皆さんはパクソススタンダードトークン(PAX/Paxos Standard Token)という仮想通貨をご存知ですか?
今回の記事ではこのPAXという仮想通貨を紹介していきたいと思います!
目次
PAXってどんな仮想通貨?
PAXとは、米ドルと1:1の比率でペッグするステーブルコインの一種です。
ステーブルコインとは?仕組み、メリットや種類などについて徹底解説します!
PAXの特徴
PAXの特徴としては、
・安定通貨としての役割を果たす
・価格の保証の面で透明性と信頼がある
・ステーブルコインの時価総額ランキングTOP6の一角で、将来性がある
・投資の対象にはならない
があげられます。
安定通貨としての役割を果たす
仮想通貨はボラティリティ(価格の変動差)が激しいことで有名です。
この激しさのおかげでこれまで多くの「億り人(仮想通貨投資で億単位の利益をあげた人)」を生み出してきました。
しかしこれは逆を言えば、「億られ人(仮想通貨で億単位の損失を被った人)」も沢山いることもまた意味します。
ステーブルコインであるPAXはこういった「仮想通貨の不安定性」を解消するために誕生しました。
PAXはPaxosというアメリカのニューヨークにある規制を順守した金融サービスを提供している会社が持つ米ドルの保有量と同じだけの量だけが市場に流通する仕組みなので、常に1PAX=1USDで価格が変動します。
具体的には、PAXを出金して法定通貨に換金する場合、同等の額の金額のPAXが消滅するように設計されているため、入金された金額と流通するPAXの時価総額が比例する、という具合です。。
そのため、仮想通貨市場が高騰しているときでも暴落しているときでも常に安定して資産価値を保証することができるのです。
価格の保証の面で透明性と信頼がある
PAXは「Paxos」という信頼と実績のある金融機関を筆頭に、複数の銀行が共同で発行するステーブルコインであるため、何らかの事態によってこの中の1社2社がたとえ倒産してしまったとしても、価格が暴落したり通貨として機能しなくなるというようなことがありません。
ニューヨーク州の規制当局から認可を受けていることもプラス要因です。
具体的には、透明性を高めるために監査法人と契約しており、保有・発行されたPAXとドルの月ごとの残高証明を行うなど、透明性の確保にしっかり取り組んでいます。
さらに、アメリカ連邦預金保険会社(FDIC)に認可されたアメリカ国内の銀行の複数口座にPAXとペッグさせる米ドルを分離して保管しているところも評価できます。
ステーブルコインの時価総額ランキングTOP6の一角で、将来性がある
通貨には価値の保存機能(ある価値を継続的に保つ力)が必要だと言われており、長く仮想通貨にはその機能がないのではという意見がありましたが、ステーブルコインの誕生によりその懸念は払しょくされました。
2018年11月15日には「ビットコインキャッシュ(BCH)の分裂騒動」により、ビットコインを始めとした非中央集権型の仮想通貨の価格が軒並み暴落する事件がありました。
それまで74万円台を推移していたビットコインがたった数日で40万円台にまで価格が落ち込みました。
もし1BTC保有していたとしたら、約34万円の損失です。
これはまずいということで、避難先に選ばれたのが、PAXを始めとしたステーブルコインでした。
中でもステーブルコイン時価総額TOP6の取引高の伸びは凄まじく、USD Coin(USDC)は397%、MakerDAO(DAI)は238%、TrueUSD(TUSD)は234%の上昇をたった24時間で記録するほどでした。
PAXもそんなTOP6の一角を占めるステーブルコインの1つであり、将来を期待されています。
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投資の対象にはならない
ステーブルコインは安定通貨としての役割を果たし、価値の保存機能を持つと上述しましたが、それはつまり、「ボラティリティが無く、キャピタルゲイン(売買差益)を得る機会がほとんどない」ことを意味します。
ですから、「ビットコインはこれからあがりそうだから投資しておこう!」というような気持ちでPAXを保有してもほとんど意味がないということです。
PAXのチャートと時価総額
PAXの時価総額は日本円換算で約156億円で仮想通貨全体では40番目の規模、ステーブルコインの中では5番目の規模になります。
チャートを見てみると、米ドルを表す緑のラインとPAXを表す黄色の線が所々連動していない局面があったりしますが、基本的にボラティリティが低く抑えられたまま推移しています。
青いラインが時価総額なので、順調に通貨としての規模を拡大させていることや利用者数の増加を伺わせ、順調にステーブルコインとしての信頼を獲得しつつあるようです。
PAXの将来性
ステーブルコインと言えば、時価総額約2000億円を誇るTether(テザー)がNO.1で、世界で最も多く取引されているステーブルコインです。
しかし、Tetherには黒い噂が絶えません。
ステーブルコインというのは、価値が保証されていて、尚且つ価格が大幅に変動するリスクが少ないものに連動することで、どんなときでも一定の価格を保証できるという点が売りの通貨です。
そのため、ステーブルコインを発行している企業は、「いつでもどんな時でも発行したステーブルコインと価値が保証されたものを交換できる」ことを証明しなければなりません。
大抵の場合、「ウチには銀行にこれだけの米ドルがある」ということを会計監査の会社に業務を委託するなどして透明性を確保しています。
しかし、Tetherを発行しているテザー社は未だにそれができていません。
Tetherは米ドルと連動するステーブルコインですから、テザー社は発行したTetherと同じだけの量の米ドルを保有していないといけないのに、明確な証明を出せていない状況がかれこれ3年続いている有様です。
ですから、ステーブルコイン時価総額TOP6のうちTetherを除いた残りの5つのステーブルコインが、Tetherにとって代わる安定通貨になってくれることを期待する向きがあるわけです。
一番有力なのが時価総額約290億円のMakerで、次いで時価総額約220憶円のTrueUSD、3番目に時価総額約196億円のUSD Coinであり、PAXはその後を追う形になっています。
PAXはどこの取引所で入手できるの?
残念ながらPAXはまだ日本の取引所で扱われていないのが現状です。(2018年11月28日現在)
PAXを入手しようと思うと、海外の取引所を使わなければいけません。
Binance(バイナンス)
バイナンスは仮想通貨取引高世界NO.1を誇る、海外の仮想通貨取引所の中で一番信頼のあるアメリカの取引所です。
PAXを取引する以外にも、取り扱う仮想通貨の種類が多岐に渡ることから、海外の取引所の口座を持ちたいを思ったらバイナンスを初めに選んで損することはないでしょう。
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Houbi(フォビ)
Houbiは仮想通貨取引高世界NO.2 の取引所で、シンガポールや香港に拠点を構えています。
取引できる通貨の種類も100種類あり、バイナンスで取り扱っていない通貨もあるので、目当ての通貨がある場合は口座を持ってみてもいいかもしれません。
こちらも大手中の大手なので、口座を持っておいても損はないはずです。
終わりに
PAXは米ドルと連動するステーブルコインなので、日本経由で仮想通貨を購入してドル価格で利益を確定したい場合などで上手く使えるかもしれませんね。
PAXの公式サイトのリンクも載せておきます!