現在では1000種類以上あるといわれている仮想通貨は、それぞれのもつ目的にあった特徴をもっており、さまざまな魅力にあふれています。
例えば、ダッシュコイン(DASH) は取引速度が早いという特徴をもっていたり、イーサリアム(Ethereum)であればスマートコントラクトという特徴をもっています。
ところで、みなさんはDigiByte(デジバイト:DGB)という仮想通貨を知っていますか?
日本では比較的マイナーなアルトコインですが、だいたい時価総額ランキング30位前後にランクインしている世界的には注目度の高い仮想通貨といえるDigiByte(デジバイト:DGB)について今回は詳しく説明していきたいと思います。
目次
DigiByte(デジバイト:DGB)とは?
⬆上記の動画は、とても簡単にDigiByte(デジバイト)の概要について日本語で解説しているので、参照してみてください。
仮想通貨DigiByte(デジバイト:DGB)は、主にセキュリティの高さと通信の速さに重きをおいて開発され、2014年にJared Tate氏によって公開された比較的歴史の長い仮想通貨になっています。(ちなみにメジャーな仮想通貨であるビットコインは2009年に、イーサリアムは2014年に公開されました。)
DigiByte(デジバイト)のブロック生成時間は15秒と格段に速くなっており、ブロック生成時間に10分も要するビットコインと比較すると、DigiByte(デジバイト)の取引速度の速さは歴然ですね。
これは、Segwitという機能を実装し、取引データ量を縮小することで速い取引スピードを実現しているそうです。
この取引速度はリップルと同等といわれており、リップルは国際送金の速度が速く、銀行からも期待されている通貨なので、リップルと同等の性能があるDigiByte(デジバイト)の価格が上がってもおかしくないですよね♪
また、DigiByte(デジバイト)は、Citiコンテストで賞を受賞するほどの高い技術力を備えています。
しかしながら、過去に(2017年6月頃)価格の高騰したあとすぐに価格が暴落したことがあるため、これによって大損してしまった人も少なくなく、このようなDigiByteの悪いイメージが人気の妨げに少なからずつながっているといえます。
DigiByte(デジバイト)についての基本情報は、次の表をご覧ください。➡
仮想通貨 | DigiByte(デジバイト) |
仮想通貨単位 | DGB |
公開日 | 2014年1月 |
時価総額 | ¥28,469,863,476 JPY (2018年8月現在) |
最大発行枚数 | 21,000,000,000 DGB (210億DGB) |
公式ウェブサイト | https://www.digibyte.co/digibyte-global-blockchain |
ホワイトペーパー | なし |
https://twitter.com/DigiByteCoin | |
https://www.facebook.com/digibytecoin/ |
時価総額ランキングは日々変動があるので、現在のランキングを知りたい方はこちらのサイトをご覧ください。
https://coinmarketcap.com/ja/currencies/digibyte/
仮想通貨DigiByte(デジバイト:DGB)の特徴
DigiByte(デジバイト)の特徴については、つぎの5点が挙げられます。
❶ブロック生成スピードが速い
❷初めてSegwitを実装した仮想通貨
❸DigiShield
❹5つのアルゴリズムの採用
❺DIGUSIGN(ディグサイン)
順番にそれぞれみていきましょう♪
❶ブロック生成スピードが速い
多くの仮想通貨は、取引データをブロックに記録するという作業(マイニング)を行うことで取引が完了します。
ブロック生成時間とは、いわば1つのブロックが持つ時間といえます。
たとえば、ビットコインであればブロックの生成時間は10分間なので、10分以内に行われた取引情報は1つのブロックに記録されます。しかしながら、 ビットコインのブロック容量は1MBのように1つのブロックには許容量が決まっています。10分以内に許容量をこえる取引が行われると、その取引情報の記録は次のブロックにまわされてしまうため、取引が遅延してしまうことがあります。
これがよくビットコインの懸念点としてあげられているスケーラビリティ問題です。現に、ビットコインでは送金の遅延などが頻繁におこっています。
一方で、DigiByte(デジバイト)は、ブロック生成時間が15秒とビットコインのブロック生成時間の約40倍もの速さでブロックが生成されているので、スケーラビリティ問題の心配はほぼないといえるでしょう。
ブロックの許容量が同じであっても、ブロックの持ち時間が15秒と短ければ、ブロックから取引情報が溢れてしまうことはほぼないといえます。単純にいえば、同じ時間にビットコインの40倍もの取引情報を処理することができるのです。
さらには、発行最大枚数に達するといわれている2035年においても処理が可能なトランザクション量を確保するために、DigiByte(デジバイト)は2年毎にブロックサイズが2倍になるという特殊なコードが導入されています。
❷初めてSegwitを実装した仮想通貨
