あなたはZcoin(ゼットコイン/XZC)という仮想通貨を知っていますか?
Zcoinは、ゼロ知識証明と呼ばれる匿名性の高い機能を備えた、匿名仮想通貨となっています。
仮想通貨というと、ブロックチェーン上で送金者や送金額が記録されることによって、安全性を担保していますよね。
しかし、そうすることで送金者の名前や送金額が分かってしまうなどプライバシーが一切ありません。
Zcoinは、安全性を担保したままそのような状況を変えるために誕生しました。
いったいどのような通貨なのでしょうか、今回はZcoinについて詳しく解説していきます!
目次
Zcoinとは?
先ほども解説したとおり、Zcoinはゼロ知識証明と呼ばれる匿名性の高い機能を備えた、匿名仮想通貨となっています。
匿名仮想通貨というと、時価総額でも上位に位置するDASHやMoneroを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
2016年に登場した通貨ですが、上記の通貨とは違った利点を持っているため大きな注目を集めています。
具体的な特徴などは後ほど詳しく解説するので、まずは基本情報について確認していきましょう。
通貨名 | Zcoin |
通貨単位 | XZC |
時価総額 | 約68億円 |
発行上限 | 2140万枚 |
ホワイトペーパー | https://whitepaperdatabase.com/zcoin-xzc-whitepaper/ |
公式サイト | https://zcoin.io/ |
公式Twitter | https://twitter.com/zcoinofficial |
時価総額ランキングでは現在105位(2018年11月現在)に位置しています。
また、取引価格は1XZC=1180円(2018年11月現在)で取引されています。
2018年2月に一時1XZC=5000円前後の値を付けていましたが、その後は2000円前後で安定しています。
Zcoinの特徴
Zcoinの基本情報が分かったところで、次に特徴について確認していきましょう。
ゼロ知識証明
Zcoinの大きな特徴として、匿名性の高い匿名通貨であることが挙げられます。
具体的には、匿名性を実現するためにゼロ知識証明という機能を備えています。
ゼロ知識証明というのは、相手に自分の持っている情報の内容については一切伝えることなく、相手に自分がその情報を持っていることを伝え取引が正しいということを証明できる技術です。
Zcoinはこの機能を利用することで、匿名性の高さを実現しています。
なお、ゼロ知識証明はその機能性のおかげで、ハッカーがハッキングをする際に多大なコストをかけることに成功しています。
これにより、ハッカー側の意欲低下にも一役かっています。
と思う方が多いと思いますので、次に他の匿名通貨と何が違うのか解説していきます。
Zcashと匿名性の範囲が違う
Zcoinと似ている通貨として挙げられるのがZcashという匿名通貨です。
Zcashは先ほど少し紹介したDASHやMoneroと比べて、さらに高い匿名性を誇り注目を集めています。
では、両通貨は具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
それは、匿名性の範囲です。
Zcashは、送受金の履歴や数量および取引のアドレス(誰が送ったのか)まで完全に全ての情報を非公開にしたまま、送受金などの取引をおこなうことができます。
一方、ZCoinの場合は、外部から送金額を確認することができるようになっています。
それは、万が一送金時などにハッキングなどトラブルがあった際に、ハッキング元を特定しやすくするためにあります。
匿名通貨は、匿名性の高さに利点がある一方で、万が一ハッキングされた際には身元の特定が難しいというデメリットを抱えています。
Zcoinはこのようなデメリットを補うために、あえて送金額のみ外部から分かるようにしているのです。
Znodes
Zcoinは2017年12月にハードフォークを実施しました。
その際に分裂し誕生したのが、Znodesという取引の正当性を保証するためのノードです。
マイニングと同じように、Znodesの管理者となった場合には報酬としてXZCを受け取ることが可能です。
なお、管理者になりたい場合はデポジットとして1000XZCを預ける必要があります。
難易度の高い条件を設定することで、承認作業で不正を行うユーザーをあらかじめ排除する狙いがあります。
MTP(Merkle Tree Proof)
ZcoinはPoW(Proof of Work)の一種であるMTP(Merkle Tree Proof)という承認アルゴリズムをを採用しています。
承認作業においてPoWは欠かせないものですが、承認する際の消費電力が大きいため多大なるコストがかかるというデメリットがあります。
このような問題を解決するため、MTPはマイニングの際に少ないエネルギーで行えるように設計されています。
Zcoinの将来性
Zcoinの特徴が分かったところで、次に将来性について確認していきましょう。
日本における匿名通貨への規制
将来性を考える上で懸念されるな点として、匿名通貨への規制が挙げられます。
2018年はコインチェック事件に代表されるように、国内外問わず仮想通貨取引所でいくつものハッキング事件が発生しました。
そのような事態を受け、金融庁による指導のもと日本仮想通貨交換業協会は匿名通貨の取り扱いを禁止する措置を決定。
参考:匿名通貨は禁止、ICOは事前に審査 —— 仮想通貨取引の自主ルール案まとまる
このため、日本において匿名通貨が今後利用されることはほぼ無くなってしまいました。
あくまで日本における措置であり、今後国際的に匿名通貨が禁止されるかどうか現時点では明らかではありません。
Zcoinに限らずですが、匿名通貨にとってこのような措置が取られてしまったことは大きな痛手といっていいでしょう。
Zcoinの取引所
国内取引所でZcoinは取り扱われていません。
Zcoinを取引したい場合は、海外の取引所を利用する必要があります。
主にこれらの取引所で取引が可能となっています。
取引所 | 国 | 手数料(Maker/Taker) | 取り扱いコイン数 |
Bittrex | アメリカ | 0.25% | 約200種類 |
Binance | 中国 | 0.1% | 140種類以上 |
Huobi | 香港 | 0.2% | 100種類以上 |
バイナンス(Binance)とは?登録方法も紹介します!
↑fincleではBinanceの登録方法も紹介しているので併せてご覧ください。
Zcoinの買い方
Zcoinがどこで買えるのか分かったところで、次に買い方を確認しましょう。
Zcoinを取り扱っている海外の取引所に登録
Zcoinは国内の取引所では扱われていないため、海外の取引所(Binanceなど)で購入する必要があります。
日本の取引所ではビットコインやイーサリアムなど主要なアルトコインしか購入できないためですね。
国内の取引所に登録してビットコインなどを購入
海外の取引所に登録が完了したら、次に国内の取引所に登録する必要があります。
海外の取引所では日本円が使えないため、ビットコイン(イーサリアムなども可)を使い取引しなければなりません。
そのためbitbankやzaifに登録してビットコインを購入しましょう。
bitbank(ビットバンク)の登録方法・メリット、デメリットをご紹介!板取引・スプレッドとは?
仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)の登録方法から特徴まで徹底解説!
↑bitbankとZaifそれぞれの登録方法について詳しくはコチラ
国内の取引所からビットコインを海外の取引所に送金
国内の取引所で購入したビットコインを海外の取引所に送金します。
送金が完了すれば、Zcoinを購入することが可能となります!
おわりに
今回は仮想通貨のZcoinについて詳しく解説しました。
通貨の機能性自体は高いものの、日本においては匿名通貨が禁止されてしまっただけに将来性が不透明です。
今後、国際的に匿名通貨が禁止されるかどうか現時点では予測できませんが、留意する必要があるでしょう。
最後に、もう一度特徴について確認していきましょう。
- ゼロ知識証明
- Zcashと匿名性の範囲が違う
- Znodes
- MTP(Merkle Tree Proof)
以上となっています!
今後どのような動きを見せるのか注目して見守っていきましょう。