皆さんは「ビットコイン先物取引」という金融商品をご存知ですか?
「そもそも先物取引って何?」って方もいるかもしれません。ですからこの記事ではまず、「先物取引」とは何なのかを詳しく紹介した後で「ビットコイン先物取引」について掘り下げていきましょう!
目次
先物取引とは?
先物取引とは一言でまとめてみると、
「将来の予め決められた期日に、特定の商品を、現時点で取り決めた価格で、売買することを約束する取引」
ということになりますが、
なので、もっと分かりやすくするために例を使って見ていきましょう。
先物取引の例
ヤマダ君は今、3か月後に迫った彼女へのプレゼントのための指輪を買おうとしているところです。
お店の中をグルっと探していみると、素敵なダイヤの指輪を見つけました。
しかし、価格を見ると30万円。即決で買うのはためらわれます。
そこでヤマダ君は、2か月後にボーナスが入って懐事情が安定してから買えばいいんじゃないかと思い立ち、店員さんに予約を申し込みました。
でもよくよく考えるとダイヤモンドの価格は常に変動していますね。
もしかしたら2か月後、今よりダイヤモンドの価格が上がって、40万円になっているかもしれません。
そう思ったヤマダ君はお店の店員さんに、「2か月後に指輪を買う時、その時のダイヤモンドの相場に関係なく、30万円でダイヤの指輪を売ってくれませんか?」と交渉してみました。
それを聞いた店員さんは思いました。「もし、2か月後のダイヤモンドの価格が下がって、20万円になってしまったらお店は損をしてしまう。そうなるよりも、今30万円で指輪を売ると約束しておけば、少なくとも損はしないんじゃないかな」と。
こうして店員さんはヤマダ君の提案を受け入れ、契約が成立しました。
2か月後、ヤマダ君は約束通りダイヤの指輪を購入し、念願の指輪を手に入れ、彼女にプレゼントしましたとさ。めでたしめでたし。
先物取引とはこういうものです。
なんでこんな約束をするの?
でも、この時のダイヤの価格もどうなっているか気になりますよね。これには2つの場合が考えられます。
①値上がりしていた場合
ヤマダ君が心配していた通り、ダイヤの価格は40万円になっていた場合ですね。でもヤマダ君はお店と約束をしておいたので、30万円で指輪を買うことができました。ヤマダ君は10万円得した、ということです。
②値下がりしていた場合
反対に、ダイヤの価格が値下がりして20万円になっていた場合はどうでしょうか。この場合でもヤマダ君は30万円で指輪を購入しなくてはならないので、彼は10万円損したということになります。ということはお店側は10万円得したことになります。
値下がりした場合、ヤマダ君は10万円余分に支払わなければいけなくなっていましたね。
皆さんの中には、「こんな約束をするなんて無意味だ」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ヤマダ君がダイヤを予約した時点では、2か月後にダイヤモンドの価格が上がっているか下がっているかなんて、誰にも分からないわけです。
このわからないという部分が重要です。
ヤマダ君からしてみれば、もし価格が40万円になって、10万円多く支払わなければいけないというリスクから解放されたわけです。
逆にダイヤの指輪を売っていたお店は、もし価格が20万円になって、30万円で売れたものを20万円でしか売れなくなって、10万円損することを防げたわけです。
「価格が常時変動するリスクに対する予防策になる」
先物取引が活発に行われる根本の理由がここにあります。
先物取引で利益を得る!
するとこのように考える方がいるでしょう。
「あれ、じゃあもしかして将来価格が上がるって予想したら、今のうちに安く買う約束をして、本当に値段が上がったら安く買った直後に売れば、その差益が儲かるじゃないか!」
はい、そういうことです。
では、そういった先物取引の特徴をもっと詳しく見ていきましょう!
先物取引の特徴その1:限月
限月とは、「予め予約しておいた取引を実行する日」のことです。この満期日までであれば、僕たちはいつでも取引できるわけですが、もしこの満期日までに取引を行わなかった場合は、自動的に決済されてしまいます。
例えば、ビットコイン先物を行えるbitFlyerでは、1週間先物(直近金曜日に限月を迎えるもの)、2週間先物(1週間先物から1週間後に限月を迎えるもの)、3か月先物(直近の3・6・9・12月の最終金曜日に限月を迎えるもの)があります。
先物取引の特徴その2:レバレッジをかけられる
先物取引では、レバレッジをかけることができます。「レバレッジ」とは、「少ないお金で、それの何倍もの金額を取引できること」意味します。
このレバレッジの倍率は取引所によっても違いますが、およそ15~25倍程度のレバレッジをかけることができます。
つまり、お金が100万円しかないのにレバレッジを25倍かけたら、2500万円分の取引ができるというわけですね。
これは儲かったらとてつもない金額を設けられますが、逆に損したら100万円しかないにも関わらず、最大2500万円分損する可能性があるということですね。
先物取引の特徴その3:追証がある
追証とは追加証拠金の略語です。
先ほど最大で2500万円分の損をする可能性があると書きましたが、これを文字通り何の対策もしないまま放っておいたら破産者が続出してしまうので、取引所は規制をかけています。
その規制というのは、ある一定のところまでの損失を取引所が確認次第「それ以上の損が出ても大丈夫だという支払い能力があることを証明してください」と警告するというもの。これが追証というものです。
先物取引の特徴その4:ロスカット
そしてもし追加証拠金を支払えなかった場合、強制決済され、損失を確定されてしまいます。
これを「ロスカット」と言います。
勝手に取引を終わらされて心外だと思ったりするものですが、これがなかったら、損失が支払い能力を超えたものになってしまう可能性だってあります。ロスカットはこれを防ぐために必要な規制なわけですね。
レバレッジやロスカットについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
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ビットコイン先物ができる日本の取引所は??
このような先物取引をビットコインでもやることができます。
ビットコイン先物を購入してみたい方は日本の取引所をまずは使用してみることをオススメしますよ!
オススメ取引所その1:BitFlyer(ビットフライヤー)
BitFlyerは最大レバレッジ15倍、取引手数料は無料、ロスカットは証拠金の50%以下になった場合に行われ、追証は証拠金が80%以下になると求められます。
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オススメの取引所その2:BitBank Trade(ビットバンクトレード)
BitBank Tradeは、最大レバレッジ20倍、取引手数料は新規の場合0.01%、決済の場合0%となっており、ロスカットは証拠金の20%以下になった場合に行われ、追証はありません。
BitFlyerと比べるとロスカット率がかなり低いですね。
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オススメの取引所その3:QUOINEX(コインエクスチェンジ)
QUOINEXでは最大レバレッジ25倍、取引手数料は無料、ロスカットは証拠金の110%以下になった時に行われ、追証はありません。
レバレッジは25倍と日本の中では最大ということになりますね。しかし、ロスカット率がかなり高いので、気を付けていないと強制決済になってしましそうですね。
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終わりに
2018年10月23日に、Bakkt(バックト)というアメリカの仮想通貨取引所が、ビットコインの先物取引を2018年12月12日に始めることを明言し、話題になりましたね。
Bakktというと、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所(ICE)が運営している取引所で、そんな大手がビットコインの先物取引を始めると明言したことで、注目を集めています。
一般的に、先物取引やETF(上場投資信託)に大手が参入してくるとその市場は活性化すると言われています。
今回の場合ももしかしたら、12月12日に何かが起こるかもしれませんね!
今回の記事はこれで終わりです。
今後も仮想通貨の動向に注目していきましょう。