トロン(TRX)とは?特徴から取引所まで徹底解説!

ケント
こんにちは、fincle専属ライターのケントです!

皆さんは仮想通貨のトロン(TRX)をご存知でしょうか。

トロンは2017年に公開された仮想通貨で、エンタメ業界を活性化させるために誕生しました。

エンタメ業界を活性化?一体どうやって?

他の仮想通貨とは違った特徴を持っていて、面白そうですね!

記事内で詳しく紹介していきます。

 

トロン(TRX)とは?

冒頭でも記述した通り、トロンはエンターテインメントを軸とした仮想通貨であることから今とても注目を集めています。

仮想通貨としてはまだ発展段階にありながらも、時価総額ランキングでは第10位にランクインしています。

 

トロンの歴史

トロンは2017年にシンガポールの「TRON財団」によって開発されました。

TORON財団はシンガポールの企業規制当局の承認を経て設立されており、信頼性の高い財団として認識されています。

トロンの最終的な目的は、「エンタメ業界のプラットフォーム」です。

エンタメ業界のプラットフォームについて詳しくは後述しますが、この最終的な目標を達成するために10年計画で事業を6段階に分けています。

仮想通貨自体ができて10年弱ということもあり、先行きが不透明なこの計画には実現可能性が曖昧という点で批判も集まっています。

しかし、この目的を達成できた際には現在のエンタメ業界が大きな変貌を遂げると注目を集めているのです。

 

トロンの特徴

geralt / Pixabay

トロンの歴史が分かったところで、次は具体的な特徴について確認していきましょう。

先ほどから記述している、「エンターテインメント」というワードがトロンと密接に関わってきます。

詳しく見ていきましょう!

 

トロンはエンターテインメントに特化した通貨

トロンはYoutubeのようなエンタメ業界のプラットフォームを作ることを目指しています。

Youtubeと違うのは、動画だけでなくゲームやその他エンターテインメント関連のコンテンツをアップロードできるプラットフォームという点です。

その際の広告収入や課金機能の通貨としてTRXを使います。

投稿者がYoutubeで収益を上げる場合、動画内で再生される広告を視聴者に観てもらう必要があります。

しかし、この仕組みの場合だと動画ではなく広告を観てもらうことが重要になってしまいますよね。

本来であればコンテンツが重視されるべきところが、広告を観てもらうことが目的となってしまうのです。

そのような歪みを改善するために、トロンが活用されます。

どのようにトロンを活用するのでしょうか?詳しく見ていきましょう!

 

トロンを使ったクリエイター目線の報酬体系

トロンは、現状の歪な報酬体系をクリエイター目線の報酬体系へ変えようとビジョンを掲げています。

トロンが採用している分散型プラットフォームを展開することで、クリエイターは自由にデータや作品を公開することができるのです。

その際、どのような報酬体系を選ぶことができるのでしょうか。

  1. クリエイター自身によるICO
  2. 視聴者が好きな配信者にお金を払う投げ銭システム
  3. 作品などを発表する代わりに資金調達

トロンを用いた報酬体系としては、以上の3つが考えられています。

これらの報酬体系を確立することにより、従来の報酬体系とは違い純粋に作品を楽しんでもらうことで収益を得ることができるのです。

さらに、国境のない暗号通貨を用いているためヒットした場合には莫大な収益が期待できます。

ITと仮想通貨の融合によって、可能性の秘めたアーティストが世界中から生まれる可能性がありますね!

 

実際にトロンが使用されている例

トロンはまだまだ発展段階にありますが、既に中国では実験としてトロンを通貨として利用したサービスが実施されています。

 

oBike

oBikeは東南アジア最大の自転車シェアリングサービスで、ユーザー数は500万人を突破しています。

oBikeのサービスを利用する際に、トロンの技術を活用した仮想通貨である“oCoins”を決済手段として利用することができます。

 

Peiwo

Peiwoは中国最大の音楽・映像ストリーミングサービスです。

Youtubeと同様にユーザーは動画を配信することができ、視聴者はトロンを投げ銭として利用することができます。

中国最大のエンタメアプリの一つであるPeiwoの発展・普及によって、今後トロンの注目度はますます上昇するでしょう。

 

トロンは詐欺通貨の疑い!?

