仮想通貨Qtum/クアンタム(QTUM)の特徴や仕組み、チャートなど徹底解説!

マナ
こんにちは、fincle専属ライターのマナです!

2008年にビットコインが誕生してから、この10年間でたくさんの仮想通貨も作られるようになって、現在ではなんと1700を超える数の仮想通貨がたくさんの人の手元に渡っています。

このように種類は世の中に沢山ありますが、現在注目を浴びつつあるのが仮想通貨Qtumです!

なんとこのQtumという仮想通貨、実はビットコインとイーサリアムの良いとこどりをしている上、それぞれの課題をクリアしている仮想通貨なんです

ビットコイン(BTC)に比べ、新しい通貨である仮想通貨Qtum。どのような通貨なのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事を読めばQtumがどのような通貨なのかすべて分かるようになるので、一緒に学んでいきましょう!

仮想通貨Qtum/クアンタム(QTUM)とは?

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QtumはシンガポールQtum財団のオープンソースブロックチェーンプロジェクト内で開発されたICO通貨のことで、2016年12月に公開されました。通貨単位はQTUMと表します。

先ほど少しだけ説明したしたように、Qtumはビットコインとイーサリアムのハイブリッドです。

ビットコインのブロックチェーンは安定且つ軽量で、オープンソースまでされています

マナ
オープンソースについて簡単に教えてください。

オープンソースとは「こういう便利なシステムを作ったからみんなも使ってもいいよ」という考え方です。これによってビットコインのブロックチェーンは誰でも自由に簡単に利用することができます。

この便利さ故に現在もビットコインは多くの人から支持されています。

一方で、イーサリアムのスマートコントラクトもまた、ビットコインのブロックチェーンと並んで評価されている仕組みです。しかしイーサリアムのスマートコントラクトには大きな課題がありました。

イーサリアムのスマートコントラクトを動かすためにはイーサリアムのブロックチェーン全体をダウンロードしなければならないため、パソコンにとっては大きな負荷がかかってしまていました。

Qtumのプロジェクトは、ビットコインのブロックチェーンのシステム上にサーバー上に、実態のない架空のパソコンのようなものを作り、そこでイーサリアムのスマートコントラクトを動かす仕組みの開発に成功しました。

簡単に言うと、自分のパソコンに負荷をかけることはせずに、便利なスマートコントラクトは利用できるということです。

これにより、スマートコントラクトを扱いながらも、速くて安全という良いとこどりの仮想通貨が誕生します。

なんとQtumの場合はスマートフォンやタブレット端末上でもスマートコントラクトを動かすことができるそうですよ。

さて、Qtumの概要についてわかったところでQtumの基本情報について確認しておきましょう。

通貨名(通貨単位)Qtum/クアンタム(QTUM)
公開日2016年12月
総発行枚数100,821,472 QTUM
現在の発行枚数88,821,472 QTUM
時価総額(ランキング)¥45,294,945,281 JPY(21位)
公式サイトhttps://qtum.org/en
公式Twitterhttps://twitter.com/qtumofficial
公式ブログhttps://blog.qtum.org/

                                           (2018年8月17日)

※Fincleではビットコインやイーサリアムについても詳しくまとめています!気になった方は下記のリンクをチェックしてみてください。

どこよりもわかりやすくビットコインを説明!ブロックチェーンやP2Pなどの仕組みをご紹介!

イーサリアム(Ethereum:ETH)とは?特徴や仕組みなど徹底解説!

仮想通貨Quantum/クアンタム(QTUM)の特徴

先ほども説明したように、Qtumはビットコインとイーサリアムのメリットを盛り込んでいます。それではQtumの特徴について詳しく見ていきましょう。

UTXOがイーサリアムよりもセキュリティ性を高める

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スマートコントラクトを利用するにあたってQtumは、UTXOと呼ばれるビットコインから生まれた送金方法が採用されています。

UTXOについて簡単に説明すると、送金内容を「小切手」のようにまとめてくれるシステムです。また利用した小切手を送受したデータが残るようになっています。このため送金金額の外部不正を防ぐことができます。

そのためUTXOはウォレットに入っているお金の管理もすることができ、「使用したか」「未使用か」の記録がすぐに可視化できるので二重送金も防ぐことが可能です。

マナ
ウォレットの管理がとてもしやすそうですね!

