上100g以内であれば140円

101g以上150g以内であれば205円

151g以上250g以内であれば250円

251g以上500g以内であれば400円

501g以上1kg以内であれば400円

2kgまでは870円

2kgを超える場合は1180円

返信用封筒の切手料金は間違えないようにしましょう。切手料金を間違えてしまうと大変失礼です。

まずは、返信用封筒の大きさが定形郵便のサイズなのか、定形外郵便のサイズなのか確認しましょう。その次には、封筒の重さを想定し、実際に量ります。相手が同封するであろうと予想されるものを一式封筒に入れ、重さを確認しましょう。

目安としては返信用封筒+返信の内容物+送付状用のA4コピー用紙1枚の重さを量ると良いでしょう。

このように「サイズ」と「重さ」を確認し、正確な料金を割り出したら、該当する料金分の切手を貼りましょう。重さがぎりぎりで、料金を超えてしまいそうな場合は、もう一段階上の重さ分の料金の切手を貼るのが無難です。

関連記事:定形外郵便の送り方や配達日数、利用時の注意点について徹底解説!

切手の貼り方

返信用封筒の切手代について確認しましたが、切手はどのように貼れば良いのでしょうか。切手の貼り方も重要なマナーです。ここでは封筒が「縦封筒の場合」「横封筒の場合」「切手を複数枚貼る場合」に分けて確認して行きましょう。

縦封筒の場合

縦封筒では切手を左上にります。郵便局では機械で切手の消印を押すため、この位置に切手を貼りつける必要があるのです。また、同じ理由から切手は3.5cm×7cmの範囲に収まるように貼りましょう。返信用封筒だけでなく、はがきの場合も同じ方法で貼り付けましょう。

横封筒の場合

横封筒の場合、あるいは縦封筒を横向きで使う場合、切手は右上に貼り付けます。切手を貼る位置が縦封筒と異なるのですね。

縦封筒と同じだと思われていた方も多いのではないでしょうか。お恥ずかしいことに、私もつい最近まで勘違いしていたことに気が付きました。

切手を貼る位置を間違えてしまうと相手にも失礼です。横封筒は縦封筒の逆側に貼り付けると覚えてしまいましょう。こちらも7cm×3.5cmの範囲に収まるように貼り付けます。

切手を複数貼る場合

料金によっては複数切手を貼る場合も出てくるでしょう。その際、縦封筒の場合は縦に連ねて貼り、横封筒の場合は横に連ねて貼ります。

連ね方は一列でも、二列でも大丈夫です。切手の枚数が多い時には見栄えが悪くならないように、何列かに連ねて書くのが良いでしょう。

切手を複数枚貼る場合は、7cm×3.5cmのスペースに収めることは出来ませんが、特に問題はありません。また、複数枚切手を貼ること自体も失礼にはあたらないので、ご安心くださいね。

注意点

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ここまで、返信用封筒に関するたくさんの決まりごとについて、ご一緒に確認してきましたね。一息に覚えるのは大変ですが、返信用封筒を使ってゆくうちに作法は身に付いて行くものです。ただ、大事な注意点だけは覚えておきたいので、今まで確認したマナーのうち最も大事な注意点を再確認しますね。全部で4項目あります。

「行」以外は控えよう

これは一番大事な注意点です。現代においては、二重線を引く相手の手間を省こうとする心遣いから、「様」や「殿」と記載したり、何も記入しなかったりする場合があります。

しかし、原則としてこのような記載は相手に失礼となってしまいます。相手が二重線を引く手間を掛けてしまうのは仕方のないことです。それよりも、相手に敬意の気持ち・謙遜の思いを表すために「行」を使いましょう

「行」の書き方

「行」の書き方も注意が必要。行の文字は氏名よりも小さく書きましょう。そして縦書きの場合には【左寄り】、横書きの場合には【下寄り】にずらして、相手が「御中」「様」「ご担当者様」などの言葉を書き込みやすくできるよう、配慮しましょう。

横封筒の切手の貼り方

横封筒は多くの方が左側に切手を貼ってしまいがちです。しかし、これでは相手に失礼です。横封筒の場合は右側に貼るのが正しい方法なのです。「縦封筒は左、横封筒は右」と覚えておきましょう。

個人名には「様」、会社には「御中」、部署には「御中」または「ご担当者様」

返信用封筒を受け取ったら、「行」に二重線を引いて「様」「御中」「ご担当者様」といった言葉に置き換えます。この時、返信する相手が個人であるか、会社であるか、はたまた部署であるかによって使う言葉が異なります。個人名には「様」、会社には「御中」、部署には「御中」または「ご担当者様」を記入しましょう。

最後に

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返信用封筒で何よりも大切なのは、「お互いへの気遣い」です。直接顔を合わせることなく、文面のみのやり取りになりますよね。したがって、如何に相手の立場に立ち、互いに気持ちよく意志疎通できるかが明確に表れるものなのです。返信用封筒は細部までマナーをおさえ、相手には敬意の気持ちを表しましょう

使い慣れないうちは、1つ1つ確認することも多く、手間がかかるかもしれません。しかし、きちんとした形で相手とやり取りできた時には、自分の気持ちもすっきりするものですよ。