従来の仮想通貨とは違ったアプローチ方法から人気を集めているトロンですが、過去には詐欺疑惑が浮上しました。

具体的には、下の出来事か原因です。

  1. プロジェクトが進行していない
  2. ホワイトペーパーの盗作疑惑

どちらも仮想通貨を運用する上で見過ごせない疑惑ですね、一体何が起きたのでしょうか?

 

プロジェクトが進行していない

仮想通貨はアップデートが行われているかどうかオンライン上で確認をすることができます。

このオンライン上で確認するために利用するWebサービスを“Github”といいます。

一般的に仮想通貨はほぼ毎日何らかのアップデートが行われているのが慣例ですが、トロンは公開して以降ほとんどGithub上にアップデート情報を掲載しておらず疑問の声があがりました。

近頃では定期的にアップデートがされない仮想通貨も増えていますが、トロンはただでさえ完成まで時間を要するので問題視されたのです。

しかし、実際トロンはHP上でアップデート情報を随時更新しているのでこの問題は沈静化しました。

 

ホワイトペーパーの盗作疑惑

もう一つ浮上した問題が「ホワイトペーパーの盗作疑惑」です。

現在公開しているホワイトペーパーとは別で、以前までトロンは旧式のホワイトペーパーを公開していました。

この旧式のホワイトペーパーが他の仮想通貨からの盗作ではないかと海外メディアより疑われたのです。

これに対し開発側は「盗作ではなく、ホワイトペーパーの翻訳者による翻訳の引用・注釈漏れである。」と弁明し盗作であるとは認めませんでした。

その後、新たに作り直された現在のホワイトペーパーが公開されています。

このような疑惑がありながらも、なぜトロンは人気があるのでしょうか?

 

トロンが支持を集める理由とは?

プロダクト完成までの不透明さや、詐欺疑惑がありながらもトロンは大きな支持を集めています。

その理由は通貨の有益性はもちろんのこと、もう一つ挙げられるのがトロンCEOのカリスマ性です。

CEOのジャスティン=サン氏はペンシルバニア大学を卒業後、創業まもないリップル社へ入社。

その際に、先ほど紹介したPeiwoを創業し一躍中国を代表する若手起業家となりました。

リップル社を退社後には、フォーブス誌によって世界で活躍する「30歳未満の30人」にノミネートされ世界が注目する起業家となりました。

アリババの創業者であるジャック・マー氏とも親交があることから、第二のジャック・マーとも呼ばれています。

 

トロン取り扱い取引所

国内取引所ではトロンは取り扱われていません。

トロンを購入したい場合は、海外の取引所を利用する必要があります。

現在(2018年6月時点)利用可能な取引所としては以下が挙げられます。

  • Binance(バイナンス)
  • HitBTC(ヒットビーティーシー)
  • YoBit(ヨービット)
  • Liqui(リクイ)
  • OKEx(オーケーイーエックス)
取引所手数料(Maker/Taker)取り扱いコイン数
 Binance(バイナンス) 中国 0.1% 111種類
 HitBTC(ヒットビーティーシー) イギリス -0.01%/0.1% 231種類
 YoBit(ヨービット) ロシア 0.2% 1000種類以上
 Liqui(リクイ) ウクライナ 0.1%/0.25% 63種類
 OKEx(オーケーイーエックス) 香港 0.2% 90種類

トロンは取引所の数自体は少ないですが、さまざまな国の取引所で取引が行われています。

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トロンの価格

トロンの価格は1TRX=5.04円となっています。(2018年6月20日現在)

時価総額ランキングが上位にも関わらず、手頃な価格なので誰でも買いやすい通貨となっています。

さまざまな問題点はありながらも、提供するサービスはとても魅力的なトロン。

今後、どのように価格が変化していくのか楽しみな通貨となっています。

 

おわりに

今回はトロンについて詳しく解説しました。

上記したような盗作疑惑などもあり、現在価格は下落傾向にあります。

しかし、今後の開発が上手くいけば価格が大幅に高騰することは間違いなさそうです。

さまざまな可能性を秘めたトロン、今後も注目が集まりそうです。