かのイーサリアムでは、このUTXO方式を利用しておらず、残高のみを確認することしかできません。

例えば、「あかねさんが1000円を貰って、みくさんに300円、けんとさんに600円分送金した」とした場合、

イーサリアムの残高のみを確認できるシステムだと

【+100円】

と記入されます。

ところが、UTXO方式を採用している通貨であれば、

【+1000円】

【-300円】

【-600円】

といったように、一連の取引記録が記録されます。

つまり、UTXO方式は、複雑な計算で残高を残すことによって、セキュリティ性が強化されているのです。

Qtumは、スマートコントラクトを利用しながらも、UTXO方式を採用することで、イーサリアムよりセキュリティ面で優れているのです。

Account Abstraction Layerで異なるシステムを仲介

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Qtumのブロックチェーンは、スマートコントラクトやUTXO方式などを組み合わせた機能をもっていると説明しました。

しかしながら、これらの機能を同ブロックチェーン上で行うと、複雑な状態になってしまいます。

そこでQuantumは、Account Abstraction Layerというシステムを取り入れています。

Layerは、日本語で階層という意味を持っています。Account Abstraction Layerは、Qtumのブロックチェーンのシステムと、トランザクションシステム=決済/送金システム(Ethereum Virtual Machine)を階層で分け、その間を仲介します。

Account Abstraction Layerが、両方の利点をうまく繋ぎ合わせてくれているのです。

イーサリアムやビットコインとの互換性が高い

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Qtumは、非常に互換性が高いアルトコインであるといえます。第一にイーサリアムのスマートコントラクトを利用しているので、イーサリアムのプラットフォームと互換性があります。

第二に、ビットコインのゲートウェイ(PCを始めとした端末)とも互換性があります。

したがって、ビットコインとイーサリアムが利用できるウォレットで、Qtumを利用することができるのです。

マナ
多くの人が利用しているイーサリアムやビットコインと互換性があるのはすごく便利ですね!

アルゴリズムProof of Stakesを採用

3dman_eu / Pixabay

マナ
PoSっていったい何のことでしょうか。

ブロックチェーン技術を用いた取引の合意検証の方法にはいくつかの種類が存在しており、それがよく聞く「PoW」や「PoS」ことなんです。

PoSは「proof of stake」の略で、直訳すると「出資額の証明」になります。わかりやすく言うと、単純に取引の検証作業を手伝った量(PCの計算量)に比例してもらえるのではなく、その仮想通貨の保有量や保有年数に比例して新規発行の仮想通貨が貰える仕組みです。これはイーサリアムなどの仮想通貨が採用している取引検証方式です。

例えばイーサリアムはこの方式を採用していて、イーサリアムをたくさん持っている人(資産保有量が大きい人)ほど、多くの報酬を得ることができます。銀行でいう金利が発生する仕組みに似ていて、多くのお金(コイン)を保有すればその分金利(報酬)が高くなるとうイメージです。

取引承認の仕組みは他にもあり、有名なものだとProof of Workがあります。こちらは仕事量に応じて報酬がもらえる仕組みになっています。しかしながらビASICBoostというデバイスを利用することで簡単に大量の計算ができてしまうことが分かりました。そのためASICは現在大変高価なものとなってしまい、個人のマイナーでは到底買えないかかくになってしまいました。現在は中国のマイニング企業が市場をほぼ独占しているといわれています。

Proof of Stakeはこのマイニング市場の独占を解決することが出来ます。Proof of Stakeはその通貨の保有量が抽選のベースとなっているため、特定の誰かに独占されるということはまずありません。

しかしながらこちらも通貨の保有量が多いお金持ちがさらに報酬がもらいやすくなるという点で課題が残っているともいえます。この課題についてユーザーがどう評価を下していくかが、今後の大きなカギとなるでしょう。

仮想通貨取引で見かけるPoSやPoWって?違いは何?仕組みを徹底解説!

仮想通貨Qtum/クアンタム(QTUM)の最新チャート

 

これは仮想通貨Qtumのチャートについて詳しく見ていきたいと思います。

取引が開始された2017年5月は1QTUM=約700円でした。翌月の6月25日には1QTUM=約1800円を記録します。その後、2017年12月10日ごろまで、1QTUM=1100~2200円前後で推移していました。しかしながらその後は仮想通貨ブームの到来とともに、12月19日には1QTUM=7,600円ほどにまで値を上げます。その後も値を伸ばし続け、2018年1月6日には過去最高値となる1QTUM=の11,300円をマークしました。

2018年8月17日現在、1QTUM=500円前後で取引されています。

価格が下がったことの背景には、仮想通貨市場全体が現在停滞期を迎えていることがあげられます。一部通貨は徐々に値を伸ばしてきているのでもすかするとQTUMも再び成長するかもしれませんね。

仮想通貨Qtum/クアンタム(QTUM)の買い方

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マナ
QTUMはどこで買えるんでしょうか?

