Zcash(ジーキャッシュ)とは?特徴やチャート、取引所について徹底解説!

こんにちは!fincle専属ライターのミクです!

現在では1000種類以上あるといわれている仮想通貨は、それぞれのもつ目的にあった特徴をもっており、さまざまな魅力にあふれています。

例えば、ダッシュコイン(DASH) は取引速度が早いという特徴をもっていたり、イーサリアム(Ethereum)であればスマートコントラクトという特徴をもっています。

今回は匿名性が高いという特徴をもち、“第二のビットコイン”ともいわれているZCASH(ジーキャッシュ)について詳しくご紹介していきたいとおもいます。

『第二のビットコイン』っていう響きがよい!ステキ♪

Zcashとは

 

Zcash(ジーキャッシュ)は、第2のビットコインといわれてるように、基本的にはビットコインと同様の機能をもっています。ビットコインと異なる点は、『ゼロ知識証明』とよばれる機能をあわせもった匿名性の非常に高い仮想通貨であるということがあげられます。

優れた匿名性という特徴をもつ仮想通貨のモネロダッシュそしてZcashを総称して『匿名3兄弟』とよばれたりもします。

Zcashの開発グループには、カルフォルニア大学バークレー校の教授であるChristina Garman や イスラエルの大学教授であるEli Ben-Sasson など多くの著名な人が集まっていたため、大きな注目が集まっており取引開始当初は約40万円以上の高値で取引されました。

また、Zcashのアドバイザーにはイーサリアムの提唱者として有名なVitalik Buterinビットコインジーザス(ビットコインの神様)とよばれているRoger Ver がステークホルダーに就任していることからも注目されている仮想通貨です。

 

Zcash(ジーキャッシュ)についての詳細は以下の通りです。

 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ)
 通貨単位ZEC
 公開日2016年10月28日
 時価総額約1066億円(2018年7月)
 最大発行枚数2100万 ZEC
 ホワイトペーパーhttp://zerocash-project.org/media/pdf/zerocash-extended-20140518.pdf
 公式サイトhttps://z.cash/support/faq.html
 開発者Zcash Foundation

時価総額ランキングは日々変動があるので、現在のランキングを知りたい方はこちらのサイトをご覧ください。https://coinmarketcap.com/ja/

Zcashの特徴

2016年に始まった比較的新しいコインであるジーキャッシュの主な特徴は以下の4点が挙げられます。

          ❶優れた匿名性
          ❷シールドトランザクション
          ❸ゼロ知識証明
          ❹ファウンダー報酬の存在

順番にそれぞれ見ていきましょう♫

❶優れた匿名性

Zcash(ジーキャッシュ )最大の特徴は、匿名性の高さといえます。

どのように匿名性が高いかというと…
Zcash(ジーキャッシュ )は送受金の履歴数量および取引のアドレス(誰が送ったのか)まで完全に全ての情報を非公開にしたまま、送受金などの取引をおこなうことができるのです。

他にも優れた匿名性を特徴にもつ仮想通貨はMonero(モネロ)DASH(ダッシュ)などがありますが、これらの通貨は送受金の履歴のみ匿名化されます。

一方で、この高い匿名性のためにマネーロータリングや麻薬などの違法取引などの犯罪に使用される可能性が懸念されていますが、これは匿名性の高い仮想通貨に共通していえることでしょう。

そして、この高い匿名性は次に紹介するシールドトランザクションとゼロ知識証明によって成り立っています!

❷シールドトランザクションとは

シールドトランザクションとは、Zcash(ジーキャッシュ )独自のアドレスである、シールドアドレスを使用したトランザクションです。

このシールドトランザクションを使用することによって、ブロックチェーンに記録する取引アドレスを暗号化し『このアドレスからあのアドレスにいくら送金した』というような情報を第三者に公開することなく取引を行うことができるのです。

しかしここで、第三者が取引内容を確認できない状況で、どのように取引の正当性を証明できるの?というような疑問が浮かぶのではないでしょうか。

このような疑問を解決するのが次に説明するゼロ知識証明というシステムです。このシステムを利用することで、第三者がトランザクション情報を見ることができなくても、そのトランザクションの正当性を承認でき、取引を完了することができます。

❸ゼロ知識証明

『ゼロ知識証明』というのは、相手に自分の持っている情報の内容については一切伝えることなく、相手に自分がその情報を持っていることを伝え、この取引が正しいということを証明できる技術のことです。

ゼロ知識証明を発表した論文では、この例えを洞窟内での行動をもちいて説明しているので、興味のある方は以下のサイトをぜひ一度読んで見てください。http://pages.cs.wisc.edu/~mkowalcz/628.pdf

この技術をトランザクション(仮想通貨の取引)の際に応用することで、送金者はそのトランザクションの内容を公開することなく、このトランザクションは正当だということ証明することができるのです。

 

❹ファウンダー報酬の存在

Zcashのファウンダー報酬というのは、マイニング報酬の10%がファウンダー(創業者)へ与えられる仕組みとなっています。

ビットコインのようにマイナーがマイニング報酬をすべて獲得できるのが一般的ですが、Zcashの場合はそのうちの10%が創業者らへ支払われるシステムです。この報酬はジーキャッシュの研究に使用されているそうです。

