皆さんはジェミニドル(Gemini dollar/GUSD)についてご存知ですか?
ジェミニドルはアメリカの仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)が発行する仮想通貨になります。最近、大手取引所であるLiquidで取り扱われることになったというニュースがありました。
そこで、今回はジェミニドルの特徴や、将来性等について説明していきます!
目次
ジェミニドルとはどんな仮想通貨?
ジェミニドルとは、ステーブルコインの1つで、1GUSD=1USDという法定通貨担保型の仮想通貨になります。
ステーブルコインとは?仕組み、メリットや種類などについて徹底解説します!
ジェミニドルの特徴
ジェミニドルの特徴として、
- 米ドルと連動し、ペッグ通貨として役割を持っている
- 高い透明性・安全性
- 投資の対象にはならない
という点があります。1つずつ見ていきましょう。
米ドルと連動し、ペッグ通貨として役割を持っている
最初にも説明しましたが、米ドルと連動している、つまりペッグ通貨としての役割を持っている仮想通貨になります。
米ドルと連動している為、価格の変動が抑えられ、通貨の信用性が高いです。
ほかにもテザー(tether/USDT)等のペッグ通貨もありますが、それらとの違いを次に説明します。
仮想通貨 Tether(テザー)って何?テザー疑惑・オムニ(omni)などを簡単に解説!
高い透明性・安全性
他のペッグ通貨に対して透明性や安全性の高さが大きな特徴になります。具体的には以下のような取り組みを行っています。
ニューヨーク州金融サービス局「NYDFS」の監督によって保証されている
ジェミニドルはニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)によって世界で初めて認可された仮想通貨になります。
NYDFSによって、マネーロンダリング対策や消費者保護がなされているか等の複数の要件を満たして認可を得ています。万が一、ジェミニドルが違法行為に使われた場合にはNYDFSに没収されることになります。
米国の銀行で保管されるだけでなく、連邦預金保険公社(FDIC)からの適格資格を持っている
ステーブルコインにおいて、裏付けとなる資金を本当に持っているかどうかを確認出来ない点が大きな課題になっています。
しかし、このジェミニドルは裏付けとなる米ドルを銀行で保管し、一定の限度内で預金保険を受けることが出来ます。保険の対象になれたという事は、ジェミニドルの購入や保管において、安全な取引所・保管期間であると証明されたととることもできますね。
独立した公認会計士事務所を立ち上げ、毎月の報告書を公表している
銀行の毎月の取り引き証明書、預金残高とステーブルコインの発行量の一致を確認・保証して随時公開しています。
この報告書はサイト上で公開されており、誰でも確認することが出来ます。こちらから確認することが出来ます。
ERC20トークンとして構成されている
ジェミニドルは、ERC20トークンになるため、ERC対応ウォレットであれば送受信することができます。
ジェミニドルは上記のように第三者を導入し、高い透明性を保っています。参考にしたホワイトペーパーとホームページのURLを貼っておくので気になる方はそちらをご覧ください。
投資の対象にはならない
ジェミニドルはあくまでもペッグ通貨なので、ドルの価値が上昇しない限り値上がりする事はありません。
価格が急に2倍、3倍となることはないので、良くも悪くも投資としての対象にはなりません。
投資的な目的なら、ステーブルコインではない仮想通貨を選びましょう。
ジェミニドルの懸念すべき点
ジェミニドルには「48時間ごとに管理者によってコインに変更を加えることができる」という特性が備え付けられています。
ホワイトペーパーによると、具体的には予期せぬ事態が発生した場合に対応する為にトークンの送金を一時停止、ブロック、復元をする事が出来ると記載してあります。
要するにGeminiは好きな時に全てのトークンを凍結することが出来てしまうということです。
この点において、ブロックチェーンの特徴である分散性を欠いており、中央集権的な管理にあたるのではないかと考えられています。
このような懸念点ついて、今後のGeminiの声明に注目していきたいところです。
ジェミニドルの将来性
大手取引所Biboxが、ジェミニドルの採用を発表していることから、今後テザーに替わるステーブルコインの代表格として期待されるのではないかと考えられます。
また安全性や透明性の高さから、ほかの仮想通貨が暴落した際等の一時的な避難所になると考える事も出来ます。
ジェミニドルの買い方
残念ながら現在日本では、ジェミニドルを購入する事が出来ません。
しかし、以下の海外の取引所では購入する事が出来ます。
- Bibox
- OKEx
取引所 | 国 | 手数料(Maker/Taker) | 取り扱いコイン数 |
Bibox | エストニア | 0~0.1% | 200種類以上 |
OKEx | 香港 | 0.02~0.2% | 100種類以上 |
購入の際には以下の手順を踏みましょう!
まずは、上記の海外の取引所に登録をします。
- 国内の取引所でビットコインを買う
- BiboxやOKExにビットコインを送金する。
- ビットコインでGUSDを買う
まずは、国内の取引所を開設しましょう。
国内で有名なzaifとbitbankの登録方法を解説している記事があるので、まだ解説していない方は、そちらも参考にして見て下さい。
仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)の登録方法から特徴まで徹底解説!
bitbank(ビットバンク)の登録方法・メリット、デメリットをご紹介!板取引・スプレッドとは?
国内の取引所が開設出来たら、ビットコインを海外の取引所に送金します。
送金が完了したら、ジェミニドルの購入が可能になります。
まだまだ、日本から購入するには難易度が高いコインです。
今後、日本で買えるようになる!?
日本のフィンテック企業であるQUOINE(コイン)株式会社がGemini社との協業することを発表しました。
QUOINEの提供している仮想通貨取引所「Liquid by Quoine」においてジェミニドルを日本以外で取り扱う事になりました。
「ジェミニドルはLiquidの最初のステーブルコインとして最善の選択でした。QUOINEとジェミニ社は共に、透明性のあるガバナンス、規制や法令の順守を最優先に事業を運営しています。Liquidのお客様に、米国規制当局に認可されたステーブルコインを利用する機会を提供できることを、大変光栄に思います。また、私たちは現在、GUSDと同じく法令を遵守した形での日本円版ステーブルコインの発行の検討に着手しております。」
これは、代表取締役であるCEOの栢森 加里矢氏の言葉です。
ぜひとも、日本円版のステーブルコインの発行に注目していきたいですね!
要点チェック!
- ジェミニドルはペッグ通貨の1つ
- 他のペッグ通貨に比べて、安全性・透明性の高さが特徴
- トークンの凍結をすることが出来るので、分散性の面で懸念が残る
- 日本円版のステーブルコインになるかどうか今後に期待
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回はペッグ通貨であるジェミニドルについて詳しく解説していきました。
透明性の高いペッグ通貨として、今後の発展に注目していきたいと思います。ジェミニドルの発展によっては、仮想通貨の普及に大きな期待が出来そうですね。