現代社会において、よく話題に挙がるのが「人間関係の希薄化」です。もちろんそう感じない人もいるとは思いますが、人間関係を築くのがあまり得意ではない人がいるのも事実です。「人間関係の希薄化」が謳われるようになったのには、どのような原因があるのでしょうか。
今回は人間関係が希薄化している原因と、それらの原因をふまえて人間関係を良好に保つためのコツについてご紹介していきます。
引用元:photoAC
目次
人間関係が希薄化している原因とは
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人間関係についての考え方や希薄かどうかの判断は人それぞれですが、現代社会において考えられる希薄化の原因についてご紹介します。私自身もあまり人間関係を築くのは得意ではありませんが、原因を知ることで、苦手を克服するヒントを得ることができました。
多様性が生まれた
よく挙げられている原因の1つに「多様性」が挙げられます。一昔前に比べて人間関係を結ぶためのつながりが増えたように思えます。かつてのつながりは、家族や地域といった比較的狭い範囲のものでしたが、戦後欧米文化が取り入れられてから趣味や嗜好が多様化し、加えて交通手段の発達などで同じ趣味・嗜好をもつ人とのつながりが急速に増えました。
ここだけ聞けば、むしろ人間関係が発展したようにも思えるのですが、自由につながりを選べる分、親密な人間関係を結ぶ機会が減ったのではないかという考えがあります。分かりやすく言えば「狭く深い人間関係」から「広く浅い人間関係」に変わっていったのではないでしょうか。
メディアの発達
多様化にも関わる話ですが、メディアの発達も希薄化の原因として挙げられています。PHSから携帯電話、スマートフォンへの発展はめざましく、その間コミュニケーションの手段も電話から文面へと変化を遂げています。直接対面する機会が減ったことも、人間関係の希薄化につながるのではと考えられています。
正直言って、私も実は電話が大の苦手です。コミュニケーションツールの1つとして電話は未だに愛用されていますが、対面以上に相手の感情を読み取ることができないので、事務的な内容であればあるほど、メールでやり取りしようとしてしまいます。
メディアの発達により「対人能力を発展させる必要がなくなった」と捉えると、「人間関係の希薄化」の原因と言えるのではないでしょうか。
人間関係を良好にするコツ
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ただ希薄化の原因が分かっても、希薄化した人間関係をそのままにしてしまうのはあまり好ましくありません。例えば近い将来、機械が人間の代わりに仕事をやってくれる時代が来るとしても、人間でなければできない仕事も必ず存在します。そんな時、人間関係が希薄なままだと仕事をする側も受ける側もやりにくいですよね。
人間関係を良好にするコツで、今のうちからコミュニケーション能力を高めておきましょう。人対人でしかできない仕事に直面した時、きっと役に立つはずです。
人間関係に対する意識を変える
人間関係を保つのが苦手だという場合には、人間関係についての意識を変えてみましょう。何も「相手と仲良くなること」だけが人間関係を良好にする方法ではありません。自分や相手が不本意に不快な思いをせずに済むよう、「関係を良好に保つために」コミュニケーションを図る意識をしましょう。
言ってしまえば、人間関係を築くのが苦手でも「人間関係を良好にすること」自体は可能なのです。良好にすることで得られる利点を考えて行動してみましょう。例えば私の場合は「後々めんどくさいことにならないために」という意識しています笑。
相手の立場に立って考える
心に余裕のある人は、相手の立場に立って考える癖をつけましょう。相手の気持ちを察することが出来る人になれば、先回りして考えることができるので、相手と自分の間に大きな壁が出来てしまうことを避けることができます。
具体的な方法としては、「自分の話ばかりしないように意識する」「人の話をよく聞く」「何か発言する前には、一度考えてから言う癖をつける」などです。これらを実行すると、相手と接する時に感情的になるのを防止することもできます。
感謝の言葉を意識する
後は単純なことですが感謝の気持ちを意識するといいでしょう。自分自身も人から感謝されると嬉しいはずです。どんな些細なことでも良いので「ありがとう」の言葉を伝える意識をしましょう。
私は人から何かしてもらえると、つい癖で「すみません」と言ってしまうのですが、この言葉を「ありがとう」に言い換えるだけで、人との関わり方が劇的に変わりました。たった一言ですが、感謝の気持ちは出し惜しみせずに伝えるようにしましょう。
まとめ
希薄化の原因には、趣味や嗜好の多様化やメディアの発達などが挙げられています。もちろんこれら全てが原因だとも思いませんし、希薄化の原因は人によってさまざまでしょう。しかし人間関係を良好にするコツさえ掴めば、自分も相手も不快な思いをせずに済みますし、希薄な関係の解消にもつながります。