また、このファウンダー報酬制度は公開から4年後の2020年に終了するといわれています。

 

仮想通貨Zcashの価格変動

先ほど述べたようにZcashの開発チームには多くの著名人がいたことや高度なセキュリティが注目をあつめ、公開してすぐに1ZEC=40万円以上にまで高騰し、高値で取引されました。

しかしながら、高騰状態はつづかず一気にジーキャッシュの価格は下落し、2016年12月頃〜2017年3月上旬までは1ZEC=3000〜4000円前後を行き来していました。

2017年5月22日には、1ZEC=約1万円で取り引きされていたのが、一気に4万円台まで高騰しました。
この価格高騰の背景には、世界最大の銀行JPモルガンとパートナーシップを結んだことが挙げられます。

ジーキャッシュとの提携によるゼロ知識証明の導入によって、JPモルガン社の企業向けサービスである『Quorum』のセキュリティ強化という狙いがありました。

この他にも、ジーキャッシュとビットコインのクロスチェーン・アトミックスワップのデモンステレーションをライブ中継、韓国最大の取引所Bithumb(ビッサム)への上場、Grayscale Investments(仮想通貨投資の専門機関)によるジーキャッシュ投資信託のローンチ、中国三大取引所のひとつであるOKEx(オーケーイーエックス)への上場などが価格奮闘の背景にあったとされています。

一番最近では、2018年5月14日1ZEC=252ドルから1ZEC=345ドルまで一気に上昇しており、Zcashの価格が約37%急騰したことで注目が集まりました。

Zcashの価格急騰の背景には、アメリカの仮想通貨取引所である『Gemini(ジェミニ)』においてZECの取引が可能になったことが挙げられます。

Gemini(ジェミニ)は、仮想通貨の運営会社にたいして厳しい規制がかかっているニューヨーク州において、州からの許可を得て、仮想通貨取引の運営を行なっている会社です。そして、今回ニューヨーク州の金融サービス局からGeminiに対してZcashおよびBitcoinCash(ビットコインキャッシュ)、Litecoin(ライトコイン)の取り扱い許可がおりたのです。

2017年にはいってから、価格変動が頻繁におきてますね。企業提携や取引所への上場も多かったことから、徐々にジーキャッシュの信頼の高まりやこの通貨の魅力が高まってきたといえるでしょう!

現在の価格は、1ZEC=約24000円で取り引きされており、時価総額は1076億円、ビットコインにして128,200BTCを記録しています。時価総額ランキングは、21位にランクインしています。(2018年7月現在)

仮想通貨Zcashの取り扱い取引所

ジーキャッシュの特徴や価格変動など詳しく理解できたところで、次はジーキャッシュの取り扱いがある取引所をみていきましょう!♪

まず唯一の国内取引所であったCoinCheck(コインチェック)2018年6月18日をもって、ジーキャッシュの取り扱いを終了したため、現在、国内の取引所ではZcashの取引はできません。

海外の取引所のなかでも特に取引高が高い、いくつかの取引所をご紹介します。

 

Bithumb(ビッサム)

 

韓国三大取引所の1つであるBithumb取引量とユーザー数の多さが魅力であり、韓国国内では取引の70%以上占めるいわれています。
また2014年創業と歴史も比較的長く、このような実績から信頼性が高いといえるでしょう。

また海外取引所ながら、日本語表記もあるので、比較的簡単に取引ができると思います。

売買手数料は、0.15%で、取り扱い通貨は12種類です。

poloniex(ポロ二エックス)

アメリカで2014年に設立された仮想通貨取引所でビットコインとアルトコインの取引量が多く、また2.5倍のレバレッジ取引が可能です。

また、過去の取引額に応じて手数料が安くなったり、仮想通貨を他のユーザーに貸すことで利息を獲得できる(レンディング)という特徴があります。

売買手数料は、0~0.15%(maker)、0.05%~0.25%(taker)で、取り扱い通貨は68種類です。

Binance(バイナンス)

100種類以上もの仮想通貨を取り扱い、国内外において人気をはくしている中国の大手仮想通貨取引所です。少額であれば、個人証明書が必要ではないので簡単に口座を開設できることも魅力の1つです。

売買手数料は、通常は0.1%ですが、バイナンス独自のトークンであるBNB(Binance coin)で支払いの場合のみ売買手数料が0.05%になります。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、第二のビットコインという呼び名をもつZcash(ジーキャッシュ )についてご紹介しました。
ゼロ知識証明やシールドトランザクションによって、Zcashの匿名性は支えられているといえるでしょう。

一方で、このような匿名性の高い通貨はマネーロタリングなどの犯罪に利用される可能性もあるため、国や政府が規制の対象にするということも考えられます。 そのため、このような課題をクリアすることができれば、数ある匿名通貨の中でも今後さらに人気が高まる仮想通貨だと考えられるでしょう。

以上、ミクがお届けしました✌︎この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

匿名性の高さを特徴にもつMoneroDASHの記事も配信されていますので、興味のある方はあわせてごらんください。

仮想通貨のMonero(モネロ)の特徴と今後、取引所をわかりやすく解説

仮想通貨DASH(旧ダークコイン)とは?特徴や仕組み、チャートをわかりやすく解説