現在では、スケーラビリティ問題における1つの解決策としてSegwit(セグウィット:Segregated Witness)を実装している仮想通貨は少なくないですが、DigiByte(デジバイト)は仮想通貨ではじめてSegwit(セグウィット)を実装した通貨なのです。
先ほど述べたように、スケーラビリティはトランザクションデータ(取引情報)がブロックの許容量を超えてしまった場合に起こると考えられている問題ですよね…
ブロックの容量ではなく、トランザクションデータ(取引情報)に注目したのがこのSegwit(セグウィット)という機能です。
Segwit(セグウィット)を実装することで、取引情報を圧縮することができ、1ブロックあたりに記録できる取引情報を増やすことができるのです。
そのため、Segwit(セグウィット)はスケーラビリティ問題における1つの解決策として、現在ではビットコインをはじめとした様々な仮想通貨に実装されています。
❸DigiShield
DigiByte(デジバイト)は、マイニングのDifficulty調整にDigiShieldという独自のシステムを利用しています。
多くの仮想通貨ではKimoto Gravity Well(KGW)というDifficulty調整が採用されていますが、アルゴリズムが非常に難しかったり、multipool対策が不十分であるなどの問題がありました。その問題を解決するために、DigiByte(デジバイト)が採用しているのが独自に開発したDigiShieldという機能です。
この機能の特徴は、1ブロック生成ごとに直前のブロック生成におけるハッシュレートからdifficulty調整を行なっているため、difficultyが急に上昇したり、減少したりしにくく、程よいマイニングの難易度を維持できるというところにあります。
これによって、ビットコインの懸念要素の1つであるブロック報酬の逓減を低くおさえることができます。
また、マイナーが他の通貨のマイニングにながれてしまい、このDigiByte(デジバイト)の取引が遅延してしまうというような事態も防ぐことができるのです。
❹5つのアルゴリズムの採用
DigiByte(デジバイト)の最も大きな特徴として、つぎの5つのマイニングアルゴリスムを採用しているという点があげられます。➀SHA-256 ➁Scrypt ➂Groestl ➃Skein ➄Qubit
ビットコインキャッシュやライトコインはPoW(Proof of Work)、NEM(ネム)はPoI(Proof of Importance)など、基本的に仮想通貨は1つのマイニングアルゴリズムを採用しています.
一方で、DigiByte(デジバイト)は5つものアルゴリズムを採用しており、マイナーはこの中から好きなアルゴリズムを選んでマイニングできるシステムになっています。
また、各アルゴリズムにブロックチェーンの情報を20%ずつ分散することで、万が一外部からPoW攻撃(51%攻撃)を受けても大損害には至らないようなシステムになっているのです。
❺DIGUSIGN(ディグサイン)
イーサリアムには、スマートコントラクトが実装されているというのは有名な話ですよね。
このスマートコントラクトとほぼ同等の機能を持っているのが、DigiByte(デジバイト)の実装しているDIGUSIGN(ディグサイン)とよばれる機能です。
そのため、保険や医療機関、政府関連、貿易など従来の書類で行われてきた取引における活用が期待されています。
仮想通貨DigiByte(デジバイト)の価格変動
このチャートは取引が開始された2014年2月から現在(2018年8月15日)までを表しています。
2014年2月の取引開始当初、1DGB=0.001489ドル、ビットコインにおいて1DGB=0.00000185BTC前後で取引されていました。その後、価格は徐々に下がりDigiByteの価格は低迷を続け、1DGB=0.0001~0.003ドル前後ほどの価格で2017年3月まで取引されていました。
2017年5月からDigiByte(デジバイト)の価格が高騰しました。もうすこし詳しいチャートをみていきましょう。
2017年の6月には1回目の大きな価格高騰があり、1DGB=約6円前後で取引されました。2017年3月までの1DGB=0.0001~0.003ドル前後、0.03円で取引されていたことと比較すると実に200倍もの価格となっています。
この背景としては、2017年6月にあの世界的に有名なマインクラフトでデジバイトが使用できるようになる!といったような噂が出回ったことがあげられます。
しかし、実際は『ゲーム内で獲得した鉱石(ゲーム内で獲得できるアイテム)をDigiByteに交換できる』だけというユーザーが期待外れの情報が流れると一気に価格は半分程度の価格まで急落しました。
その後、DigiByte(デジバイト)の価格は少しずつ下がり、1DGBあたり1〜3円程度に落ち着きました。
2017年12月頃からDigiByte(デジバイト)の価格が上昇しはじめ、2度目の価格高騰が起きました。2018年1月7日にはDigiByte(デジバイト)取引開始以来の最高価格である1DGB=0.130292ドル、ビットコインにおいて1DGB=0.00000771BTCを記録しました。
この背景としては、2017年12月頃から仮想通貨が注目され、ビットコインをはじめとする仮想通貨全体の価格の上昇に乗じて、DigiByte(デジバイト)の価格も上昇したと考えられています。
