テレビのCM で「カードローン」や「キャッシング」といったフレーズを、度々耳にすることがあるのではないでしょうか。どちらもお金の融資であることは変わらないのですが、それぞれに決められている条件には違いがあります。
今はお金を借りる予定がなくても、急な出費が必要になることもあるかもしれません。万が一のためにも、カードローンとキャッシングの違いをみていきましょう。
目次
カードローンとキャッシングとは同じもの?
どちらも同じと思われている方もいるようですが、実はそれぞれ全く違うものです。
カードローンとは
銀行や消費者金融などの金融機関から無担保で借り入れができる融資のことです。普通預金用のカードではなく、ローン用のカードを発行してもらい、金融機関のATM 、コンビニのATM やCD から限度額までの現金を引き出すことができます。申し込みは金融機関の窓口で受け付けていますが、ウェブや電話からでも申し込めます。
キャッシングとは
クレジットカードに付帯されているキャッシング機能を使って現金を借りる方法です。こちらも同様に、クレジット会社が提携する金融機関のATM 、コンビニのATM やCD で限度額までの現金が引き出せます。
カードローンとキャッシングの違いは?
どちらを選んだほうが返済額を少しでも抑えられるのでしょうか。それぞれ具体的にどのような違いがあるのか説明していきます。
審査
カードローンもキャッシングにしても審査があります。審査の基準となるのは主に、勤務先、勤続年数、年収、過去の借り入れ状況、返済遅延のトラブルの有無などです。その中でもとくに重要なのは、安定した一定額の収入があるかです。この見込みがないと審査に通るのは難しいと言えるでしょう。
金利
カードローンの平均的な上限金利は銀行が14.5% 、銀行外の金融機関が18% ですので銀行で借り入れをしたほうが利息が少なくて済みます。
また、キャッシングの場合は18% がほとんどです。銀行カードローンと比べると金利は高いですが、海外旅行で万が一、お金が足りないときなど、ATMから外貨を引き出すことができるという利点があります。
借り入れ可能な限度額
まず、消費者金融などのカードローンは年収の3 分の1 までが借り入れの限度額となります。例えば100 万円を借り入れしたい場合は300 万円以上の年収がなければなりません。一方、銀行のカードローンは、数十万~数百万まで借り入れが可能で、その限度額は審査のときに決まります。したがって、ある程度まとまった現金が必要な場合は、銀行のカードローンのほうが大口の融資を受けられるため、向いていると言えるでしょう。ただし、その分審査も厳しいので安定した収入があることが大前提となってきます。
そしてキャッシングの場合は、クレジットカードを発行する際の審査のときに、ショッピング利用限度額と共にキャッシング利用限度額も決まります。また、その上限は年収の3 分の1 までと定められています。
返済方法
カードローンの返済は返済日までに金融機関やコンビニのATM に入金するか、もしくは事前に申し込みをすれば口座引き落としも可能です。キャッシングに比べるとカードローンは借り入れ額が大きいこともあり、基本的に分割払いやリボルビング払い( 以降、リボ払いに省略) になります。したがって毎月決まった額を返済していくわけですが、お金に余裕があるときは、いつもの返済額にプラスして払うことも可能です。また、すぐにまとまった収入が入る予定であれば、分割ではなく一括払いでももちろん大丈夫です。
キャッシングの返済は、毎月の引き落とし日に口座から引き落とされます。したがってその日までに忘れずに入金しなければなりません。返済は一括払いとリボ払いが選べます。
借り入れの際に気をつけるポイント
返済ができなくなってしまった…といったことがないように、気をつけることがあります。
返済期間はなるべく短くする
借り入れの際、そこには金利がかかります。したがって、借り入れ額+ 利息分がトータルの返済額になるわけです。そのため、返済期間が長くなるほど利息も増えていくので、それを十分に考慮する必要があります。たいした金額を借りたわけでもないのに、利息のせいで返済がなかなか終わらないということにもなりかねません。
生活費のために借りない
毎月の生活費が足りなくて借り入れをするのは問題があります。そもそも生活費は収入の範囲内で収めるものです。したがって足りない度に借り入れに頼っては、根本的な解決に繋がりません。収入がいくらあれば生活費がまかなえるのかを見直すことが、まずは最優先になります。
まとめ
カードローンもキャッシングもATM で手軽に引き出せるので、急にお金が必要になったときは便利かもしれません。しかし、その手軽さから「お金を借りている」という意識が薄くなりがちです。利用するときは返済のことを慎重に考えてから決めるようにしましょう。