気になった方も多いかと思います。ここでは仮想通貨QTUMの取扱所・買い方についてわかりやすく説明します。

QTUMは現在、全世界取引高ナンバーワンの「Binance」をはじめ、「OKEx」でも活発に取引されています。

ただ…問題が…QTUMは現在日本円で直接買うことが出来ないのです。

QTUMを取り扱っている取引所が、日本円を取り扱ってないんですよね……

マナ
えぇー、じゃあどうやって買えばいいんですか?泣

仮想通貨QTUMの買い方についてまとめてみました!

QTUMを取り扱っている海外の取引所に登録

QTUMは国内の取引所では扱われていないため、海外の取引所(Binanceなど)で購入する必要があります。

何故かというと、日本の取引所ではビットコインやイーサリアムなど主要なアルトコインしか購入できないためです。

国内の取引所に登録してビットコインなどを購入

海外の取引所に登録が完了したら、次に国内の取引所に登録する必要があります。

海外の取引所では日本円が使えないため、ビットコイン(イーサリアムなども可)を使い取引する必要があるためです。

そのためbitbankやzaifに登録してビットコインを購入しましょう。

bitbank(ビットバンク)の登録方法・メリット、デメリットをご紹介!板取引・スプレッドとは?

仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)の登録方法から特徴まで徹底解説!
↑bitbankとZaifそれぞれの登録方法について詳しくはコチラ

国内の取引所からビットコインを海外の取引所に送金

国内の取引所で購入したビットコインを海外の取引所に送金します。

送金が完了すれば、ファクトムを購入することが可能となります!

という流れになります。

信頼性や安全性という点を考慮に入れると、セキュリティ面もしっかりしているBinance(バイナンス)がおすすめです。

FincleではBinanceについての記事も紹介しています。以下のURLをクリックしてチェックしてみましょう♪

BINANCE(バイナンス)の登録方法から入金、取引方法をわかりやすく図で解説!

以下、有名な取引所を3つまとめてみました。参考にしてみてください。

取引所特徴手数料
Binance香港にある取引所で取引高が世界1位。100種類以上もの仮想通貨を取り扱っています。
少額であれば、個人証明書が必要ではないので簡単に口座を開設できることも魅力です。
0.1%
OKEx香港の仮想通貨取引所。Binance、Huobiと並ぶ世界最大規模の取引所。-0.01% ~0.2%
Huobi香港系の仮想通貨取引所。日本企業のSBIホールディングスと一時提携したことでも有名。0.20%

※手数料は取引所のが発行しているトークンを使うと安く済みます!期間限定でクーポンも配っていたりするので是非チェックしてみてください!

仮想通貨Qtum/クアンタム(QTUM)の将来性

avi_acl / Pixabay

イーサリアムやビットコインは世界中で利用されています。これら双方の通貨の良いところをふんだんに盛り込んでいるだけでなく、イーサリアムやビットコインと互換性まであるとなると、参壁が大きく下がりますよね!この利便性・安全性の良さからも、今後大きな成長を見せる可能性は大いにあると思われます。

2018年4月には、Qtumのプラットフォームを、フィリピン最大のクリーンエネルギー企業が導入することが決まりました。(参照:https://cointyo.jp/article/10003563)

現在も多くの企業から注目を集めています。

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は今話題の仮想通貨Qtumについて、深く掘り下げてみました。さてもう一度Qtumの主な特徴について少し振り返ってみましょう♪

①UTXOがイーサリアムよりもセキュリティ性を高める

②Account Abstraction Layerで異なるシステムを仲介

③イーサリアムやビットコインとの互換性が高い

④アルゴリズムProof of Stakesを採用

が主な特徴でした。

この記事を読んで、Qtumはもちろんですが、少しでも仮想通貨に興味を持っていただけたら嬉しい限りです。今後はQtumに関する新しい情報が入り次第追記していこうと思います。