2018年に入ってからは、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場全体の価格が下落しています。その動きに乗じてDigiByteも価格が減少し、4月に入って最安値1DGB=2円を記録しました。
現在までは、価格の上昇下降をくりかえしており、比較的値動きの大きい仮想通貨だといえます。
現在は、1DGB=2.73JPYで取引されており、ビットコインにおいて1DGB=0.00000385 BTCで取引されています。
時価総額は、¥29,139,833,980 JPY で、時価総額ランキング31位にランクインしています。(2018年8月現在)
DigiByte(デジバイト)の将来性
現時点でもUpbit、Poloniex、Bittrexなど世界有数の取引所への上場はしていますが、バイナンスには上場してません。
仮想通貨DigiByte(DGB)の取り扱い取引所
残念ながら、2018年8月現時点では取り扱っている国内の取引所はありません。そのため、この仮想通貨の取引をしたいという方は海外の取引所を利用することが必要となります。
いくつか取引所を紹介していきます。
UKを拠点としている仮想通貨取引所で、取り扱いアルトコイン数は『BITTREX(国内でも有名な海外取引所)』に負けないくらい多く取り扱っており、新規の取り扱いコインもどんどん増えています。
しかし、2018年6月2日にHitBTCは日本居住者に向けたサービス提供を一時停止するという発表がありました。そのため、現在は日本居住者はこの取引所での仮想通貨取引はできません。(これは近々日本で会社をたちあげ、日本の決済資金法に基づきサービスを再開する見通しがあるためといわれています。)
オーケーイーエックスとは先にほど紹介した、Binance(バイナンス)とHuobi(フオビ)と並ぶ中国の3大仮想通貨取引所の1つで世界最大規模の取引所といえます。
取り扱い通貨は、ビットコイン、イーサリアムをはじめ約150種類以上もの仮想通貨を取り扱っています。
またメールアドレスの登録だけで簡単に口座を開設することができます。
注意点としては、この取引所は日本円に対応していないため、日本円に対応している国内の取引所などでビットコインやイーサリアムを購入して、これらの通貨を用いてオーケーイーエックスで取引をすることが必要となります。
売買手数料は、Taker 0.15%-0.05%、Maker 0.20%-0.05%(取引数量により変動します。)です。
アメリカの大手仮想通貨取引所であり、世界でもっとも有名な仮想通貨取引所の1つです。
取り扱い仮想通貨は250種類をこえており、また時価総額が10億円以下のマイナーなアルトコインも多く取引することが可能となっています。
また、ビットコインはもちろんイーサリアムで取引可能なアルトコインが100種類以上あるので、取引の自由度が高いといえます。
売買手数料は、0.25%ですこし割高な感じもしますが(海外の取引所は売買手数料0.1%~0.15%が多い)、日本のアルトコインを取り扱っている販売所と比較するとかなり低い手数料です。
DigiByte(デジバイト)の買い方
取引所を紹介しましたが、海外の取引所でしか取引を行うことができないので、少しハードルが高いと感じてしまうかたもいるのではないでしょうか。
ですので、簡単に海外取引所での取引の仕方を紹介したいと思います♪
DigiByte(デジバイト)を取り扱っている海外の取引所に登録
DigiByte(デジバイト)は国内の取引所では扱われていないため、海外の取引所(Binanceなど)で購入する必要があります。
何故かというと、日本の取引所ではビットコインやイーサリアムなど主要なアルトコインしか購入できないためです。
国内の取引所に登録してビットコインなどを購入
海外の取引所に登録が完了したら、次に国内の取引所に登録する必要があります。
海外の取引所では日本円が使えないため、ビットコイン(イーサリアムなども可)を使い取引する必要があるためです。
そのためbitbankやzaifに登録してビットコインを購入しましょう。
bitbank(ビットバンク)の登録方法・メリット、デメリットをご紹介!板取引・スプレッドとは?
仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)の登録方法から特徴まで徹底解説!
↑bitbankとZaifそれぞれの登録方法について詳しくはコチラ
国内の取引所からビットコインを海外の取引所に送金
国内の取引所で購入したビットコインを海外の取引所に送金します。
送金が完了すれば、DigiByte(デジバイト)を購入することが可能となります!
最後に
いかかがでしたでしょうか。
今回は、❶ブロック生成スピードが速い❷初めてSegwitを実装した仮想通貨❸DigiShield❹5つのアルゴリズムの採用❺DIGUSIGN(ディグサイン)という5つの特徴をもったDigiByte(デジバイト)についてご紹介しました。
リップルの送金スピードと同様のスピードを誇るDigiByte(デジバイト)はかなり実用性にすぐれ、またスケーラビリティ問題における対策など素晴らしい技術を備えた仮想通貨だとおもいます。さらにはスマートコントラクトも実装していることから、将来性はとても高いといえるのではないでしょうか。
あまり注目されておらず価格も比較的安価であるいま、投資の対象としては大いに魅力のある通貨だといえます。